山之内 正が検証

【レビュー】USB-DACも新搭載、ラックスマンの“新世代スタンダード”SACDプレーヤー「D-05u」

山之内 正

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2016年02月16日
ラックスマンのSACDプレーヤーの新世代スタンダードクラスとなる「D-05u」を山之内 正がレビュー。ディスク再生、そして新たに搭載されたUSB-DACの音質をレポートしていく。

「D-05u」 ¥350,000

デュアル構成の32bit DAC、完全バランス構成のアナログ回路を搭載

D-05の後継として導入されたD-05uは、ラックスマンのディスクプレーヤーのなかで重要な一角を占める製品だ。「L-507uX」など同社製アンプはもちろんのこと、他社製を含むミドルクラス上位のプリメインアンプと組み合わせる用途に最適なSACD&CDプレーヤーとして、本機への期待は大きい。

まず目を引くのは、左側にディスクトレイを配した独自のレイアウトだ。この配置は一般的なセンターメカ・レイアウトとは異なるが、適切な信号経路の実現と同時に、メカ部とアナログ回路を物理的に離す効果も狙っている。D/Aコンバーター以降のアナログ基板には十分なスペースを確保し、音質面で有利なフルバランス構成を徹底。独自開発のLxDTMメカニズムは厳重なシールドと振動対策を施したうえで、アナログ基板の反対側に隔壁を介して配置する。この独自レイアウトは上位機種の「D-08u/D-06u」とも共通し、サイズの大きな見やすいディスプレイを採用できる利点もある。

独自メカニズム「LxDTM」を採用。レフトサイド・メカ・レイアウトとしている

本機のアナログ基板。同一構成のアンプ4台による完全バランス構成としている

前作にはなかったUSB入力を新たに搭載したことも新世代モデルの証だ。PCM音源の対応ファイル形式の上限が、D-08u/D-06uが384kHz/32bitなのに対して本機は192kHz/32bitにとどまるとはいえ、5.6MHz DSDを含めて市販音源の大半をカバーする点に変わりはない。非同期伝送と徹底したジッター対策を併用した精度へのこだわりも上級機譲りで、単体USB-DACに迫る高音質が期待できそうだ。なお、上位機種と同様、WindowsとOS Xそれぞれで使い勝手の良い再生ソフト「LUXMAN Audio Player」を利用できる。シンプルな操作と安定した動作は定評があり、面倒な設定に悩まされることなくハイレゾ音源を楽しめるメリットが大きい。

中高域の稠密かつ潤い豊かな音色が魅力

バランス接続でD-05uをデノンのPMA-SX11につなぎ、ELACのFS249 BEを組み合わせて試聴した。剛性が高く仕上げの良いトレイにCDを乗せると、スムーズで静かなローディング動作から高級プレーヤーらしさが伝わってきて、再生音への期待がふくらむ。

再生音の大きな特徴として、中高域の稠密かつ潤い豊かな音色を挙げるべきだろう。ムジカ・ヌーダの『Complici』を本機で再生すると、低音から高音までヴォーカルの力が抜けず、密度の高い声を再現することに強い印象を受けた。エコーを抑えた自然なヴォーカルは肉声感が強く、意外なほどの豊かなボディ感も感じさせるが、味付けが濃いイメージではなく、ヴォーカリストの声にそなわるエネルギーを漏らさず引き出した印象。特に、どの音域でも声が乾いたタッチにならない点に感心させられた。ベースのピチカートは音が立ち上がった瞬間から最大級のエネルギーが乗っていて、消えるときにも余分な音を残さず、引き締まったリズムを刻む。メカまわりのリジッドな設計がダイレクトに音に反映していることを実感する。

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