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【特別企画】OPPO「HA-1/PM-1」徹底検証<第2回>

OPPOの平面駆動ヘッドホン「PM-1」レビュー。バランス駆動やアンプ組み合わせなど徹底検証

2014/07/29 岩井 喬
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<3>人気のヘッドホンアンプやポータブルプレーヤーと組み合わせでの音質を検証

ここまではラックスマン「P-700u」をリファレンスとしてきたが、他のヘッドホンアンプ、あるいはハイレゾ対応ポータブルプレーヤーと組み合わせるとどのようなサウンドを聴くことができるのか、検証していこう。

<組み合わせ1>SENNHEISER「HDVA 600」
高いドライブ力でPM-1の本領を引き出す
バランス駆動では解像度やS/Nがさらに向上


まずはヘッドホンブランドが手掛ける据え置き型ヘッドホンアンプとして注目されているSENNHEISER「HDVA600」である。USB-DACはそのままDA-06を用いることにした。シングルエンド接続に加え、4pinXLR接続によるバランス駆動にも対応。PM-1のオプションケーブルを使えばそのままバランス駆動させることもできる、理想的な選択肢の一つだ。

SENNHEISER「HDVA600」と組み合わせたところ

ドライブ力が高くローエンドも適度に引き締まりオーケストラのハーモニーもほぐれ良い。弦楽器のハリも鮮やかでナチュラルな描写を楽しめる。ロックサウンドも歯切れ良いタイトなアタックを聴かせてくれ、シンバルワークの余韻も爽やかに拡散。色付けの少ないダイレクトな音像感を得ることができた。ボーカルは肉付き良く輪郭を滑らかに表現。耳当たり良いナチュラルなサウンドだ。ハイレゾ音源では音像の輪郭のエッジがより強く際立ち、アタックの切れ味鋭い清々しい音色に変化。DSD音源の有機的な音像の厚みと煌びやかに浮き立つ倍音の艶やかさもバランス良い表現だ。

なお、HDAV600の4pinバランス出力を用いた際の音質は、記事最後のバランス出力のレポートにて、まとめてレビューしたい。

<組み合わせ2>Astell&Kern AK120II
据え置きモデルにも負けない
リアリティと解像感が味わえるコンビ


続いてポータブル環境での組み合わせを考慮したパターンとして、発売から間もない人気のハイレゾ対応プレーヤーAstell&Kern「AK120U」でのサウンドも確認することにした。ハイエンドDAC「CS4398」を2基用いた豪勢な構成は、PM-1との組み合わせにおいて据え置き機にも負けないリアリティと解像感を届けてくれる。

Astell&Kernのハイレゾポータブルプレーヤーの最新機種「AK120II」とPM-1を組み合わせてテストした

オーケストラは太く堂々としたハーモニーで、個々のパートも分解能良く引き立たせる。高域の倍音成分も豊かで艶良く甘く響く。低域まで伸び良いピアノのハーモニクスは粒立ち良く滑らかでスムーズに収束。またリズム隊をはじめとする低域は適度に膨らんだ柔らかいタッチで、耳馴染みが良い。ボーカルは肉付き良く厚めの表現である。艶良くウェットな口元の動きも生々しく鮮明に見えてきた。余韻は爽やかに拡散し、ストレスのない開放的なサウンドとなる。

次は、ヒットモデルとなったソニーのハイレゾ対応Walkmanのフラグシップモデル「NW-ZX1」にPM-1を組み合わせて、そのサウンドを確かめてみた。

次ページSONY「NW-ZX1」とPM-1の組み合わせで聴くハイレゾ再生

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