ソニー、新カムコーダー“Cinema Line”「FX5」。新圧縮RAW「X-OCN C1/C2」記録に対応

ソニーは、映像制作用カメラシリーズ「Cinema Line」より新製品「FX5」を発表した。8月21日(金)発売で、7月28日(火)10時より受注を開始する。
XLRハンドルユニットを同梱する「ILME-FX5」と、同ユニット非同梱の「ILME-FX5B」の2バージョンを展開するほか、ハンドルユニットの単体販売などのアクセサリー類も用意している。それぞれの税込での希望小売価格は下記のとおり。
- ILME-FX5(ハンドルユニット同梱) 900,900円
- ILME-FX5B(ハンドルユニット非同梱) 812,900円
- XLR-H2XLR(ハンドルユニット) 110,000円
- DVF-EL1(OLEDビューファインダー) 94,600円
- VMC-BNCU1(タイムコードケーブル) 12,600円
Cinema Line最小・最軽量モデルとして展開している「FX3」の上位機という位置付けで、新開発のフルサイズ積層型Exmor RS CMOSイメージセンサーや、AI処理機能を内蔵したBIONZ XR2を搭載。
また、「VENICE」や「BURANO」といった同社カムコーダー上位機が対応しているX-OCN(圧縮RAW)形式での内部記録にも新たに対応。より圧縮率の高いX-OCN C1(Compact 1)/C2(Compact 2)を利用できるようになるど、様々な面での機能強化を図っている。

上記のとおり5Kフルサイズ積層型CMOSイメージセンサーExmor RSを搭載し、これによる高速読み出しで、高解像撮影、ハイフレームレート撮影を実現。広いダイナミックレンジと低ノイズにより、ハイコントラストなシーンでも、なめらかな階調と自然な質感を表現できると同社は説明している。
また、映像エンジンBIONZ XR2を搭載したことで、画質や音質、通信機能、操作性などあらゆる面で処理性能を向上させたともアピール。同エンジンでは、内蔵されたAI処理機能によって、被写体認識の強化や、ディープラーニングに基づくオートトレーシングホワイトバランス(ATW)を実現したという。
16bitのシーンリニアデータで記録できるソニー独自の圧縮RAWフォーマットX-OCNでの内部記録に、FX型番モデルとして初めて対応。上述のとおりX-OCN C1/C2という、より圧縮率の高いモードにも対応し、ファイル転送の時間とストレージ要件を削減できるようになった。
X-OCN C1は、XAVC-I / XAVC S-Iに近しいビットレートだとのこと。これまでで最も圧縮率の高かったX-OCN LT(Light)に比べ約25%小さいファイルサイズを実現している。
X-OCN C2は、C1よりもさらに圧縮率が高いモード。C1に比べてファイルサイズが約20%小さいながらも、16bitシーンリニアのメリットを持つ点が特徴。ハイフレームレート撮影に対応しており、最大4K 240fpsまで撮影できる。
ソニーによれば、X-OCN C1/C2はウェブ広告やプロモーションビデオ、インディペンデント映画などでの使用を想定したものだとのこと。なお、X-OCN記録においてはX-OCN LT (Light)にも対応している。
なお、上記4K 240fpsは2027年8月以降のソフトウェアアップデートVer.2.00以降で対応予定。また、このアップデートでは5K 120fpsへの対応や、イメージセンサー全読み出しによる3対2アスペクト比(オープンゲート撮影)でのXAVCS-I記録にも対応。
加えて、縦位置撮影向けに最適化されたユーザーインターフェースも利用できるようになる予定であるほか、フレームグラブ機能(映像からの静止画切り出し)にも対応する予定だとしている。
S-Log撮影はCine EI、Cine EI Quick、FlexibleISOの3つのモードを選択可能。S-Gamut3/S-Gamut3.Cineのカラースペースに対応し、複数台のCinema Lineカメラを組み合わせた撮影現場での運用もしやすいよう配慮している。
また、ユーザーLUTは、最大16個までメモリーカードを使ってカメラにインポートすることが可能。ポストプロダクション後の仕上がりイメージを確認しながら撮影できるとも説明している。
Cinema Line FXシリーズとして初めて搭載されたデュアルゲイン撮影機能に対応。ラチチュードを最大化しながらノイズを低減し、シャドウ部のディテールを向上させるという。
AI被写体認識 と ファストハイブリッドAFを搭載。被写体認識対象を、人物限定AF、人物優先AF、動物/鳥優先AF、動物優先AF、鳥優先AF、オフから選択できる。また、最大759点の位相差測距点によって広い範囲をカバーできるようにしているほか、低照度環境でのAF性能も向上している。
光学式5軸ボディ内手ブレ補正も装備。高精度の手ブレ補正ユニットとジャイロセンサーを組み合わせることで、ロール方向の補正範囲が最大約2倍に向上したという。
超解像ズームにも対応し、新たに「スムーズ優先」モードを搭載。ズームリングの操作で、ズーム全域で光学ズームとデジタルズームを組み合わせて使用できるようになり、これによって、光学ズームと超解像ズームの切り換わりが分かりにくくすることができるようになった。
こうした高機能化を果たしながらも、軽量かつコンパクトなサイズを実現したと同社は説明。本体質量(バッテリーとメモリーカードを含む)は、シリーズ最軽量のFX3Aが約715gであるのに対し、本機FX5でも約734gという軽さを実現している。
液晶モニターはアスペクト比16対9の3.5型で、タッチパネル式。上方向に約98度、下方向に約40度チルトでき、横方向に約180度開くことができ、オープン位置では最大270度まで回転可能な4軸マルチアングル式を採用している。

