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【レビュー】JVCの”ベビームービー”GZ-N1”を使ってみた

2014/02/07 会田肇
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JVCから、何とも可愛いビデオカメラ「GZ-N1」が登場した。その名も『ベビームービー』!最初は“カワイイ”、“キレイ”というコンセプトを重視したモデルでしょ?と思ったが、そのベースとなったカメラ部は『Vシリーズ』だと聞いて、そのクオリティをチェックしてみたくなった次第。

まずそのサイズから。本体は幅47×奥行86×高さ56mmと手の中にも収まるサイズで本当に小さい。重量もバッテリー込みで180gしかない。バッグの中にも簡単に入るし、女性の普段着だと少々キツイかもしれないけどコートのポケットなら十分入るサイズだ。カラーリングも女性受けしそうなピンク、ホワイト、グリーンの3色を用意。しかもビデオカメラとしては初めて抗菌加工をしているというから驚き。「万が一、子供がカメラを舐めても平気」というコンセプトだろう。

GZ-N1(予想実売価格7万円前後)。コンパクトでキュートさもあるデザイン。ホワイトパールのボディ色は質感もしっかり伝えるのでチープ感は微塵も感じない

女性の手にもすっぽり収まる小ささだ。

カメラとしての実力をチェックしよう。前述したように、カメラ部はVシリーズで採用したものを基本的に流用したそうで、それだけに画質はハイエンドクラスに匹敵するものだという。撮像素子を1,276万画素の1/2.3型・裏面照射型CMOSセンサーとし、ズーム倍率を広角端29.4mm相当からの光学10倍としたのもその流れを受けたもの。レンズはF1.6〜F2.0と、VシリーズのF1.2から後退したものの、このサイズからすれば十分に明るい。そのため、解像感の高い映像が記録できるほか、最低照度1ルクスという暗い環境での撮影を可能にしたのも大きなポイントになる。

モニターを開くとHDMI端子をはじめ、USB、AV端子が本体側にあった

録画ボタンとズームスイッチ。静止画ボタンはモニター上に用意される


SDスロット。microSDではなく、標準サイズのSDカードでSDXCまで使える
LEDライトの搭載をはじめ、タイムラプス撮影、本体内編集機能など、その内容は“ベビームービー”という愛称からは想像が付かない装備だ。本体底には置いたまま撮影ができるよう、アングルが決められる簡単なスタンドが付いているのもいい。ただ、手ブレ補正はサイズ上の問題からか電子式となってしまっている。また、付属バッテリーによる実撮影時間は約40分だが、別売の大容量バッテリーを装着すれば最大約2時間25分の撮影も可能になる。

小さなボディに似合わないかもしれないが、長時間用大型バッテリーが使える

本体底部に用意された簡易スタンド。角度は変えられないのが残念

撮影した映像はその期待に十分応えるものだった。手ブレ補正をONすると解像度は当然下がってしまうが、それでも映像的には十分な解像感を伴っていたのだ。たまたま降った雪景色を撮影したが、そのクリア感たるや、なかなかのもの。うっすらと雪化粧した中に映える水仙の佇み感が伝わってくるし、発色も良好。とてもこのサイズで捉えた映像とは信じがたい。暈けた部分も予想を上回る出来映えだ。夜景でも十分なコントラストを伝え、ノイズもかなり抑えられていた。

日陰でもうっすらと積もった雪景色をこれだけクリア感を持って再現できたのは素晴らしい

望遠端での映像。ボケ味も思ったよりもキレイだが、このシーンだと多少ニジミが目立つ


定点撮影しているポイントでイルミを撮影。ノイズが少なく、コントラストもしっかり
一方、使い勝手となるとこのサイズが災いする。モニターのサイズは1.8型しなかなく、ほとんど映っている内容を確認するだけでしなかい。とても内容の良し悪しをチェックすることは難しいだろう。タッチパネル機能となっているものの、モニター下の4つのアイコンを操作するのは何とかなるにしても、画面内の操作をするのは結構ツライ。しかし指の細い女性なら使えるのかも知れない。録画ボタンの軽さも、誤操作を招きそうで怖い。この辺りは、店頭でチェックして納得した上で選んで欲しいと思う。

メニュー画面。アイコンは大きめだが、左側に表示されるカーソルボタンが小さい

いずれにしても、このサイズでこの画質。これは高く評価したい。

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