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全白1,000nitsと100万対1の高コントラストを両立

ソニー、新開発パネル採用の31型4K/HDR液晶マスモニ「BVM-HX310」

2018/09/14 編集部:小野佳希
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ソニーは、新開発の4K(4,096×2,160ピクセル)液晶パネルを用いた31型のHDR対応マスターモニター「BVM-HX310」を2019年1月に発売する。価格は398万円。

BVM-HX310

同社が業務用モニター開発で長年培った映像評価の基準となる画質と、高い信頼性を結集させたという「TRIMASTER HX(トライマスター HX)」を搭載した、と説明している。

30型4K有機ELマスターモニター「BVM-X300」の深い黒と正確な色再現という画質性能を継承しながら、独自仕様のパネルと、新開発の信号処理技術の組み合わせにより、4K/HDR制作に適した全白時1,000nitsと、100万対1の高コントラストを同時に実現したとのこと。BVM-X300に対しピーク輝度のエリア制限が無くなり、4K/HDR制作に適した全白時1,000nitsが可能となった。

なお、液晶表面にはAR(アンチ・リフレクション)コーティングを施している。これにより、内部からの光の散乱を抑え、4Kの高解像度をありのままに再現するとしている。あわせて、画面の見づらさを生む外光の反射を抑えて、よりコントラストがくっきり見やすい仕様になっているともしている。

1本の同軸ケーブルで4K/60p映像を伝送する映像インターフェース12G-SDIに、ソニーの業務用モニターとして初めて対応。入力/出力で各2系統を搭載している。

また、BT.2020の色域に加えて、2018年12月開始の4K放送規格となるHLG(ハイブリッドログガンマ)、S-Log3、S-Log3(Live HDR)、SMPTE ST.2084など、主要なHDR方式(EOTF)をサポートしている。

機能面では、編集後の映像の色味などを撮影現場でも確認できるユーザーLUT(ルックアップテーブル)に新たに対応。モニターコントロールユニット『BKM-17R』とLAN接続することで、複数のユーザーLUTを事前に登録・保持し、任意のLUTデータを呼び出して映像に反映できる。

モニターを4分割して表示できる「Quad View(クアッドビュー)モード」も搭載。4種のLUTデータを当てた映像を一度に確認することができる。

さらに4K HDRの各種方式と、色域やRGBレンジなどを組み合わせた複雑なモニター設定を、SDI信号に重畳されているビデオペイロードID(VPID)に基づいて自動での切り替えることも可能だ。

同社では、本機を新たな基準モニターとして、主に、放送局や映像制作プロダクションにおける品質管理、編集やカラーグレーディング、CG/VFX(特殊視覚効果)製作、クライアントの映像確認用途やライブ制作のプレビュー、プログラム確認用途として提案するほか、企業や大学などの商品開発や研究、産業用に提案していくという。

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