HOME > ニュース > デノン、Auro-3D対応のミドル級AVアンプ「AVR-X4400H」ー 9chアンプ搭載

11.2chプロセッシングにも対応

デノン、Auro-3D対応のミドル級AVアンプ「AVR-X4400H」ー 9chアンプ搭載

公開日 2017/08/24 17:00 編集部:伊藤麻衣
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ディーアンドエムホールディングスは、8月24日にベルギー王国大使館にて、デノン製品の発表会を開催。イマーシブオーディオ規格“Auro-3D”に日本国内で初めて対応したAVアンプ「AVR-X6400H」「AVR-X4400H」を発表した。本記事では、9.2ch AVアンプAVR-X4400Hについて紹介する(「AVR-X6400H」の紹介記事はこちら)。

・「AVR-X4400H」¥170,000(税抜) 9月中旬発売

「AVR-X4400H」


「AVR-X4400H」は、2016年10月に発売された「AVR-X4300H」(関連ニュース)の後継機。本機の最大の特徴は、一体型AVアンプでは国内初となるAuro-3Dを搭載したこと。また、新たにHDMI2.0a/HDCP2.2に対応。HEOSテクノロジーも搭載する。

11.2chプロセッシング対応9chアンプを搭載。オブジェクトオーディオはDolby Atmos、DTS:Xをサポートする点は、従来機と同様となる。

同社のフラグシップAVアンプ「AVR-X7200WA」やHi-Fiオーディオアンプの設計思想を継承した全チャンネル同一構成のディスクリート・パワーアンプを搭載。ヒートシンクの素材に、アルミ押し出し材を採用し、効率的な放熱と不要振動の抑制を実現。さらに、9chアンプは、基板を4chと5chの2枚に分けることで、相互干渉を防いでいるという。

基板を4chと5chの2枚に分けた9chのディスクリート・パワーアンプ

また、AVR-X7200WAと同様に、パワーアンプの初段には特性の揃った2つのトランジスターを内包するデュアル・トランジスターを採用。微小信号の表現力を高めるとともに、低域の安定感を向上させたとする。加えて、パワーアンプの出力トランジスタの足に温度検出回路を搭載。従来のヒートシンクでの温度検出に比べて、即時に検出が可能となり、電流リミッターの抹消を実現している。

DAC部には、サウンドマネージャーがリスニングテストを繰り返して厳選した32bitD/Aコンバーターを引き続き採用。AVR-X7200WAにも搭載されたデバイスと同シリーズのDACで、D/A変換回路は、映像回路やネットワーク回路から独立した専用基板にマウント。これにより、相互干渉を排除した。さらにポストフィルターを強化し、信号ライン/電源ラインを最適化している。

AVR-X4400Hの筐体内部

本機は、デノンのAVアンプ設計思想「D.D.S.C.(Dynamic Discrete Surround Circuit)」を継承しながら、32ビットプロセッシングを行う最上位バージョンをこのクラスで初めて搭載している。最上位バージョンでは、32bitフローティングポイントDSPなどの高性能な専用デバイスを用いて、セレクターとボリュームをディスクリート化。全チャンネル同一レスポンス・同一クオリティとなるように各回路を構成・チューニングすることで、ピュアオーディオに匹敵する高音質再生を実現したとする。

さらに、従来の24bit精度から32bit精度への拡張とマルチチャンネル音声にも対応した「AL32 Processing Multi Channel」を搭載。デジタル音声信号を元のアナログ波形に近付け、微小な音の再生能力を高めている。

DSP部には、AVR-X4300Hから引き続いて、アナログデバイセズ社製の32bitフローティングポイントDSP「SHARCプロセッサー」を4基搭載。高負荷がかかる11.2ch分のデコードやアップミックス、「AL 32 Processing Multi Channel」、音場補正「Audyssey MultEQ XT32」などの同時処理を実現する。

電源部には、本機専用に開発された大型EIコアトランスと、専用にチューニングされた大容量15,000uFのカスタムコンデンサー2基を搭載。これにより、9chアンプを余すことなく駆動させ、かつ4Ωのスピーカーのドライブも可能となっている。

大容量の給電を可能にした本機専用の電源部

また、デジタル電源回路のスイッチング周波数を従来の約3倍とすることで、スイッチングノイズを可聴帯域外へシフト。再生音への影響の抑制を図っている。デジタル回路用のスイッチングトランスには、シールドプレートを追加。電源回路全体をシールドプレートで覆うことで、周辺回路への干渉を抑えたという。

DCサーボ回路に大容量コンデンサーを採用。可聴帯域以下のハーモニクス成分も再現可能となり、表現力や臨場感を向上させたとする。また、チップ内部の構成やワイヤリングのリファイン、高品質なシリコンウェファーの採用により音質対策を図ったオペアンプを、DACのポストフィルターに採用している。

その他、AVR-X7200WAにも導入された、共振を防止するリブを設けた高密度フットを採用。ヒートシンクや電源トランスなどの重量物をフットの直近に配置することで、安定性を向上を図っている。

AVR-X7200WAと同じ、共振を防止するリブを設けた高密度フットを採用

■日本国内初「Auro-3D」に対応

「AVR-X4400H」は、同日に発表された上位機「AVR-X6400H」(関連ニュース)とともに、日本国内の一体型AVアンプとして初めてAuro-3Dデコーダーを搭載する。

次ページAuro-3Dによる自然で臨場感豊かな3Dサウンドが楽しめる

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
製品スペックやデータを見る
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドDENON
  • 型番AVR-X4400H
  • 発売日2017年9月中旬
  • 価格¥170,000(税抜)
【SPEC】●搭載パワーアンプ数:9ch ●定格出力:125W+125W ●実用最大出力:235W ●適合インピーダンス:4〜16Ω ●周波数特性:10Hz〜100kHz (+1,-3dB、ダイレクトモード時) ●入力端子:HDMI×8、コンポジット×4(フロント×1)、コンポーネント×2、アナログ音声×7(フロント × 1、PHONO × 1)、光デジタル×2、同軸デジタル×2 ●出力端子:HDMI×3(モニター× 2、ゾーン2 × 1)、コンポジット×2(モニター×1、ゾーン2× 1)、コンポーネント×1、11.2chプリアウト×1、ゾーンプリアウト×2、ヘッドホン×1 ●その他の入出力端子:Denon Link HD × 1、Network×1、USB端子 × 1(フロント)、FMアンテナ端子 × 1、AMアンテナ端子 × 1、セットアップマイク入力 × 1、RS-232C × 1、DCトリガー出力×2、リモートコントロール(IR)入出力 × 各1 ●消費電力:710W(待機電力 通常スタンバイ 0.1W 、CEC スタンバイ0.5W) ●外形寸法:434W×236H×389Dmm (アンテナを立てた場合) ●質量:13.7kg