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日本でも発売予定

HTC、フラグシップスマホ「HTC U 11」発表。USB直結ハイレゾDAC内蔵イヤホンが付属

公開日 2017/05/16 16:00 山本 敦
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スマホのインターフェースを革新する「Edge Sense」

HTCの新しいフラグシップ端末は、物理ボタンやタッチ液晶で操作するスマホのインターフェースを革新することをひとつのテーマに掲げている。そこで開発されたのがスマホの本体を「グリップする=握る」ことで操作する「Edge Sense」と呼ぶ新機能だ。

本体ボトムの両端を握るとグラフィックスが表示され、握る長さで異なるフィードバックが返ってくる

本体フレームのボトム側左右に感圧式のセンサーを設けて、スマホの本体をグッと握るような感じで同時に押し込みながら操作する。握る操作のパターンは「短握り」と「長握り」に分かれており、押し込む時間の長さによって、端末本体から1回(短握りの場合)、または2回(長握りの場合)の振動フィードバックが返ってくる。

それぞれの操作にユーザーが任意のアクションを設定メニューから割り当てられる。例えば“短握り”をしてスタンバイ状態からカメラ機能をオン、カメラアプリが起動した後でさらに押し込むとシャッターが切れるという具合だ。カメラを起動した状態で“長握り”を操作するとフロントとリアのカメラが切り替わって、セルフィー撮影もスムーズに楽しめる。

「Edge Sense」の操作内容はカスタマイズが可能

新端末は本体がIP67防水対応なので、雪山でもグローブをしたまま、画面に触れることなくカメラが起動できることがひとつのメリットとして紹介されている。また保護ケースはソフトタイプのものであれば握った操作を感圧センサーに伝えることができるようだ。HTC U 11のパッケージには専用ソフトケースが付属する。

このほかにも音声アシスタントやボイスレコーダー、システム設定にスクリーンキャプチャーなどの本体操作を「Edge Sense」のアクションに割り当てられる。

音声アシスタントはGoogle AssistantとアマゾンのAlexaに両対応

音声操作のAIエンジンは「Google Assistant」だけでなくアマゾンの「Alexa」に対応する。ふたつのエンジンに両対応できたことは、スマホとしては世界初のフィーチャーになりそうだ。

グローバルモデルはGoogle AssistantとAmazon Alexaの両方に対応した

アマゾンのAlexaにも対応した理由について、同社の担当者は「スタンバイ時でもユーザーが話しかけた音声コマンドに素速く反応できる“Always On”の優位性」を挙げている。待機時の消費電力がとても低く、スマホから約1.5m離れた場所から呼びかけても正確にコマンドを認識するという。

ただし本機が日本で発売される頃にはまだGoogle AssistantとAlexaの両方が日本語対応できていない可能性が高く、その場合は当初Google Nowのパーソナルアシスタントのみのになりそうだ。

AIによる機械学習エンジンを取り込んだアシスタントアプリ「HTC Sense Companion」も、7月に予定する基幹ソフトのアップデートによる追加を予定する。こちらはユーザーが日ごろ端末を使い込むほどにアプリが行動履歴を学び、バッテリーのパワーマネージメントやフィットネス管理、カレンダー情報と連動した天気予報のプッシュ通知などが利用できるようになるというもの。クラウドサーバーとの通信を必要とするGoogle AssitantやアマゾンAlexaに対して、HTCのアプリはユーザーデータが端末内にのみ蓄積されるため、よりセキュアであることを特徴としている。

AIによる機械学習エンジンを取り込んだHTCオリジナルのアシスタントアプリ「HTC Sense Companion」。使い込むほどユーザーのライフスタイルを学習していく

動画撮影時のマイクズーム機能を追加

メインカメラには12MPのCMOSセンサーを搭載。常時アクティブなAF機能やHDRブースト機能によりタイムラグなしにディティールまで精彩感に富んだ明るい静止画が撮影できる。センサーは画素ピッチを大きくして明るさを多く取り込めるように設計。独自の画質エンジン「HTC Ultra Pixel」シリーズにより、ナチュラルな色バランスや情報量に富んだ暗所撮影を可能にする。フロント側のカメラは16MPと、HTC 10の5MPに対して大きく解像度が向上している。レンズの明るさはF2.0で、150度をカバーする広角仕様により手軽に画質の良いセルフィー撮影が楽しめる。

メインカメラは12MP

4K動画が撮れるビデオ機能は、本体の4箇所に乗せたマイクによって360度の方位感あふれるサウンドもキャプチャできる3Dオーディオに対応。さらにマイクズーム機能「Acoustic Focus」を乗せて、被写体のリアルな映像と音が記録できる。バッテリーパックの容量はHTC 10と同じ3,000mAhになるが、駆動効率を見直したことで動画撮影時は約35%、音楽再生時は約30%もパフォーマンスが良くなっている。

4K動画撮影だけでなく360度立体サウンドを一緒に録音できる3Dオーディオに対応する


背面にも3Dオーディオ録音を実現するためのマイクを載せている
水面に映る光の反射をイメージした「Liquid Surface Design」

本体の前面と背面のパネルには、1枚の平面ガラスを20回前後プレスして成形した曲面ガラスを採用。緩やかにカーブする側面フレームと合わせてシームレスなフォルムに仕上げている。

水面に反射する光が生み出すカラーをイメージした「Liquid Surface Design」がデザインのコンセプト。背面のガラスパネルには開発に約2年間をかけたという、幾層もの塗装コーティングを施している。本体を光にかざしながら傾けると様々な色に移り変わる様子が楽しめる。メインカラーは先行発売されているUシリーズからのブリリアントブラック/アイスホワイト/サファイアブルーの3色に加えて、フラグシップのヒーローカラーとしてアメイジングシルバー/ソーラーレッドの2色を加えた計5色となる。ただしカラー展開についても各地域で異なってくるようだ。日本ではソーラーレッドの発売予定はないとのこと。

後ほどまた別記事にて、HTCが開催したグローバルプレスカンファレンスの模様と最新モデル「HTC U 11」のオーディオまわりに関連する詳細をレポートしよう。

本体は最薄部が8.3mm、最厚部9.5mm

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