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発売前に総チェック! 「ブルーレイDIGA」春モデルの進化点を実機検証

公開日 2011/01/25 19:48 海上 忍
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■さらに強化されるネットワーク関連機能

ソースが放送波とディスクだけだった時代はいまや昔、現在は「ネットワーク」も重要な映像ソース源。そのネットワークも、インターネットからコンテンツをダウンロードするVODだけでなく、屋内の他のAV機器とやり取りする「ローカルエリアネットワーク内サービス」へのニーズがいよいよ高まってきた。

LANへの接続には、無線(Wi-Fi)か有線いずれかの回線が必要となるが、現在は接続と保守が用意なWi-Fiに人気が集まっている。2011年春モデルでもこのトレンドを重視し、全機種Wi-Fi対応となり、うち上位3機種はWi-Fi標準対応(他3機種はオプション)とした。

映像などコンテンツのやり取りに利用されるDLNAサーバ/クライアント機能を、DIGA/VIERAシリーズでは「お部屋ジャンプリンク」という名称で展開している。2011年春モデルではこれに改良が加えられ、通信速度に応じてビットレートを調整する「レート変換モード機能」が搭載された。これをオートに設定しておけば、Wi-Fiの帯域が足りている場合は録画時のまま、不足する場合はHEモードに下げて(HEモード以下で録画した場合は無変換)転送されるしくみだ。

2011年春モデルで「お部屋ジャンプリンク」が強化、Wi-Fiの帯域状況にあわせビットレートを下げる「レート変換モード」が追加された

実際に実行速度が2.5Mbps程度のWi-Fi環境で使用してみたところ、確かにDRモードで録画した番組も途中で止まることなく再生された。映像が平坦な印象となりブロックノイズが確認できるようになったことからしても、ビットレートの低下は明白。一方でリアルタイム変換を視る者に意識させないよう、オプションの設定など手間のかかる手続きは極力排除されている。Wi-Fiでの利用を念頭に置いた、現実的な対処策といえるだろう。

ネットワーク機能を強化しようという方針は、Skype対応(BZT900/800/700のみ)からもうかがえる。いわゆるチャットやテレビ電話としてだけではなく、留守録や写真共有にも対応しているので、単なるチャットツールで終わらないところがうれしい。

モバイル端末との連携も強化、録画済番組をワイヤレスで自動転送できる「かんたん転送機能」が用意された

とはいえ、ネットワーク機能対応強化の流れは始まったばかり。コンテンツをWi-Fi経由で自動転送できるモバイル端末や、DIMORAに関連する新しいネットワークサービスなど、間もなく詳細が明らかにされるトピックもある。競合各社ともスマートフォンを含めた携帯端末への対応を急ぐなか、そのジャンルに対してのパナソニックとしての対応方針も気になるところ。ファームウェアアップデートなどの形で製品出荷後の顧客フォローが可能な機器だけに、発売予定の2月以降の動きは要注目だ。

(海上 忍)

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