HOME > ニュース > ソニーの新ウォークマン上位機「ZX100」は67,000円前後、10月10日に日本発売

IFAで発表した製品の国内発売を発表

ソニーの新ウォークマン上位機「ZX100」は67,000円前後、10月10日に日本発売

公開日 2015/09/08 13:01 編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ソニーは、IFAで発表したハイレゾウォークマン上級機「NW-ZX100」(関連ニュース)の国内市場投入を発表。10月10日に発売する。価格はオープンだが67,000円前後での実売が予想される。

NW-ZX100

「NW-ZX1」の後継にあたる新モデルで、フラグシップモデルの「NW-ZX2」は販売を継続する。ただしIFAにおける発表時の記事にもあるように、今回のZX100はZX2の下位モデルという位置づけではなく、それぞれで音質傾向を変えている。同社ではZX100の音質特徴について「エッジ感とスピード感といったZX1の特徴を継承したエネルギッシュな音」とし、一方のZX2について「エッジ・スピード感は残しつつ、よりなめらかな、つやのある上品な音」と表現している。

背面

なお、欧州向けモデルではノイズキャンセリングイヤホンを同梱する「NW-ZX100HN」という型番で展開するが、日本向けモデルは本体のみの「NW-ZX100」として展開する。

■進化の概要:DSD 5.6MHzやハイレゾノイキャンに対応。外部メモリーも新採用

ZX1からの進化点として、DSD128(5.6MHz)の再生に対応(PCM変換)。DSDではフラグシップ機ZX2と同様、スローロールオフとシャープロールオフの2種類のデジタルフィルターが選択できるほか、リニアPCMと同じ音量レベルにゲイン設定できる機能も追加した。

ZX2/ZX1/A20とのサイズ比較

また、新たにノイズキャンセリング機能も内蔵し、ハイレゾ音源再生時にも同機能を適用可能。加えて独自の高音質Bluetoothコーデック「LDAC」にも対応し、BluetoothはaptXにも新対応した。さらに、新たにmicro SDカードスロットも装備し、メモリー容量を拡張できるようになった。内蔵メモリー容量は128GB。

ノイズキャンセリング機能を搭載

メモリーカードスロットを搭載

なおノイズキャンセリング機能は、同時発表されている“h.ear in NC”「MDR-NW750N」など対応イヤホンとの接続時にのみ使用可能。「MDR-NW750N」の詳細については別項で紹介している。

またZX1ではAndroidを採用していたが、ZX100では独自OSに変更。音楽再生に特化したUIを新規搭載し、ウィジェットのような簡易音楽プレーヤーアプリをホーム画面に配置。再生/一時停止、曲送り/曲戻しといった基本的な楽曲操作をホーム画面上で行えるようにした。なお、Android OSを取りやめたこともあり、今回はWi-Fi機能を省いている。

UI

液晶は3.0型。ZX1で採用していたタッチパネル操作ではなく、今回はディスプレイ下の十字ボタンと「BACK」「OPTION」キー、本体側面の音量ボタンで各種操作を行えるよう変更した。

イコライザー機能なども搭載

バッテリー性能も向上。ハイレゾ音源の再生時間で見ると、ZX1では最長約16時間だったところを今回は最長約45時間へとバッテリー持続時間を向上させている。この再生時間はウォークマンのハイレゾ対応モデルで最長だという。

本体サイズもZX1より小型化。ZX1と比べると厚みこそ0.1mm厚くなったが、幅が60.8mmから54.4mmへ、高さが122.8mmから120.1mmに小型化した。併売されるフラグシップ機ZX2と比べると、体積比で約70%というコンパクトなボディを実現させている。

ZX1と重ねたところ。若干スリムになっている

厚さの比較。底部の膨らみもかなりフラットになった

■筐体設計にも高音質化への数々のこだわりを投入

DSD 5.6MHz対応など機能面での進化以外にも、新しい音質的なこだわりを数多く投入。高剛性・低インピーダンスを実現したシャーシ構造としたほか、新規基板技術による電気信号の安定化を図っている。

シャーシには、アルミ切削パーツとシャーシを一体化したモノコック構造を採用。これにより高い剛性をもたせ、安定した高音質を実現するとともに、グランドも強化されてクリアな低音を実現したという。

アルミ切削パーツとシャーシを一体化したモノコック構造を採用

加えて、シャーシの一部に、ZX2で採用した銅メッキ+金メッキを施したステンレス鋼板を採用。上記のモノコック構造シャーシと合わせることで、よりグラウンドを強化でき、力強い低音再生を実現するとしている。

ステンレス鋼板を採用

プリント基板には、ビア部分を銅メッキで穴埋め。通常は貫通した穴になっている部分を銅メッキで埋めることで、電気信号た通る面積を多く取り、電源の安定、配線インピーダンスの低減を図った。これにより、より引き締まった低音とのびやかな高音、透明感のあるボーカルを再現するとしている。


ビア部分を銅メッキで穴埋めした「Filled Via構造」に

さらに、プリント基板には低誘電率の材料を採用。配線間容量を下げることでスムーズな信号の流れを実現。広々とした空間表現、濁りのない美しい音色の実現を図った。

また、“新”高純度無鉛高音質ハンダを採用。これまでも独自開発の無鉛高音質ハンダを一部機種に採用してきていたが、さらに素材を見なおして、金属結晶の品質を高めたハンダを採用している。これにより、低域、中域、高域の自然なバランスに加えて、臨場感をより豊かに表現するという。

ハンダも改良

加えて、メイン基板や金属部品を固定するビスに、導電性を有するカスタム品のビスを採用。基板を通る電気信号を安定させることによって、より引き締まった低音の実現を狙っている。

ビスにも高音質のこだわりを投入

金メッキカラーの採用でも高音質化

そのほか、最上位のZX2同様にフィルムコンデンサーや低抵抗ケーブル/保護回路、厚膜銅箔プリント基板を採用。ZX1からは引き続きOS-CONを4基搭載するなど、ZXシリーズで培ってきた高音質設計も踏襲している。

ZXシリーズの高音質化技術としてはそのほか、オーディオ回路のレイアウト最適化や、OFCケーブルの採用なども踏襲。LCフィルターに厳選したパーツを採用したり、44.1kHz系専用クロックを採用している点もこれまでから引き継いでいる。


そのほか、専用アクセリーとして本革ケース「CKL-NWZX100」(予想実売価格6,500円前後)と、液晶保護シート「PRF-NWH30」(予想実売価格1,500円前後)も同時発売する。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク