LG、4K超短焦点プロジェクター「CineBeam S」先行発売。約40cmで100型投影、壁色に合わせて色調整する新モード搭載
LGエレクトロニクス・ジャパンは、同社のプロジェクター “LG Cine Beam” シリーズから、4K超短焦点プロジェクター「CineBeam S(型番 : PU615U)」を、クラウドファンディングサイトのMakuakeにて7月10日(木) 12時より先行販売を開始する。
一般販売予定価格は219,780円(以下税込)だが、先行販売では例として5台限定の「最速割」では32%オフの149,446円で販売する。これに合わせて、本日7月7日に開催されたメディア向けの製品体験会の模様をレポートする。
「CineBeam S」メディア向け製品体験会。約40cmで100型の映像投影や、高コントラストなど製品スペックが公開
「CineBeam S」は、投影距離わずか約8cmで40型、約40cmで100型の映像投影が可能な超短焦点プロジェクター。コンパクトデザインながら4K解像度(3,840×2,160)による大画面投影が可能で、複雑な取付設定も不要なことから、どんな部屋にも無理なくフィットすると謳う。
本メディア発表会に登壇したLGエレクトロニクス・ジャパンのマーケティングチーム・安藤康夫氏は、「超短焦点で100型投影が可能な点が大きな特徴」であるとして、「『全てのご家庭の壁を最高のスクリーンにしよう』をコンセプトに掲げて開発したモデル」と力を込める。
置き場所を変えず、40〜100型まで自由に投影サイズの調整が可能。昨年発売の前モデル「CineBeam Q」では、100型投影を行う場合約3mほどの投影距離が必要だったが、CineBeam Sでは壁から約40cmと、より “壁そば設置” が可能になった。
これにより、プロジェクターのために大きなスペースを作る必要がなく、壁とプロジェクターの間を人が横切る心配もないことで、より自由なコンテンツ視聴が可能になったとアピールしていた。
また安藤氏は、「映画やスポーツを没入して観ている際に、視聴するユーザー自身の影や、犬や猫などのペットの影などが、スクリーンに映る恐れがないのも超短焦点ならではのメリット」と強調していた。
光源には3チャンネルのRGBレーザー光源を採用する。赤、緑、青の3色のレーザーダイオードで直接色を生成して色の歪みを最小限に抑えることで、輝度を高め、より鮮明でリアルな映像を映し出すとする。
色域はDCI-P3を154%カバー、HDR10対応により、鮮明なディテールとリアルな黒の再現を実現すると謳っている。
コントラスト比は450,000:1を実現し、明るい環境下でも優れた色精度を維持し、鮮やかな映像表示を実現。例としてスリラー映画では暗いシーンでも複雑なディテールを維持して没入感を高め、アニメ映画では鮮やかな色が忠実に再現されることで明るい場所でもキャラクターや背景がよりダイナミックに見えるとした。加えて安藤氏は、「クリエイターの意図がそのまま表示できる深い黒の表示が行える」と説明した。
プロジェクター本体は、外形寸法110W×160H×160Dmm、質量は約1.9kgというコンパクト設計を実現。片手で手軽に持ち運べることで、好きな場所に自由に移動させることができるとした。
また、コンパクトな筐体と洗練されたミニマルなデザインによって小さな棚やテーブルの上に置くこともでき、使わない際もインテリアに馴染むデザインと謳っていた。
安藤氏は、4Kかつよりコンパクトなプロジェクターを求める需要は年々増えてきていると指摘。「4K対応で短焦点となるとどうしてもサイズ感が大きくなりがちだが、4Kによる美しい映像とコンパクトなサイズ感を両立できたのが本製品」であると力を込めた。
壁色に合わせて色調整する「ウォールスクリーンモード」を新搭載。内蔵スピーカーも強化
機能面では、ピントや画角調整に時間を要することなく、置くだけですぐに自動調整を行う「高速自動フォーカス&水平補正機能」を搭載。プロジェクターが斜めに設定されている際も、フォーカスと画面の水平を保ち、即座に歪みのない映像に最適化するとしている。なお、手動での調整にも対応する。
