BenQ、QD-OLED搭載の「MOBIUZ」ゲーミングモニター体験会を開催。コーエーテクモ『仁王3』で映像比較
ベンキュージャパンは、主にインフルエンサーを対象とした同社ゲーミングモニターブランド “MOBIUZ” 製品の体験会を、4月22日に開催した。
本イベントにはゲストとして、コーエーテクモゲームス『仁王』シリーズを手掛けるゼネラルプロデューサー安田文彦氏、アートディレクター田渕賢作氏が登壇。ゲームの映像美や、それを表示するゲーミングモニターについての考えなどを聞くことができた。本稿では、そうしたイベント模様についてレポートをお届けする。
本イベントでは、2026年3月27日に発売されたMOBIUZゲーミングモニターの新製品「EX321UZ」「EX271QZ」をはじめ、昨年9月19日発表の「EX271UZ」によるゲームプレイを通じて、画質や表示速度などモニターの性能を実際に体験することができた。
長らくIPS液晶パネルを採用したモデルが主流だったMOBIUZだが、新たに有機ELモデルを拡充していることが近年のトレンド。先述の3モデルには、有機ELパネルと量子ドット技術を組み合わせた「QD-OLED」パネルを採用することで、圧倒的なコントラストと鮮やかなカラーを実現している。
31.5型のEX321UZと26.5型のEX271UZは、4K(3840×2160)解像度でリフレッシュレートは240Hzに対応。0.03ms(GTG)の高速応答性とDCI-P3 99%の広色域を誇る。26.5型のEX271QZは、WQHD(2560×1440)解像度、リフレッシュレートは500Hzまでカバーする。応答速度と色域は、4Kモデルと同一。
MOBIUZのブランドコンセプトのひとつが、「ゲームアートのためのゲーミングモニター」をラインナップすること。一般的なゲーミングモニターでは、色の彩度が過度に表現されたり、コントラストが強すぎる傾向があるなか、MOBIUZのゲーミングモニターは適度な彩度、自然なコントラストで表現できるカラー設定を導入していることが特徴だ。
MOBIUZのゲーミングモニターは、映像美やストーリー性の高いゲームタイトル、つまりゲームアート性の高いタイトルにフォーカスしたゲーミングモニターとしている。
ゲームアートへのこだわりの一例として、映像表現を調整する「カラーモード」のなかに、「ファンタジー」「Sci-Fi」「リアリスティック」という、ゲームアートに焦点を当てた3つのカラーモードを用意している。MOBIUZのカラーチームが、数百のゲームのアートスタイルを分析して開発したものだ。
鮮やかなゆらめく炎やエフェクト、石やレザーなどのテクスチャー感を再現したい場合は「ファンタジー」、鮮やかなネオンライトや近未来な雰囲気、暗闇に映えるメタリックな質感などは「Sci-Fi」、そして顔などのナチュラルな彩度や生き生きとしたコントラスト表現を施したい際は「リアリスティック」のモードといったように、ゲームタイトルに合わせて最適な映像表現に調整できる。
また、AIによる自動調整機能「Smart Game Art」にも対応。PCゲーム向けには、ソフトウェア「Color Shuttle」を提供しており、プレイ中にAI識別で色合いを最適化することができる。
さらにリアルタイムで暗部と明部を別々に調整して、黒潰れや白飛びを同時に抑える「High Pixel コントラスト調整」、色を滑らかに表現する「グラデーション色補正」といった機能も備えている。
HDMI(ver 2.1)とDisplayPort(ver 1.4)の端子を搭載。HDMI端子は、eARC対応しているため、同じくeARC対応のHDMI端子を備えているサウンドバーやアクティブスピーカーなどを組み合わせた、高音質を追求することができる。EX321UZ、EX271UZ、EX271QZ、こちらの3機種はスピーカー非搭載となる。
本イベントでは、2026年2月6日に発売された最新作『仁王3』をはじめ、コーエーテクモゲームスの『仁王』シリーズを手掛けるゼネラルプロデューサー 安田文彦氏、アートディレクター 田渕賢作氏が登壇した。仁王シリーズは、全世界で1000万本を超えるシリーズ出荷本数を達成しており、『仁王3』は日本ゲーム大賞2025において「フューチャー部門受賞」を獲得している。
