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テーマは「日常のなかに隠された感覚」

ソニーはこれから何を作るのか? ヒントが詰まった展示会、明日29日から。一足先に体験した

公開日 2018/09/28 20:14 編集部:平山洸太
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『Swing Light』は、揺らすと水面が反応して動く照明。風景を切り取った窓をイメージしているとのことで、さらに16:9という見慣れたアスペクト比を使用することでインテリアに溶け込ませる狙いがあるという。この映像は背面から短焦点のレーザープロジェクターで投影しているほか、水面はリアルタイムで演算して表示させるなど、同社の技術を活用している。

Swing Light

短焦点のレーザープロジェクターを使用する

揺らしたときに水の音がするのだが、これもパネルから直接音が出るように工夫したのだという。「音が出るはずの場所から音が出ることが自然」という考え方だ。BRAVIAにも採用されている、画面から音が出るスピーカーとの共通点が感じられる。

プロジェクターを使用することで、完全にベゼルをなくすことができる

『Coloring Dishes』は、人の動きに応じて皿の模様が変化する展示。模様は処理で作られており、二度と同じ模様は出てこないという。

Coloring Dishes

『Object Switch』や『Dancing Light』も同じように、人の動きを利用する展示だ。Object Switchでは日常のものがオン/オフのスイッチに、Dancing Lightでは、人の動きに合わせてライトが追いかける。

Dancing Light

Object Switch。本が音楽再生のスイッチに。再生すると白紙のページには楽譜が描かれる。

『Picture Wall』も人の動きに反応する展示だが、こちらは人が近づくと写真が拡大されるというもので、写真の高解像度化が発想の背景にあるという。またこの展示では、設置されている「キューブ」に書いてある都市名を上にして配置すると、表示されている写真が切り替わるようになっている。デジタルではなく、スイッチに見えない物を使用することが特徴とアピールしていた。

都市名が書かれたキューブ

Picture Wall

また写真が自動的に切り替わり、表示するという機能には、デジタルになって写真を大量に撮られるようになったが、一方であまり見られていないことに対する処方箋という意味もありそうだ。この展示には『World Clock』も組み込まれ、キューブの都市名と時間がリンクしていた。

World Clock

『Display Board』は、プロジェクターで映像を投影させるといった本来の使い方の展示ながら、様々なアイデアが盛り込まれた展示。画面の前に設置されているキューブを回転させることで、画面の横から別の画像を回転の量に応じてスライドさせ、マルチディスプレイのような表示ができる。画面の下にある照明も、プロジェクターによるものと言うから驚きだ。

Display Board

この照明もプロジェクターによるもの

『Komorebi』は、“木漏れ日” を利用して情報を伝える展示。情報を伝える方法には画面で伝えたり、スピーカーの音で伝えたりといった方法があるが、これはそれ以外の表現方法を模索したもの。プロジェクターで木の影を投影することで、雨、風、晴れといった天気の情報を表現していた。単に投影するだけでなく、リアルな木を配置することで人間を錯覚させるという。

Komorebi

一番奥に置かれていたのは、『Sketching Portrait』という展示だ。自分が鏡の前に立ち止まると、自分の姿がイラストになり、壁面に飾られたように見える。これも本物を混ぜたり、イラスト表現をうまく使うことで温かみをもたせ、うまく周りに溶け込ませていた。

Sketching Portrait

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