販売台数減を高付加価値モデルが金額でカバー

4K/ハイレゾが'16年上期のAV市場を下支え。GfKが家電市場動向調査

編集部:小野佳希
2016年08月19日
GfKジャパンは、2016年上半期の家電およびIT市場の販売動向を発表した。2016年上半期のAV市場では、主要製品である薄型テレビやブルーレイが数量ベースで2桁減と厳しい状況が続いたが、4Kやハイレゾといった高付加価値製品の販売が大きく伸長し、金額規模を下支えしたという。

薄型テレビ市場規模の推移

全国の有力家電・IT取扱店の販売実績データ等を基にしたもの。2016年上半期の家電小売市場は、AV、IT関連製品において厳しい状況が続いたが、生活家電では堅調な推移となったとのこと。

2015年の家電小売り市場は7兆1,100億円と、消費増税の駆け込み需要の反動を受けここ数年間では最も小さかった。2016年通年の見通しとしては、前年を2%程度上回る規模になるとGfKは予想している。

薄型テレビ販売は前年比26%減の240万台。昨年のデジアナ変換サービス終了に伴う特需との対比であることもマイナス幅を広げた一因だったという。ただし、4Kテレビを中心に大画面製品の販売が伸びたことから、税抜き平均価格は76,700円と前年同期から25%上昇した。結果、金額ベースでは同8%減にとどまった。

4Kテレビの販売台数は前年同期の2.1倍となる43万台となり、薄型テレビに占める4Kテレビの構成比は数量ベースで18%、金額ベースでは45%に達した。4Kテレビの画面サイズ別数量構成比をみると、40〜45インチの比較的小型な製品が前年同期の20%から27%に拡大した。

BD/DVDは前年比14%減の200万台。市場の約半数を占めるBDレコーダーでは、同16%減と2009年以降で初めて半期の販売台数が100万台を下回った。

BDレコーダーをHDD容量とチューナー数別にみると、安価なシングルチューナー搭載機が減った一方で、1TB/ダブルチューナー搭載機が数量構成比で前年同期の29%から33%に、また、1TB超/6チューナー以上搭載機が1%から6%に拡大した。結果、BDレコーダーの平均価格は前年同期から5%上昇した。プレーヤーをみると、DVDプレーヤーは数量前年比13%減、BDプレーヤーは同6%減といずれもマイナス成長となった。

ヘッドホン/ヘッドセットは前年比1%増の940万本。ハイレゾ対応などの高価格帯製品の伸長により平均価格が前年同期から6%上昇し3,500円となったため、金額ベースでは同7%増となった。

ハイレゾ対応機は数量構成比こそ3%にとどまるが、販売本数は前年比51%増と伸長。ハイレゾ対応機の平均価格は1万円以下の伸長により前年同期から21%下落して17,400円となった。

携帯電話は買い替え年数の長期化等により前年比5%減の1,480万台となった。スマートフォンは同1%減の1,250万台で、携帯電話販売の84%を占めた。また、SIMフリースマートフォンは数量構成比でスマートフォンの5%を占めるまでに拡大した。

ウェアラブル端末は前年比12%増の59万台。スマートウォッチは前年にアップルウォッチが発売された時期との比較になるため同34%減と前年を下回ったものの、市場の6割を占めるフィットネストラッカーが同38%増、2割を占めるスポーツウォッチが同25%増と市場拡大を牽引した。

デジタルカメラは前年比21%減の200万台。スマートフォンの普及に伴いデジタルカメラでの撮影機会が減少し続けていることや、エントリーモデルの需要が一巡していることを受け、コンパクトカメラは同20%減の140万台、一眼レフは同22%減の42万台、ミラーレス一眼は同28%減の26万台と、いずれもマイナス成長となった。交換レンズ市場についても、レンズ交換式カメラの販売減の影響を受け、数量前年比15%減となった。

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