クリプシュ「G-42」と「G-12」を試す

【連載レビュー第2回】「Galleryシリーズ」でテレビの音を“手軽に”強化する

岩井喬

前のページ 1 2 3 4 次のページ

2012年02月27日



■フロント3chを「G-42」に担当させたサラウンドを試す


続いて「G-42」を加えた試聴である。「G-42」は3基の“Tractrix”ホーン・トゥイーターと、4発の8cmロングスローIMGウーファーを装備。センターchにトゥイーターを1基、ウーファーを2発割り当てた構成で、キャビネットはクリアで明瞭度のあるサウンド再生を実現させるため、チャンネルごとにそれぞれ独立した3つのチェンバーポートを採用している。

G-42のグリルネットを外したところ

ここではステップアップの提案として、本機と「G-12」を組み合わせることで手軽に実現できるスタイリッシュなサラウンド環境を構築してみた。「G-42」はフロント側3ch分が一体化したサウンドバーであるので、「G-12」はリアに移動させ、サラウンドスピーカーとして使用。サブウーファーはクリプシュ製品が国内未販売のため、今回の視聴ではエラック「SUB2060D」を用いた5.1chサラウンドシステムとした。42v型TVとの組み合わせだとやや「G-42」が大きく感じられるので、実際はTVラックを工夫するか、壁掛け式とするか、若しくはより大型である50v型以上のTVと組み合わせての使用をお薦めしたい。

背面端子部の様子

またホーン・トゥイーターを用いたシステムであるので、自動音場調整はもちろん必須であるが、スピーカー設置の折はリスニングポジション(耳の高さ)へ指向角を合わせるように心がけたい。いくら補正がきくからといっても、ホーン型は特性が鋭いので音の移動感のリアリティ、素直さは基本セッティングがなっていないと、サラウンドも不自然なものになってしまうからだ。

視聴では先ほどと同じシーンをチェックしていく。まずは『エクスペンダブルズ』である。こちらのソフトはオリジナル音声がDTS-HD Master Audio 7.1chサラウンド収録となっているが、日本語収録のDTS-HD Master Audio 5.1chも確認してみた。

セリフやSEの粒立ちが細やかでハリも良く、打撃音もボディ感ある太いものとなった。BGMは分離良く、激しい銃撃音の中でもストリングスの旋律はつぶれることなく、ハリ良く浮き上がる。打ち合いは鋭い定位で、背後から直進的に音が移動してくる。銃声のトーンは安定しており、重心の下がった大口径マシンガンの小気味よいキレある音も粒が細かい。爆発音も制動感良く腰高で引き締まった傾向となる。

日本語版はややおとなしい印象であるが、サラウンド感は素直で広がり感や音場の緻密さでは優位にあるように感じた。これはオリジナル音声で7.1ch環境を構築すれば解決する問題だとは思うが、よりセリフの明瞭度を上げていることで、アニメ作品にも近いダイナミックレンジ感となる。

アニメと音楽モノをどう描写する?

前のページ 1 2 3 4 次のページ

関連記事