また、モニター表示は従来からのヒストグラム、ゼブラ表示、ピーキングに加えて、新たにフォルスカラー、波形モニター、ベクトルスコープ、フォーカスマップにも対応。そのほかアナモフィック撮影用のデスクイーズ表示機能(1.3倍/1.5倍/1.6倍/1.8倍,2.0倍)にも対応している。
FPSやルックなどの主要な設定をモニターで確認しやすい“BIG 6”表示も可能。本体背面の「ホーム」ボタンを押すことで同画面を表示できる。

端子やボタン類では、本体上部へ新たにビューファインダー端子とマルチファンクションダイヤルを装備。加えて、側面にLAN端子も新たに備えたほか、底面にも1/4-20(UNC)三脚用ネジ穴を新たに設けた。

なお、1/4-20(UNC)ネジ穴はFX3と同様に本体上部や側面にも用意。ケージを組まずとも筐体に直接システムを構成するオプションを組み付けられるようにしている。

バッテリーはFX3Aのものに比べて約30%大容量化した「NP-SA100」を新採用。連続録画時間(CIPA規格準拠、5K 23.98p)はFX3Aでの最大135分から、今回170分にまで伸びた。
XLRハンドルユニット「XLR-H2」は、96kHz/32bit float音声収録に対応。なお、ネジ穴の位置が異なるため、従来モデルの「XLR-H1」を本機FX5に取り付けることはできない。
ビューファインダー「DVF-EL1」は、0.58型、約707万ドットのOLEDパネルを採用し、DCI-P3相当の色域をカバー。10bitの階調でHDR表示に対応する。
倍率は約0.90倍。0度から90度までチルト方向へ調整が可能。

タイムコードケーブル「VMC-BNCU1」は、接続するだけで簡単にタイムコードの同期ができるというもの。マルチカメラ撮影や、映像と音声を別々に記録する場合などに活用できる。
ソニーでは、本機の発売記念キャンペーンも実施。7月28日-9月28日のキャンペーン期間中に対象のレンズを本体と同時購入すると、レンズ1本あたり最大3万円をキャッシュバックする。
なおレンズは何本でもキャンペーン対象となり、例えば2万円キャッシュバック対象のレンズを2本購入した場合、合計4万円のキャッシュバックが受けられる。




