「極めて高いコストパフォーマンス」

オンキヨーの最高峰サウンドカード「SE-300PCIE」レビュー − USB-DACや他社製カードとも比較試聴

岩井喬

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2011年06月17日
オンキヨーは1998年からサウンドカード製品を手がけているが、昨今のネットオーディオ市場のなかで、高音質サウンドカードの代名詞といえるほど、熱心なファンを中心にその存在が浸透している。

2008年には発売10周年記念の「SE-200PCI LTD」以降、新製品が途絶えていたが、本年4月、新たにPCI Expressへ対応した「SE-300PCIE」(関連ニュース)が発売された。

オンキヨー「SE-300PCIE」

シールドを取り外したところ

■独自の新技術『DIDRC』を搭載

SE-300PCIEの大きな特徴は、同社のセパレートアンプにも採用された独自の新技術『DIDRC』を搭載したことだ。

DIDRCはデジタル信号の高周波ノイズによって生じる可聴帯域への悪影響(ビートダウン/高周波混変調歪)を抑制するもので、音楽再生時の高周波に乗ってしまうノイズ成分が可聴帯域の音楽データに影響を及ぼしていたことに着目し、オペアンプを使わない上下完全対象なフルディスクリート回路によって超高周波領域まで優れた応答性能を実現するというもの。基板上でもシンメトリーな構成を持ち込み、グラウンドループも解消。S/Nの良いストレートで透明感のあるサウンドを獲得している。

ピンクで色が付いているところがアナログオーディオ回路。ここをDIDRC回路構成とした

サウンドカードで重要な課題の一つとして認識されているのが電源である。PC内部に配置されるものなのでサウンドカードの電源は専用のものを使うわけにいかず、PC全体の電源を司るユニットから分配されたものを使用することになる。そのままサウンドカードに電源を引き込んでしまうと、ノイズの問題や、PC内の他の処理によって電力が引っぱられたりしてしまう問題が発生し、音質低下の要因にもなる。

絶縁され、高いレギュレーション能力を持つアナログオーディオ専用の電源回路を装備

SE-300PCIEでは電源の安定化を図る取り組みとして、高いレギュレーションを持つ絶縁型電源ユニットを搭載。±12Vと5Vの電源を新たに生成している。さらに、その後段には2基の大型電解コンデンサーを備え、安定した電源供給を実現した。

さらにDACにはバーブラウン製「PCM1798」を片chに1基ずつ搭載し、差動D/Aコンバーター出力として信号を取り出すことで、チャンネルセパレーションとSN比の向上に一役買っている。また最高で192kHz/24bitのファイル再生に対応しているので、最新のハイレゾ音源も楽しむことができる。

なおPCで音楽を聴くときにはヘッドホンを使うユーザーも多いと思うが、本機はヘッドホンアンプ回路にもこだわっており、オペアンプを使わない上下シンメトリーのディスクリート構成によるDIDRCヘッドホンアンプを採用している。

もう一つ、PC内部は様々な干渉及び輻射ノイズが多いので、いかにそれを抑制するかも大事なテーマだ。

本機ではデジタル回路と電源用DC/DCコンバーター部には高透磁率の磁性シールドを施し、アナログオーディオ回路には磁気歪みを発生させない銅シールドを用い、信号の種類にあわせた『セパレートシールド』によるノイズ対策を実施。サウンドカードでこうした細やかな点に気を配った製品は数少ないが、この一つ一つの積み重ねが最終的なサウンドの完成度に反映されるのだ。

サウンドカードとUSB-DACのメリット、デメリット

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