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実機を写真と動画で詳しく解説

ケースイが速攻チェック!マルチメディア端末としての魅力満載・PSP goの細部に迫る

公開日 2009/06/26 20:57 鈴木桂水
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液晶画面は4.3型から3.8型になったが解像度は480×272ドットなので従来機と変化はない。画面は明るく、従来機と比べると見やすそうな印象を受けたが、SCEによると画質、音質ともにPSP-3000と同等のことだった。画面が小さいので同等の画質でもきれいに感じたようだ。スライド式のボタンになったことで“閉じているとき”の操作性が気になるが、表面上に出ているL、Rボタン、ボリューム、画面輝度調整、ミュートボタンなどは操作が可能になっている。

左側がPSP-3000で右側がPSP goだ。本体の厚みの違いは、ほぼボタンの厚みと考えていいだろう。

左からPSP-1000、PSP-3000、PSP go。だんだんと薄くなっているのがよく分かる


PSP goから充電とAV端子が一体化した新端子に変更された。従来のPSP用アクセサリーを直接接続することはできないが、今後なんらかの形で対応を予定しているという。

PSP goには独自の「ゲームスリープ」機能があり、ゲームを一時中断した状態からXMB(クロスメディアバー)に移動して様々な操作が行える。


メモリースティックは一新され、「メモリースティック マイクロ」(MS-APシリーズ4GBと8GBを予定)しか使えない設計になっている。本体には16GBのメモリーが内蔵されるので不足はないだろう。

専用のクレードル「PSP-N340」を使えばPSP goの充電だけでなく、別売のケーブルを接続してテレビなどへのビデオ出力も可能だ。
■PSPgoの動作イメージを動画でチェック!

新型のPSPにはモーションセンサーがついて、タッチパネルになり…と妄想が爆発していた筆者にとって、PSP goへのファーストインプレッションは多少肩すかしの感があった。ただ開発陣へのインタビューでは「これまで積み重ねたPSPの資産をそのまま継承するために新たな機能は盛り込まなかった」とあった。ここでPSP goに新機能を搭載すると、PSPのソフトラインアップは一気に二極化し、どちらかのハードが淘汰される可能性もある。いわゆるまったく異なるアーキテクチャーを搭載するであろう「PSP 2」が登場するまでは基本的な部分は動かさないということだろう。

筆者のように日ごろからPSPをマルチメディア端末として活用しているユーザーには朗報も多い。まずBluetoothへの対応は魅力的だ。Bluetooth対応のヘッドホンを使えば、煩わしいケーブルなしで移動中に動画を楽しめる。通勤で乗り換えが多いなら、乗り換え中は動画の音声だけを楽しんで、乗り換えたらまた画像を楽しむというのもいいだろう。ちなみに、BDZシリーズのおでかけ転送にも当然対応しており、PSP goで録画番組を再生しているときに、L、Rボタンを押せばCMスキップなどのチャプター飛ばしができる。操作ボタンを開かずとも快適に視聴できるのは嬉しい。

操作ボタン部を閉じていても画面輝度、ボリューム、ミュート、L、Rボタンは操作できる。

PSP goにはBluetooth機能があり、ワイヤレスヘッドホンを接続したり、PS3のコントローラで本体を操作したりできる。

もう一つユニークなのが、Bluetoothを使うことで、PS3のコントローラを使ってPSP goを動かすという機能だ。例えばPSP goにAVケーブルを差し、テレビに接続する。あとは離れた場所から、PS3のコントローラを使って、PSP goに保存した動画やゲームを楽しめる。さすがに30インチオーバーのテレビでこの機能を使うと画質が荒れるだろうが、20インチ前後のディスプレイなら、そこそこ快適に使えそうだ。20インチ前後のディスプレイでPSPの動画を楽しむ方法については過去記事を参考にしていただきたい。

今回はテストできなかったが、同梱の「Media Go」を使うと、パソコン経由でPlayStation Storeにアクセスしたり、パソコンに保存した音楽・動画をPSP goに転送したりすることができる。やまた、記録した音楽を12音解析結果をもとにムードにあわせてセレクトする「SensMe channels」(今秋提供予定)などにも、現行モデルと同様、対応する


PCを使ってPlayStation Storeにアクセスなどができる「Media Go」もバンドルされる
実際に触ってみると、予想以上に可能性を感じた。ゲームファンはもしかすると物足りないかもしれないが、筆者のようにマルチメディアプレーヤーとしてPSPを活用しているなら、非常に魅力的な製品だと言えるだろう。


鈴木桂水:筆者プロフィール
元産業用ロボットメーカーの開発、設計担当を経て、現在はAV機器とパソコン周辺機器を主に扱うフリーライター。テレビ番組表を日夜分析している自称「テレビ番組表アナリスト」でもある。ユーザーの視点と元エンジニアの直感を頼りに、使いこなし系のコラムを得意とする。そのほかAV機器の情報雑誌などで執筆中。

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