また、ベージュ、ライトグレー、ブラウン、バーガンディ、ライトブルー、青、緑、黒の8色の中から、壁色にあわせて映像の色を調整できる「ウォールスクリーンモード」を新たに搭載する。これにより、真っ白な壁やスクリーンに投影できない場合でも、自然な色での映像鑑賞が可能になるという。
安藤氏は、自宅の壁が必ずしも白であるとは限らないとして、「壁によっては木目調であったり、緑がかった、青がかった風合いの壁も見受けられる。本モードを活用すればその壁の色ごとに合った映像調整が行える」とアピールした。
本モードは映像モードの設定画面からセットアップが可能。ほか映像モードではシネマ、スポーツ、ゲームオプティマイザ、映画ならではの魅力をありのままに表現することを目的とする「Filmmaker Mode」なども搭載している。
各種調整機能を備える「インストールウィザード」も搭載しており、メニュー画面から画面にあわせて映像を正確な形状で表示させる「エッジ調整」や、キーストーンオプティマイザーを起動して画面形状を自動的に調整する「台形補正」機能、自動でスクリーン調整を行う「自動スクリーン調整」機能などを起動できる。
サウンド面も進化しており、前モデルCineBeam Qでは3Wのモノラルスピーカー搭載だったのに対し、本機は4W+4Wステレオスピーカーを内蔵。新たにDolby Atmosにも対応している。
これにより、クリアなボーカル再生やバランスの取れた低音再生を実現すると共に、あらゆる方向に音を投写して広々としたダイナミックなサウンドを提供するとのこと。ほか、BluetoothやUSB、HDMIから外部スピーカーに接続することも可能だ。
OSにはLG独自のwebOSを搭載する。インターネットに接続するだけで、YouTubeやTVer、Netflix、Disney+、Prime Video、Apple TV+、DAZN、FIFA、Twitch、TikTokなど600以上のVODアプリに直接アクセスできる。
また、iPhoneやiPadなあどのiOSデバイス向けのAir Play2と、Android搭載デバイス向けのMiracastに対応することで、手持ちのスマートフォンやタブレットとリンクして、ワンタップでデバイス上のコンテンツを直接ミラーリングできる。
インターフェースは、USB Type-C端子がCineBeam Qの1基に対して、本機では2基に増加。加えてHDMI端子(eARC対応)×1基も装備する。USB1 Tyep-Cから給電することでモバイルバッテリーに接続しながら使用できるほか、Bluetoothによるワイヤレス接続にも対応する。
前モデルCineBeam Qでは「リモコン操作がしづらい」といった声があったことを受けて、本機では専用リモコンも再設計された。同シリーズの他リモコンと比べてサイズがスリム化され、より直感的な操作が可能になったとのこと。外観面ではマットブラックの洗練されたデザインを採用している。
なお、LG ThinQアプリを使用すれば、スマホ上でもプロジェクターの操作が行える。付属品として、AC-DCアダプター×1、電源コード、エッジガード×1などを同梱する。
7月10日(木) 12時よりMakuakeで先行販売開始
Makuakeでの先行販売は、7月1日(木)正午から8月30日(木)22時まで実施。先行販売ではオフ率と販売台数がそれぞれ異なる6つのプランが用意されており、上述の通り、もっともオフ率の高い「最速割」は5台限定で、32%オフの税込149,446円で購入できる。
納入期限は「最速割」「超早割」「Makuake早割」の3プランが8月末、「Makuake割」「早割」「LG割」の3種が9月末を予定。なお、前者の3プランにて8月末の納入を希望する場合は、7月31日(木)16時までの支払いおよび入金を完了(現金決済を含む)させる必要がある。



