【特別企画】評論家が特長や画質傾向を徹底解説

東芝“レグザ”10年目に誕生したIPS採用4Kテレビ「Z700X」の魅力を大橋伸太郎が徹底チェック

大橋伸太郎

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2016年06月07日

なお、全録機能の「タイムシフトマシン」や、それによって自動録画された大量の過去番組から好みの番組を見つけやすくする「ざんまいスマートアクセス」などの機能も引き続き搭載。さらに、今回から新たに裏番組をひと目でチェックできる新機能「まるごとチャンネル」も追加されている。

裏番組の内容をひと目でチェックできる「まるごとチャンネル」など機能面も充実している

バックライトは全面直下型エリアコントロール。注目の映像エンジンはZ20X同様に「4KレグザエンジンHDR PRO」を搭載するが、Z20Xとの発売時期の差を反映しファームウェアの内容が進化している。

直下型のLEDバックライトをエリア駆動

それではどこが変わったのか。一つは地デジのバラエティ等で被写体(人物)のハイライトの立体感や肌の質感を損なわない工夫がされた。標準モードやあざやかモードでその差が大きく現れる。

次に4K映像信号が入力されてきた時のS/N の向上とチラつきを減らす処理が加えられた。3つ目にダイナミックガンマで黒を引き込んでいる境界部の階調表現を重点的に改善する処理を加えた。

そして最後に全体に暗い映像、例えば夜景や星空の中の照明や星のきらめき感を復元する処理が加えられた。これら4つのファームウェア処理がZ20X の「4KレグザエンジンHDR PRO」にプラスアルファされているため、標準モードやあざやかモードで見る両機の映像は印象を異にする結果になった。

Z700XはZ20Xの思想を踏襲して異なったパネルをベースに発展的に分化した機種だが、東芝の優れた映像エンジン技術で2機種がテイストを微妙に異にした映像を得たことが興味深い。レグザのライバルはレグザというわけだ。

「アドバンスドHDR復元PRO」は地デジなどのSDRコンテンツをHDRに近づける機能。「広色域復元PRO」は64色軸のカラーマネージメントでBT.709の信号をDCI P3色域(90%以上カバー)に拡張する。これらはZ20Xと共通だ。

「広色域復元PRO」によって、より自然な色域を実現

非HDRコンテンツも「アドバンスドHDR復元PRO」でHDRのように立体感や奥行き感を向上させる

サウンド面を見ると、Z20Xの着想である「レグザパワーオーディオシステム」を踏襲。スピーカーはラビリンスバスレフ型のボックス構造。全帯域の補正分解能を従来のレグザサウンドイコライザーに比べて4倍に高めた新型の、レグザサウンドイコライザーアドバンスで音声の明瞭化を図った。

■画質レビュー:4K HDRへの対応力は? 2K BDはどう表現する?

視聴は4K UHD BDのHDR映像から。「I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE」はチャールズ・M・シュルツのピーナッツ漫画の3D CGアニメ映画化。1950〜2000年まで新聞や雑誌に連載されたピーナッツはシンプルなペン画の4コマ漫画だ。今も世界中で根強い人気の同作を映像化するにあたり制作者は20世紀的に線画が動くのでなく3D CGカラーアニメという180度異なる映像表現を選んだ。

「大胆果敢な剛球派Z20Xに対し冷静沈着なコントロールのZ700X」

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