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来場者とメーカーの意見交換も盛ん

<ポタフェス>シンガポールブランドのハイエンドリケーブルやゲーミングIEMなど参考展示品が多数登場

公開日 2022/12/17 15:49 編集部:押野 由宇
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e☆イヤホンが主催するポータブルオーディオの大型イベント「ポタフェス2022冬 秋葉原」が、本日12月17日と18日の2日間にわたり、東京・秋葉原で開催されている。本稿では、同イベントに出展するIEM、リケーブルブランドの一部ブースの模様をレポートする。

ポタフェス2022が「ベルサール秋葉原」で開催

ソニーによるカスタムイヤホンブランドJust earは、音質プリセットモデル「XJE-MH2R」のサウンドを体験できるよう、各バリエーションのサンプル機を用意。原音重視チューニングだという「モニター」、幅広い音楽ジャンルが楽しく聴けるという「リスニング」、リズムを大事にする音楽に向けたチューニングという「クラブサウンド」の3種があり、製品自体は2019年に登場している。

Just earの用意する3つの音質プリセットを聴き比べできる

しかし、クラブサウンドについては、2022年10月1日よりアップデートされており、13.5mm径ダイナミックドライバーの性能を引き出し、リッチな低音が楽しめる方向性に再調整されているとのことで、その新サウンドがどのようなものか確認する来場者の姿が多く見られた。

今回がポタフェス初参加というEletech Cableは、その名の通りリケーブルブランドとしてシンガポールで立ち上がった新ブランドだ。イベントのスタートから遅れて会場に届けられたフラグシップ「ODE TO LAURA」は、3種の銅素材をハイブリッドした22AWGの4芯ケーブル。価格は40万円台で、素材の入手や製造工程の難易度から数があまり出せないが、低音が沈み込むサウンドが魅力だという。

Eletech Cableのフラグシップケーブル「ODE TO LAURA」

またこれに並ぶハイエンドモデルで「中高域がしっとりとした美音系」だという「AENEID」(価格は30万円台)など、同社ラインナップがブースに揃う。現在はe☆イヤホンで製品の販売が行われているが、代理店を募集中とのことで、手頃なモデルも家電量販店で販売できるようになりたいと担当者は語っていた。

写真のケーブル「AENEID」など、日本での販売拡充に向けて鋭意活動中とのこと

カスタムIEMブランドJomo Audioからは、ゲーミング用途に向けた「GAME RAIDER MK II」を参考展示。3Dスキャン/プリント技術により高いフィット感のハウジングを実現、長時間のゲームプレイも快適に行える装着感を持つという「GAME RAIDER」の第二世代機で、ゲームモードとミュージックモードを切り替えて楽しむことが可能。「XSense ハプティックドライバー」を搭載しており、振動感のあるサウンド体験を提供するとアピールしていた。国外では1月初旬に600USドルでの販売を予定。国内での販売も追ってアナウンスするとのことだ。

ゲームモードへの切り替え機能を備えた「GAME RAIDER MK II」

Flipearsのブースには、1月発売予定だというIEM「zurq」が並んだ。6BAドライバー3ウェイ(Low×2/Mid×2/High×2)の「AXIS」の後継機だというモデルで、側面のスイッチにより低音ブーストのオン/オフが行えることを特徴とする。価格はAXISと同程度になる予定とのことだった。

IEM「zurq」。側面に低音ブーストを切り替えるスイッチを備える

AAWは1DDドライバー+6BAドライバーのハイブリッドIEM「ASH」の後継機に位置づけられる、「ASH+」のプロトタイプを展示。ドライバー構成がASHと若干異なるほか、4タイプの音質切り替えが可能なディップスイッチをハウジングカバーの内側に搭載している。価格や発売時期は未定だが、今回のポタフェスにあわせて急遽送られた品らしく、来場者からの熱い視線が注がれていた。

「ASH+」のプロトタイプ

プレートを外すとディップスイッチが現れる

VISION EARSのブースで目玉となっていたのは「PHöNIX」(495,000円/税込)の “リミテッド・エディション” だ。世界で222台限定というモデルで、低域を追求して現行モデルとは異なる低域用BAドライバーを採用し、「深みのある低域」を実現。さらにフェイスプレートのデザインも変更された。価格は594,000円/税込で、本日12月17日より予約受付を開始。入荷時期は2023年2月末〜3月中順を予定する。

低域とデザインが刷新された「PHöNIX」のリミテッド・エディション

Empire Earsは「PROJECT VII」と「PROJECT X」という2つのプロトタイプモデルを展示。BA+DD+静電+骨伝導というハイブリッドドライバー構成であることのほか、ほぼ詳細が明かされなかったが、むしろ来場者の意見を募り、ここから改善を図っていく段階だそうで、ブースにはそれぞれのモデルについて「好きか嫌いか」「改善点/希望など」「いくらだと思うか」といったアンケート用紙が置かれていた。

展示された「PROJECT VII」。ここから意見を参考に、カバーデザインなども詰められていくとのこと

Effect Audioのブースで大きく紹介されていたのは、同社ケーブル製品「Ares S」および「Cadmus」の8芯構成モデル。同社が展開する「シグネチャーシリーズ」はAres S/Cadmusが4芯構成、「Eros S」のみ8芯構成だったが、 “アップグレードモデル” としてAres S/Cadmusの8芯バージョンが登場する格好だ。情報量やベースの沈み込みを増やすことを目指したというもので、現在は限定品としてケースとのセット商品の予約を受け付けている。2023年にはケーブル単品での販売も行われる予定。

写真左がAres S、右がCadmusのそれぞれ8芯構成モデル。芯線本数以外のルックスは従来品と変わらない

ELYSIAN ACOUSTIC LABSはブランドの代表的モデル「ANNIHILATOR」、そして新たな6BAドライバー搭載モデル「DIVA」などを展示。なかなか試聴機会の少ない製品群ということもあり、じっくりと音を聴き込む来場者が多かった。またEffect Audioとのコラボレーションで生まれたIEM「GAEA」は、日本向けチューニングが施されたモデルということもあり、展示の仕方も日本仕様に凝られていた。

6BAドライバー搭載モデル「DIVA」

日本向けチューニングの「GAEA」は展示も日本風に

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