【特別企画】フルバランス伝送でハイエンドなイヤホンリスニングを楽しむ!

人気イヤホン別に大検証! “フルバランス駆動で音質はどれだけ変わる?”

レビュー執筆:野村ケンジ / 記事構成:ファイル・ウェブ編集部

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2013年04月26日

フルバランス伝送で高音質イヤホンリスニングを楽しむ! まずは、そもそもヘッドホンにおける「バランス伝送」がどういったものかを簡単にご紹介しよう。

イヤホン/ヘッドホンの駆動方式で一般的に採用されているのはアンバランス駆動(シングルエンドともいう)である。ドライバーユニットには+(プラス)極と−(マイナス)極があり、このアンバランス駆動ではL/Rchの+極のみをアンプへ接続、−極はハウジング内にてグラウンドと共通化されている仕組みとなっている。アンバランス駆動には扱いやすさというメリットはあるものの、グラウンドに駆動電流が流れこみ電位が変動することによって音の歪みなどが発生するという弱点も持っていた。

一方のバランス駆動は、ドライバーユニットの+/−極両方をアンプ側へ接続して駆動する方式。具体的にはL+/L-、R+/R-といったようにそれぞれのチャンネルが正相/逆相にセパレートされた状態で音声信号が伝送されることになる。

写真はRed Wine Audio社の真空管ヘッドホンアンプ「Corvina」。フロント右に4ピンタイプのバランス接続端子を備える

写真はALO Audioの「Reference 8 Silver/Copper Lariat Headphone Cable」。4ピンタイプのバランス接続に対応するヘッドホン用交換ケーブル


こちらはALO Audioのポータブルヘッドホンアンプ「Rx MK3-B」。4ピンマイクロタイプのバランス接続端子を備える
バランス駆動による大きなメリットは、グラウンドを安定化できることだ。+極で発生した駆動電流を-極が吸い込むような構造となるため、グラウンド変動を抑制することが可能となり、歪みの抑制やノイズフロアの低減、クロストークの向上など音質的なメリットが得られる。

また、ヘッドホン/イヤホンリスニングにおける「フルバランス伝送」とは、DAコンバーター(USB-DAC、ポータブルDAC)-ヘッドホンアンプ間、ヘッドホンアンプ-ヘッドホン間など、使用する機器同士の接続を全てをバランス接続で行う形式。


ポータブルの分野ではまだこのバランス伝送に対応した機器は少ないものの、通常のオーディオコンポーネント同様に、音の入口から出口まで全てをバランスで伝送することにより、ノイズの発生を極限まで抑え込み、理想的な信号伝送環境が実現できる。

なお、このヘッドホン環境でのバランス伝送には、左右chをひとつにまとめた4pin XLR×1(ポータブルでは4pinマイクロ)で伝送する場合と、別々にした3pin XLR×2で伝送する場合の二通りがある。メーカーによってはこのいずれかを採用していることが多いため、製品を購入する際は注意していただきたい。本記事では、最近数を増やしている4pinマイクロ端子を採用したモデルを中心に試聴を行っている。

(テキスト/Net Audio編集部)

野村ケンジが人気イヤホンで検証! フルバランス伝送でどれだけ音が変わる?

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