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<山本敦のAV進化論>第4回

アプリも“One Sony”へ − ソニー「SongPal」開発者インタビュー

公開日 2014/04/16 11:52 山本 敦
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MusicUnlimited/Radiko.jp/TuneInなどのサービスを利用する場合、スマートフォン側の各音楽アプリで再生した音楽を「SRS-X9」にBluetoothで飛ばすのではなく、機器内のチューナーがミュージックソースにアクセスする。つまり、Radikoなど各サービスを利用する際の主体はあくまで「SRS-X9」であり、SongPalはチューナーをコントロールしているだけだ。

このため、音楽再生中にもスマートフォンで電話をかけたり、スマホの電源をOFFにしても音楽が停止しないという操作性でのメリットが得られる。またスマートフォンのバッテリー消費も低く抑えられるう。

こうした点について、岡氏は「スマートフォンでストリーミング再生した音楽をBluetoothスピーカーで鳴らすという使い方は以前からあったが、スマートフォン側のバッテリーを気にされる方や、音楽再生中にほかのタスクにもスマートフォンを使いたいという方の声が増えてきた。音楽ストリーミング再生の機能は、今後ワイヤレススピーカーの大きな柱の一つになると認識している」と語る。

岡氏

ワイヤレスリスニングのユーザーエクスペリエンス強化という意味では、ミュージックストリーミングへの柔軟な対応は確かに必須だろう。こうした点において、SongPalはワイヤレスリスニングの利便性向上につながる大きな可能性を秘めたアプリと言えるのではないだろうか。

なお、SRS-X9の北米・欧州モデルではPandoraやSpotify、Deezerなど人気の音楽ストリーミングサービスのチューナーを内蔵しており、SongPalでこれらのサービスを操作可能だ。


■ソニーのオーディオ製品の「ファーストディスプレイ」という役割

SongPalアプリが開発された企画意図はどこにあったのだろうか。背景を瓜谷氏に訊ねた。

ソニーではオーディオ機器向けに、これまでいくつかのアプリを公開してきたが、多くの商品がDLNAプレーヤーやインターネットラジオなどのネットワーク機能を充実させてきたいま、似通った機能を持ったアプリが増えてきて、なかには重複するものが表れてきたという。

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