仁王シリーズは、「オープンフィールド×戦国×死にゲー」を掲げる “ダーク戦国アクションRPG”。真剣勝負の緊張感、多彩なアクション、シームレスなオープンフィールドなどが魅力のタイトルだ。
新作『仁王3』の映像の特徴について、安田氏は「『仁王3』は、地続きのフィールドの中で、フィールドが変わっていくことはもちろん、時代が変化するということもあったので、時代それぞれに違ったカラーリングやトーン、地形も大きく変化させている」と語ってくれた。
また田渕氏は「オープンフィールドで世界を表現するというところで、従来のステージに比べて数倍の広さを見られるようにするため、立体的な霞の表現を施している。また、本作は戦国と平安、古代と幕末という4つの時代を巡るが、それぞれに鍵となる “地獄” がある。戦国の焦熱地獄はマゼンタ、平安の八寒地獄は氷の青、古代は血の池地獄の黄昏、幕末の針地獄は紫をキーカラーにしている」と、立体感や色彩の重要性を説明してくれた。
ゲームのアート性でこだわった部分について、仁王シリーズは「ダーク戦国」をキーワードとしており、ビジュアルコンセプトにも落とし込んでいるとのこと。妖怪がうごめくおどろおどろしい世界と和のトーン、そして史実を基にしながら仁王シリーズならではの独自の解釈を加えた表現もこだわりどころだという。
本作はバトルシーンが主役だが、風景のシーンも一息つけるシーンとして大事に表現している。ステージの眺望をはじめ、従来作よりもこだわったシチュエーションを増やしていることも、楽しんでほしいポイントだそうだ。
『仁王3』の画作りの基調になっているというのが、茶畑のシーン。光の照り返しや色味だったり、細部に渡ってこだわりが込められているといい、ここを基準にして各シーンのトーンを調整しているとのこと。
MOBIUZのゲーミングモニターで茶畑のシーンを観た印象について、「開発していたときと比べて、MOBIUZで観たときの印象がもう一段良く感じられる」と、田渕氏はコメント。
「『仁王3』では感情の鼓舞というものが画のトーンに関わってきている。ユーザーの感情が高揚するように演出することを心掛けている。和のダークな世界観を大切にしながらも、ゲームのストーリーや目的に自然に進んでいける演出、緊張感や迫力のあるバトルシーンなど、主人公になりきってゲームに没入してほしい」と述べる。
また、MOBIUZのゲームアート機能について「ユーザーが使用しているモニターは千差万別であるため、どのモニターでも良く見えるような調整をしているが、その分尖った映像調整を入れることが難しく、それをモニター側で行ってくれるのは、とてもありがたい」と語ってくれた。
また安田氏は、MOBIUSモニターが備えるカラーモードについて、「仁王シリーズは、やはり和のダークトーンがメインで、史実を基にしたファンタジーなので、『ファンタジー』モードとの相性が良いと感じますし、またキャラクターの表情などリアルさを追求している部分もあるため、『リアリスティック』モードも感触が良いですね。仁王シリーズでは難しいですが、『Sci-Fi』モードが合うようなSFタイトルもコーエーテクモゲームスとして出していきたいですね」とコメントしてくれた。
会場では、MOBIUZゲーミングモニターと他社製ゲーミングモニターを並べた展示もあり、EX271UZを「ファンタジー」モード、他社モデルをRPG向けカラーモードに設定して色の違いを観てみた。木や草などは赤みが強い他社製と比較して、MOBIUZモデルは緑の発色が綺麗に表現。光が当たって影ができているシーンも、陰の中の色表現も自然で、さらに木の杢目のディティール感も潰れずに表示できている。
さらに、暗いシーンの表現差についてEX321UZと他社製モデルを比べてみると、EX321UZは火の灯り具合がより自然でリアリティが高く、長時間プレイしていても目が疲れにくい色合いに感じる。そして陰になる部分をチェックすると、暗部シーンにも関わらず岩のディティールが失われず、ゴツゴツとした感触や陰影のグラデーションもスムーズに再現されていた。



