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音の入口から出口まで揃った“ソニーサウンド”を一挙展開

<OTOTEN>ソニー「WH-1000XM6」「Xperia 1 VII」など新旗艦モデルを展示。360 Reality Audioの体験デモも

公開日 2025/06/21 19:07 編集部:松原ひな子
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日本オーディオ協会による国内最大級のオーディオとホームシアターの祭典「OTOTEN 2025」が6月21日(土)・22日(日)の2日間にわたり東京国際フォーラム(有楽町)で開催されている。本稿では、ガラス棟6階にあるG609/G610ブース、ソニーの出展内容をレポートする。

「OTOTEN 2025」が東京国際フォーラムで開催中

ソニーのブースは2部屋を使って展開。G609では13基のスピーカーを使用した「360 Reality Audio」の試聴デモ、および「360 Virtual Mixing Environment(360VME)」の体験デモを実施。G610ではマイクやモニターヘッドホンなどプロ用オーディオ機器やコンテンツの制作ツールの展示を行うほか、リスニング用ヘッドホンやウォークマン、ワイヤレススピーカーの試聴ブースも設けている。

新旗艦モデルの比較も可能な試聴ブース

試聴ブースの中央には3年ぶりの刷新となったワイヤレスヘッドホンの新フラグシップモデル「WH-1000XM6」を用意。音質、ノイズキャンセリング(ANC)、装着感、操作性、デザインなど、さまざまな面で大きな進化を遂げたという本モデルの実機試聴が可能だ。

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ワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM6」。ブラック(左)、プラチナシルバー(右)の両カラーが用意されている

ソニーの独自技術を結集させ、とくに音質面では「Powered By WALKMAN」を謳ったスマートフォン「Xperia 1 VII」の試聴も可能。WALKMANシリーズで実績を積んだ部品や設計を細部にまで取り入れて音質向上が図られており、音作りの方針は異なるが  “WALKMAN Aシリーズ” と遜色のないサウンドクオリティを実現しているという。

またすぐ隣のテーブルでは、上述したWALKMAN Aシリーズをはじめ、上位ラインとなる “ZXシリーズ” および “WM1シリーズ” も揃えて展示。Xperia 1 VIIとWALKMANの比較試聴も可能なブース構成となっている。ブースには長年にわたりWALKMANの音質設計を担当している佐藤浩朗氏が滞在し、来場者の質問に応じてくれる。

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ソニーの新フラグシップスマートフォン「Xperia 1 VII」
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WALKMANは、写真左から「NW-A300シリーズ」「NW-ZX707」「NW-WM1AM2」「NW-WM1ZM2」を用意

ほか、重低音と高音質に焦点を当てた “ULT POWER SOUND(アルトパワーサウンド)シリーズ” からは、ワイヤレススピーカー「ULT FIELD」4モデルと、ワイヤレスヘッドホン「ULT WEAR」を出展している。

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写真左から、ワイヤレススピーカー「ULT FIELD 7」「ULT FIELD 5」「ULT FIELD 3」「ULT FIELD 1」。いずれもバッテリー内蔵のポータブルタイプ
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ワイヤレスヘッドホン「ULT WEAR」

プロ向け機器はコンデンサーマイクとモニターヘッドホンを中心に展示。「C-80」と「C-800G」は比較デモを実施しており、その場で録音した音声を、それぞれモニターヘッドホン「MDR-CD900ST」と「MDR-MV1」をつかって比較試聴できる。

「C-80」(左)と「C-800G」(右)。実機を使って録音や試聴が可能

C-80は、ハイレゾ収録が可能な上位モデル「C-100」から大口径ドライバーの設計思想を、C-800Gから振動膜の素材を引き継いで独自にチューニングを施したモデル。価格を抑えながらもクオリティーはプロレベルに仕上げているという。

担当者によると、音質設計はソニーミュージック所属のアイドルグループ『乃木坂46』のスタジオエンジニアと何度も試作を重ねたとのことで「価格を抑えながらプロレベルに仕上げているので、ホームレコーディングにお薦めのモデル」と教えてくれた。

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コンデンサーマイク「C-100」をはじめとする同社のマイク製品ラインナップを展示

モニターヘッドホンは世界最大級の楽器展示会「2024 NAMM Show」で「Headphone / Earpiece Technology部門」大賞を受賞した「MDR-MV1」をはじめとする4モデルを展示。ヘッドホンの比較が可能な試聴ブースを設けているほか、ブース内のデモンストレーション機器としてそれぞれ実際に使用されている。

写真右からモニターヘッドホン「MDR-MV1」「MDR-M1ST」「MDR-7506」「MDR-CD900ST」

13基のスピーカーによる「360 Reality Audio」再生

G610では、GENELECのスピーカーを13基使用した「360 Reality Audio」の再生、ならびに「360 Virtual Mixing Environment(360VME)」のデモンストレーションを実施している。

フロントに9基、リアに2基ずつを配置した13chでデモンストレーションを実施

360 Reality Audioは、ボーカルや楽器、効果音や人の声など、音源に含まれるさまざまな音に位置情報をつけ球状の空間に配置して音場をつくるソニー独自の立体音響技術。制作者の意図に忠実な没入感のある音体験が可能と謳っている。

360 Virtual Mixing Environmentは、独自の測定技術によって個人ごとに音のプロファイルを測定、作成し、スタジオの音場をヘッドホンで正確に再現することができるという技術・サービス。プロファイルを持ち出すことで、どの現場でも最適なモニター環境をヘッドホンで再現できるという。

測定に使用するマイク。外的な干渉を受けないよう鼓膜の中で浮くような設計になっている

測定の具体的な手順は、まず体験者が「この部屋の音がどのように聴こえているか」を測定するため、始めに測定用のマイクを装着。センタースピーカーからのピンクノイズ、すべてのスピーカーからの計測音を聞いた後にヘッドホンを装着。そしてヘッドホンの中から聴こえる音を聴くと測定は完了。これによって部屋の音の鳴り、個人の頭の大きさや耳の形によって生じる聴こえ方の違いや、ヘッドホンの特性を計測できるという。

測定後は360 Reality Audioコンテンツを、スピーカーならびにヘッドホンで試聴することで、聴こえ方に差異がないかを確かめることができる。

コンテンツは360 Reality Audioのスタジオで制作されたYOASOBI「アイドル」のライブ音源が使用されていた。担当者によると、世の中に公開するのは今回のイベントが初めてとのこと。ちなみに「360 Reality Audio」の試聴は当日配布の整理券制、「360 Virtual Mixing Environment」は同時に1人しか体験できないため、事前予約制(実施済み)となる。

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