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“澤田ルーム”でマランツ最新モデルはどのように鳴ったのか?

【イベントレポート】発売直前のマランツ「HD-DAC1」を開発試聴室で聴いた

2014/10/02 ファイル・ウェブ編集部 小澤貴信
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ファイル・ウェブ編集部は9月中旬、マランツの川崎本社の試聴室をお借りして、同社最新のUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「HD-DAC1」の試聴イベントで開催した。ファイル・ウェブ読者の皆様から参加者を募った今回のイベントの目玉は、通常は一般公開されることのないマランツの開発試聴室でのHD-DAC1試聴であった。本記事では、このイベントの模様をレポートしていきたい。

Marantz「HD-DAC1」 ¥108,000(税抜)

マランツの開発試聴室での試聴も行われた

ファイル・ウェブ読者がマランツの開発試聴室でHD-DAC1のサウンドを体感

今回のイベントを企画した理由はいくつかあるが、一番の理由はHD-DAC1の魅力をマランツの音質担当マネージャーである澤田龍一氏から直接、読者の皆様のに解説いただける機会を設けたかったことだ。さらには、その音の良さで知られているマランツの開発試聴室、通称“澤田ルーム”で実際にHD-DAC1のサウンドを聴いていただけたらと考えた。そして今回、マランツには編集部のお願いを快く了承いただいた。

マランツの開発試聴室。通称“澤田ルーム”

HD-DAC1のヘッドホンアンプの革新性をマランツ高山氏が解説

オープニングでは、同社の会議スペースに設けられたイベント会場にて、マランツのマーケティングを担当する高山健一氏より、HD-DAC1についての製品紹介が行われた。

ディーアンドエムホールディングス 高山健一氏

高山氏のプレゼンに耳を傾ける参加者のみなさん

冒頭で「マランツのポリシーとして、ユーザーの皆様に隠しごとをするつもりはありません。良いことも悪いことも“ぶっちゃけて”伝えます。マランツのサウンドポリシーは“何も足さず、なにも引かず”なのですから」とコメントして、早速会場を沸かせていた高山氏。HD-DAC1の詳細についてはプレス発表会レポート、および澤田氏インタビューでお伝えしているので、ぜひこちらを参照してほしい。

印象的だったのは「歴史を切り離して説明できないというのはHi-Fiオーディオの特徴です。しかし、HDーDAC1はそんなHi-Fiにおいてもある意味でとても希有な存在と言えます。なぜならHD-DAC1を説明することは、マランツの歴史そのものを説明することになるのです」という高山氏の言葉。プレゼンでは、HD-DAC1のヘッドホンアンプで採用された0dBゲイン無帰還バッファーアンプ、さらにはNA8005から引き継がれた最新のUSB-DAC部の紹介が行われた。

HD-DAC1のヘッドホンアンプ部

また、デジタル・アイソレーション・システムの説明時には、高周波探知機を使ってパソコンからどれだけ大量のノイズが出ているかを確認する、といったユニークなデモも行われた。「ハイレゾ時代になったら途端にノイズ源から目をそらすことになるというのは我々としては許しがたいことです。ですから我々はデジタル・アイソレーションシステムを開発して、徹底的なノイズ除去に取り組みました」と高山氏は語っていた。

ラジオを改造した高周波探知機で、パソコンのノイズの大きさを確認するデモを行った

HD-DAC1で各社のフラグシップ級ヘッドホンを試聴する

今回のイベントは、“澤田ルーム”に一度に入れる人数が8名であるため、参加定員を16名とさせていただいた。イベントではまずは先に8名の方に“澤田ルーム”での試聴に参加いただき、もう8名の方にはまず、プレゼンを行った会議スペースにてHD-DAC1のヘッドホンのサウンドを試していただいた。

プレゼンが行われた試聴室には、HD-DAC1に加えて、NA8005、SA8005も用意

今回のイベントのために編集部はゼンハイザー「HD800」「HD700」「HD650」、シュアの「SRH1840」「SRH1540」、AKG「K812」、Fidelio「X1」、デノンの「AH-D7100」など各社のトップクラスのヘッドホンを用意。参加者のみなさんにはこれらのヘッドホンを自由に使っていただき、HD-DAC1のサウンドを試してもらった。

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