海上忍のラズパイ・オーディオ通信(38)

続・ASUS「Tinker Board」。ラズパイ用DACボードをI2S接続で使うことはできるのか?

海上 忍

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2017年12月08日

■TinkerOSでMPDを使う

「DAC 01」にはDACチップとしてBurrBrown PCM5122を採用、22.5792MHzと24.576MHzという2系統の高精度水晶発振器を積むことで、正確なデジタル再生を狙った。前述したとおりマスターとして振る舞える仕様であり、シングルボードコンピュータ側がハード(SoC)/ソフト(OS・ドライバ)ともにスレーブ動作をサポートすることが前提の設計だ。

音出しの準備だが、microSDカードにTinkerOS v2.0.3のイメージファイルを書き込み、ブート完了後にSSHでログインして以下のとおりコマンドラインを実行する。これでMPDで音楽を再生できるようになり、「ssh linaro@tinkerboard.local」という書式でリモートログインも可能になる。細かいことをいうと、PulseAudio(OSの効果音などに使われるサウンドサーバ)などオーディオ再生に不要なパッケージは削除したいのだが、テストなのでこれでよしとしよう。

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$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install avahi-daemon
$ sudo apt-get install mpd
$ sudo apt-get install mpc
$ sudo shutdown -r now
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TinkerOSの起動ディスク作成(イメージファイルのmicroSDへの書き込み)は、Ethcherというフリーソフトを使えばとてもかんたん

VolumioやMoode Audioとは異なり、MPDのセットアップは手動で行わねばならない。Tinker Boardでは、I2S接続された拡張カードはCARD #1/デバイス #0と認識されているはずなので、とりあえずは/etc/mpd.confに以下のようなオーディオ出力用エントリを設けておけばいいだろう。

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audio_output {
type "alsa"
name "DAC 01"
device "hw:1,0"
mixer_type "hardware"
mixer_device "hw:1"
mixer_control "Digital"
mixer_index "0"
}
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AlsaMixerで確認すると、I2Sで接続された拡張カードはCARD1/デバイス0として認識されていることがわかる

そして、システムブート時に参照されるファイル(/boot/hw_intf.conf)にデバイスツリーの情報を書き込めば準備は完了。システムシャットダウン後にケースからTinker Boardを取り出し、DAC 01を装着した後にケースへ戻し、電源ケーブルを接続すれば音が出る……はずだ。

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$ sudo cp /boot/overlays/hifiberry-dacplus.dtbo /boot
$ echo "intf:dts_overlay=/hifiberry-dacplus.dtbo" | sudo tee -a /boot/hw_intf.conf
$ sudo shutdown -r now
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Tinker Boardに載せた「DAC 01」。対応ケース(CASE 01)の売りである銅製ノイズシールドも支障なく装着できる

FLACファイルを再生。ところが……?

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