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テレビの「真の力」を発揮できていますか?

タダで画質が“もっと”良くなる! テレビの「画質調整」実践テクニック【中級編】

公開日 2011/09/22 16:57 鴻池賢三
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■一番優秀な映像エンジンを使おう

テレビ単体の調整項目に加え、システム全体で高画質化を図るアプローチもある。その一つが、映像エンジンの“選択”だ。

インターレースをプログレッシブに変換したり、解像度を変換したり、最近では超解像処理を行うなど様々な機能を持つ映像エンジンだが、ここで注目したいのは、レコーダーの映像エンジンを使うか、テレビの映像エンジンを使うか、またはAVアンプや専用ビデオプロセッサーを用いるかという“選択”だ。

レコーダーから最高解像度のプログレッシブで出力しがちだが、これが最高とは限らない。例えば最新の超解像機能などを備えた、高画質テレビを購入したとしよう。レコーダーから1080pで出力されていると、録画したインターレースの番組はレコーダー側でプログレッシブ処理されてしまうので、テレビが持つ映像エンジンの「美味しい部分」が活かされないケースが多い。

この場合、レコーダーからはインターレースで出力し、テレビ側に処理を任せる方が良い。逆に、テレビよりもレコーダーの映像エンジンが優秀な場合は、レコーダー側の映像エンジンをフルに活用し、テレビ側はそのまま表示させるような設定が良い結果をもたらす。

手持ちの機器のうち、どの映像エンジンが優秀なのか分からない場合は自身で探るしかないが、見比べると決して小さくはない違いが発見でき、面白い。

■まとめ

ここまで、少しマニアックな内容も含め、タダで画質を良くする方法を解説してきた。

オーバースキャンについては、画質を重視するAVファンなら迷わず解除したくなるだろう。費用もかからないので、今すぐ試してみて欲しい。

黒伸張はDVD資産を抱えていたり、DVDプレーヤーやVHSを接続している場合、ぜひ調整してみよう。SD画質がHD画質の印象に近づき、入力切り換え時のギャップが軽減されるのも効用だ。

今回はテレビを中心に話を進めたが、プロジェクターも同様だ。さらに言うと、プロジェクターにはプロジェクター特有のツボがいくつかある。機会があればこれらについても紹介したい。

(鴻池賢三)

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