Marshall、ANC対応のオンイヤーワイヤレスヘッドホン「Milton A.N.C.」発売記念イベントを開催。ANCの効き目やサウンドをいち早く体験
Marshallは、アダプティブ・アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載するオンイヤー型ワイヤレスヘッドホン「Milton A.N.C.」の発売を記念したローンチイベントを、東京・渋谷のライブハウス「WWW X」にて開催した。
本イベントでは、Marshall Japan マーケティング・マネージャーの小峰信治氏をはじめ、APACマーケティング・ディレクターのRachel Wu氏、チーフ・デザイン・オフィサーのAndreas Enquist氏らが登場。新製品の特徴やブランド戦略について説明したほか、実機試聴会やライブパフォーマンスも実施された。
新カテゴリーのヘッドホンとして導入された「Milton A.N.C.」
小峰氏によれば、Milton A.N.C.開発の発端は、同社のオンイヤーヘッドホン「Major V」ユーザーから寄せられた「ANC搭載モデルが欲しい」という要望だったという。
開発にあたっては、単純にMajor Vに機能を追加するのではなく、新たなラインナップを立ち上げる道を選択した。Major Vが持つ携帯性や快適な装着感と、オーバーイヤー型のANC搭載ヘッドホン「Monitor III A.N.C.」が備える高音質や先進機能との間に、新たなニーズが存在すると考えたためだという。
そこで両モデルの中間に位置する存在として、オンイヤー型ならではの軽量性や携帯性を維持しながら、高性能なアダプティブANCと音質性能を兼ね備えMilton A.N.C.を開発。Major VとMonitor III A.N.C.それぞれの強みを融合させた、新たなカテゴリーのヘッドホンとして位置付けた。
小峰氏はMilton A.N.C.の特長について、オンイヤータイプながら高いANC性能を実現したことに加え、最大約80時間のロングバッテリー性能をアピール。ANCオン時でも最大約50時間の連続再生に対応し、Marshall史上トップクラスのスタミナを誇ると説明した。
続いて登壇したRachel Wu氏は、現在のMarshallのブランド戦略について述べる。1962年にJim Marshall氏が開発したギターアンプ「JTM45」から始まったブランドの歴史を振り返りながら、新ブランドプラットフォーム「Made of Loud」の始動や、Marshall.comでの売上の1%を音楽コミュニティへ還元し、世界各地のライブハウスや音楽文化を支援する取り組みも紹介した。
Rachel氏は、タイ・バンコクに開設したコミュニティ拠点「Marshall Live House」についても説明。今後は日本、中国、インド、タイなどアジア各国のミュージシャン交流拠点として発展させたいとの考えも示した。
日本市場については、2026年9月から日本版のブランド・プラットフォームを始動予定であることを明らかにし、ミュージシャン支援やライブハウス支援を強化する方針を説明した。
また同社チーフ・デザイン・オフィサーのAndreas Enquist氏は、ビデオメッセージにてMarshall製品の魅力を強調。同社製品のデザイン思想の柱として、一目でMarshall製品だと分かる「シンプリシティ」、耐久性の追求や再生素材の使用による持続可能な「ロンジェビティ」、音楽文化とのつながりを感じさせる「コミュニティ」、触感的な操作性にもこだわる「タクティリティ」について解説した。
発表会後にはライブイベントも開催され、Milton A.N.C.のグローバルキャンペーンに起用された3兄弟インディーバンドGliiicoがライブパフォーマンスを披露。さらにYonYon氏、北村 蕗氏によるDJ/ライブセットも行われ、Marshallが掲げる「音楽カルチャーとの共創」を表現した。
実際にノイズキャンセリング機能を体感
イベント会場の4階には試聴エリアが設けられ、Milton A.N.C.のANC性能や空間オーディオ機能を体験できるようになっていた。体験ブースでは、東京の環境音や都市騒音をサンプリングした特別音源を大音量で再生。来場者は、その騒音環境の中でMilton A.N.C.を装着し、ANC性能を確認できる構成となっていた。
実際に体験したところ、ヘッドホンを装着してANCをオンにした途端、まるでフィルターをかけたように周囲の騒音が大きく軽減された。何を当たり前のことを言っているのか、と思われるかもしれないが、本モデルが小ぶりなオンイヤー型であることを考慮すると、遮音性能は想像以上に高いという印象を受けたのだ。
また、ボタン操作で切り替えられるトランスペアレンシー(外音取り込み)モードも効き目は分かりやすく、音楽を再生したままでもブーススタッフの説明を自然に聞き取ることができた。電車内や空港などで音楽に集中しながらも、アナウンスや周囲の状況を把握したい場面で重宝しそうだ。
試聴した楽曲は、BossMan Dlowの「Motion Party」。ミニマルなビートと、どこか力の抜けたようなフロウが印象的なラップソングだ。特にトラックを支える重低音は量感たっぷりで、ずっしりとした重みを伴って鳴り響く。一方でボーカルは低域に埋もれることなく、輪郭を保ったまま明瞭に聴き取ることができた。
スタッフによると、本機は新開発の32mmダイナミックドライバーによる優れた低域再現力と、高域の伸びやかさを特徴としているという。開発にあたっては「アーティストが意図した音」の再現を重視したとのことで、ANC機能も相まって高い没入感を得られた。

