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【特別企画】ひかりTVとサービスの基本を知る

連載第1回:国内初の4K商用サービスがいよいよ開始! 「ひかりTV 4K VOD」の魅力とは?

公開日 2014/08/26 10:57 ファイル・ウェブ編集部
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メーカー各社から4K対応テレビが次々と発売され、次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)による試験放送「Channel 4K」も開始されるなど、活発な動きを見せる日本での4K市場。そんななか、NTTぷららが運営する「ひかりTV」では、ビデオ・オン・デマンド(VOD)による商用サービスを日本で初めて10月から開始する予定だと発表した(関連ニュース)。


日本で初めて“商用”として提供される4Kサービスとはいったいどんな内容になり、また、そのコンテンツの画質はどうなのか? その全貌を連続企画で徹底的にレポートする。

■4Kサービスはどんな内容に?


ひかりTVでは、4Kの商用VODサービスを10月からサービスイン予定。詳細はまだ明らかにされていないが、4K対応のセットトップボックス(※もちろん通常サービスも利用可能)を用意するほか、同サービス対応チューナーを内蔵したシャープの液晶テレビ“4K AQUOS”「UD20ライン」(関連ニュース)でも視聴できるようになる。

トライアル配信で使用している4K対応STB。商用サービス開始時にはもう少し小型化されるなどの改良が加えられる予定だとのこと

ひかりTV 4K VODサービスに対応予定のシャープ“AQUOS UD20ライン”

同社技術本部ネットワーク管理部副部長の木谷 靖氏は、日本の4Kを取り巻く状況について「サービス提供サイドにはまだ4Kに慎重な人もいて、現状はまだ実験フェーズだと考えている人も多いのではないか」とコメント。「各社が『誰が(商用フェーズに)いくんだ?』という、にらめっこ状態を続けていて、これを打破するためにも商用サービス開始を宣言する必要があるのではないかとも感じていました」と述べ、同社が先陣を切ることで、日本の4K市場全体の開拓へ貢献したいという思いも背景にあったと説明する。

ひかりTVではサービスやコンテンツの多様化、高度化、マルチデバイス、マルチネットワーク化をそれぞれ並行して進めており、今回の4K VOD商用サービス開始もコンテンツ高度化の一環

コンテンツ数についてはサービスイン時に約100作品を揃える予定で、同社代表取締役社長の板東浩二氏の以前のコメントによれば「見放題VODサービスのなかに含まれるもの、ペイパービューで購入してもらうものとに分かれるのではないか」という。

商用サービスに先駆けてすでにトライアル配信を行っており、全国の量販店やNTTグループのショールームなどで一般視聴者も映像を体験することが可能。トライアル配信では解像度3,840×2,160の映像をH.265/HEVCで圧縮し、約30Mbpsで配信している。なお60p映像の配信にも対応し、音声はAACを採用している。商用サービスもこうしたスペックを踏まえたものになることだろう。

現在展開中のトライアル配信でのシステム

ビットレートを30Mbpsとした理由について木谷氏は「現在のハイビジョンサービスで、裏番組録画をしながら視聴するという、2ch分(30Mbps弱)の帯域を使う状況でも特に問題になっていません。そのためコンテンツを配信する際の2ch分の帯域以下であれば4Kの配信も可能であろうという仮説に基づいています」と説明する。

次ページ現在のネット回線のままで4Kを配信可能

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