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機能性もルックスも高い完成度を確立

ゼンハイザー「MOMENTUM On-Ear Wireless」レビュー。ワイヤレスの軽やかさを満喫できるヘッドホン

公開日 2016/10/11 10:00 高橋 敦
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ノイズキャンセリングは、メーカーごと・モデルごとにその効果の大小や特徴の差が大きい分野だ。このモデルの場合、効きの強さを十分に確保しつつ違和感を出さないようにという、バランスの取り方が巧い印象だ。

ノイズ低減効果は強力で、うるさくない室内で空調ノイズを下げるために使うと、音楽を止めた状態では自分の血流が聞こえてきたほどだ。それでいて強引さがなく、音楽再生中はノイズキャンセリングの存在をよい意味で忘れられる。

追加要素であるBluetoothとノイズキャンセリングのクオリティもさすがのゼンハイザー。そして好評の「On-Ear」のルックスや特徴をほとんどそのまま引き継いでいるのだからベーシックな部分の完成度も極めて高い。

アラウンドイヤーと「On-Ear」はデザインの土台は共通で、遠目には大きさの他に違いは目立たない。しかし、近くで見ればその雰囲気を敢えて変えてある部分に気付くだろう。

アラウンドのイヤーパッドとヘッドバンドはレザー系の素材だ。対してこちらのイヤーパッド、あとヘッドバンドの内側はアルカンターラ。肌触りの軽やかな布系の新素材だ。特にイヤーパッドの方は装着時にもある程度周りから見える部分であるが、重みや趣きのある革素材とは違い、軽やかな印象を生み出している。装着感にしても革でしっとりなアラウンドに対してこちらのモデルは、アルカンターラでさらりといった感じだ。

イヤーパッドとヘッドバンドの内側に、肌触りの軽やかな布系の新素材「アルカンターラ」を採用し、軽やかな印象

小型モデルらしく、ルックスとしても装着感としてもややカジュアルな方向に振ってあるのがOn-Earモデルの特徴と言える。ワイヤレスならではの軽やかさともマッチするので、「ワイヤレスならこっちの方がいいかな?」と感じる方も少なくないだろう。

また第二世代モデルの特徴である折りたたみ機構も当然装備。ヘッドバンドをイヤーカップの内側に折りたためるようになっており、収納性が高い。もちろん収納状態での大きさもこちらの方が明らかに小さいので、お使いのカバンが小さめなどの理由でサイズを重視したい方にもおすすめだ。

折りたたむと明らかに小さくて収納性が高い

その折りたたみ機構のヒンジのしっとりとしたトルク感やクリック感からも、このモデルが細部まで妥協のないポータブルヘッドホンであることが伝わってくる。

次ページ足取りも軽くなるような弾みのある「楽しい低音」

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