HDR機能が4K撮影に対応

ソニー、スマホで像面位相差AFを実現する積層型CMOS “Exmor RS” IMX230開発

ファイル・ウェブ編集部
2014年11月17日
ソニーは、スマートフォンのカメラで高速AFを実現する積層型CMOSイメージセンサー“Exmor RS”「IMX230」を開発した。2015年4月に量産出荷を開始する。サンプル価格は2,100円(税抜)。

“Exmor RS”「IMX230」

Exmor RSは、裏面照射型CMOSイメージセンサーに、従来の支持基板の代わりに信号処理回路が形成されたチップを使用し、その上に裏面照射型画素が形成された画素部分を重ね合わせる構造としたもの。この独自の「積層型構造」により高画質化・高機能化・小型化を実現できる。ソニーが2012年に初めて商品化した。

今回発表された1/2.4型の「IMX230」は、積層型として画素数を有効2,100万画素へ大幅に向上させ、新開発の信号処理機能を搭載していることが特徴。これにより、スマートフォン用カメラでの撮影時に高速オートフォーカス「像面位相差AF」や、逆光の撮影環境などでも明暗部を明瞭に映し出す「HDRイメージング」を実現する。

大きな特徴として、スマートフォン向けのCMOSイメージセンサーとして業界で初めて、動きの速い被写体へのフォーカス追従性に優れた「像面位相差AF信号処理機能」を搭載する。像面位相差AFはミラーレス一眼カメラなどに採用されている技術で、イメージセンサーの画面に離散的に像面位相差AF専用画素を埋め込み、この専用画素から得られた情報をもとに被写体までの距離(測距)や、フォーカスを合わせるためのレンズ位置を計算するシステム。測距点は、最大192点まで出力することができる。積層型CMOSイメージセンサー内部の信号処理回路でこれらの処理を瞬時に行うことで、スマートフォンでも手軽に速い動きの被写体を撮影できるようになる。

また、逆光など明暗差が大きい環境下でも、背景と被写体を色鮮やかでクリアに撮影する「HDR(ハイダイナミックレンジ)機能」が、新たに高解像度の静止画や4K(4,096×2,160)動画撮影に対応した。従来から画素の配置と信号処理を進化させることで、動画撮影と静止画撮影の両方に対応。これにより解像度を高めながら、ダイナミックレンジの広い画像を生成することで、逆光などの環境においても背景と被写体を色鮮やかに撮影し、高い視認性で再現できる。

有効画素数は5344(H)×4016(V)/2100万画素で、イメージサイズはDiagonal 7.487mm(Type 1/2.4)。ユニットセルサイズは1.12μm(H)×1.12μm(V)。対応フレームレートは4K撮影時が4K(4096×2160)/30fpsで、フルHD撮影時が1080p/60fps。主な機能は像面位相差AF、HDRイメージング、白点補正、NR。出力はMIPI(4lane)で、画像フォーマットはBayer RAW。

なおソニーでは、今回発表した「像面位相差AF」と「HDRイメージング」機能を搭載する積層型イメージセンサーとして、来年度中に有効1600万画素モデルのラインナップ展開も予定しているという。

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