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サクサク動く快適操作

第2世代「Apple TV」レビュー − iOS端末との連携が快適なハイコストパフォーマンスモデル

公開日 2010/11/12 20:57 編集部:風間雄介
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■手のひらサイズで重さも「iPhone 4」2台分の小型・軽量ボディ

まずは開梱作業から始めよう。箱自体もとても小さくできており、外箱を外すと、その箱一杯に本体が収納されている。本体を取り出すとリモコンが現れ、その下には電源ケーブルが入っている。箱の一番下にはかんたんな説明書などが入っていて、内容物は基本的にこれだけだ。

内容物は基本的にこれだけ

箱を空けたところ

なお本機の映像出力はHDMIのみだが、HDMIケーブルは付属していない。購入する際に注意したいポイントだ。

本体を手に持ってみると、改めてその小ささに驚かされる。筐体の外形寸法は98W×23H×98Dmm、質量は272g。本体カラーがブラックなのでサイズ以上に小さく感じられるし、重さについても、ちょうどiPhone 4の2倍程度しかない。

Apple TVを手に持ったところ

もっともApple TVのハードウェア的な構成はiPhone 4やiPadにかなり近いようなので、小さいのは当たり前かもしれない。SoCは「A4」で両端末と同じだし、逆に、iPhoneやiPadに不可欠の充電池やディスプレイはApple TVには不要。スピーカーもマイクも、カメラも入っていない。電源は内蔵されているが、仕様表によると「6Wユニバーサル電源」とのことなので、それほど大きくないはずだ。

この外形寸法と質量を実現できたのは、ハードウェア設計技術の高さというより、不要なものを大胆に切り捨て、シンプルな機能と仕様に割り切った設計思想の表れと考えるべきだろう。

■シンプルな接続端子部。ブラックの使い分けで質感を演出

もう少し筐体を眺めてみよう。前面には電源の状態や、リモコンによる操作を受け付けたことなどを示すインジケーターを備えている。背面には端子部が集中しているが、集中とは言ってもHDMI、光デジタル音声出力、イーサネット端子、これだけしか装備していない。ほかにマイクロUSB端子も備えているが、これはサービスおよびサポート用とのことだ。

端子部も非常にシンプル

上部にはグロッシーブラックのApple TVロゴマークが配置されているが、黒の筐体に黒のロゴなので、あくまで控えめな印象。側面も光沢仕上げで、マット系からグロス系まで、同じブラックでも素材や仕上げの質感の違いをうまく使い分け、全体のデザイン性を高めているのが心憎い。

なお、底面は素材が少し異なり、滑りにくい素材で全体が覆われている。ここにもアップルマークが隠されているところが、いかにも同社の製品らしいところだ。

底面。滑りにくい素材で全体が覆われている

■付属リモコン「Apple Remote」の出来映えも秀逸

付属のリモコン「Apple Remote」はアルミニウム製で、とても剛性感が高い。側面から見ると驚くほど薄く、サイズ自体も小さいのだが、実際に持ってみると手に良く馴染む。金属製ということもあってか、非常に小型だがそれなりにズッシリしていて、高級感が感じられる。

付属のApple Remote

横から見たところ。非常に薄い

裏から電池交換も可能

ボタンは、4方向のカーソルボタンの中央に決定ボタンを配置。また、その左下には「MENU」ボタンがあり、これは「戻る」ボタンを兼務する。右側の小さいボタンは再生/一時停止だ。

このボタンのクリック感も、フニャフニャしたものが多い昨今のリモコンとは一線を画し、確かな押下感が得られるのが好印象。押してからボタンが上に戻ってくるときの反発も少し強めで心地よい。こういう細かなところに配慮が行き届いているかどうかで、操作フィーリングが俄然変わってくることを改めて実感させられた。

iPodなどと同様、これらのボタンは通常の機能だけでなく、状況に応じて別の役割が与えられる。たとえば、動画の再生中にカーソルの上ボタンを押すと作品情報が表示されるといった具合だ。中には少し変則的な操作もあるが、iPodの操作体系に慣れていれば、すぐに使いこなすことができるだろう。なお「Apple Remote」の伝送は赤外線方式を採用しているが、伝送範囲はそれほど広くない印象。裏側からボタン電池の交換も可能だ。

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