HOME > ニュース > 【CES】DTS、新オブジェクト音声「DTS:X」22.2ch再生披露。「Headphone:X」や「Play-Fi」も

Headphone:Xは個人の聴感に合わせたチューニングも可能

【CES】DTS、新オブジェクト音声「DTS:X」22.2ch再生披露。「Headphone:X」や「Play-Fi」も

2015/01/16 編集部 小澤貴信
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
2015 International CESに出展したDTSは、こちらの記事でもお伝えした通り、オブジェクトベースの新サラウンド規格「DTS:X」を発表した。会場ではこのDTS:Xに加え、「DTS Headphone:X」や「Play-Fi」のデモも実施された。

DTSのブース

■DTS:Xによる22.2ch再生のデモを実施

DTS:Xは3月にアナウンスされるとみられる家庭向けフォーマットの他、劇場、放送や配信でも用いられるサラウンド規格とのこと。ブースに特設された360度スクリーンを備えたシアタールームでは、このDTS:Xによる22.2chの劇場向けMDA(マルチディメンションオーディオ)のデモが行われた。シアタールームには天井を含む四方にスピーカーが設置されており、来場者は四方に転換される映像と音声をスタンディングで楽しむことができた。

DTS:Xのデモの風景

特設シアタールームに設置された天井スピーカー

内容としては、オブジェクトベースであることの利点を活かしたサッカー中継のデモなどが行われていた。複数の言語による中継、サッカー場の両チームのゴール裏や、ピッチサイドの音声などをオブジェクトベースで収録することで、視聴者が好きな音声を選択・ミックスして再生することができる。なお、この方法では各国語ごとにミックスした音声をそれぞれ放送する必要がないため、データ量の面でも優位性があるという。

DTS:Xを利用したサッカー中継のデモ

■11.1ch再生を一般的なヘッドホンで楽しめるDTS Headphone:X

DTS Headphone:Xは、一般的な2chヘッドホンで最大バーチャル11.1ch再生が楽しめるヘッドホン向けのサラウンド規格。昨年のCESでも大々的な出展が行われていたが(関連ニュース)、今年のCESでも引き続き大きなスペースを割いてデモが行われていた。

どのようなヘッドホンでも使えることをアピール。ヘッドホンごとに調整値も用意

個人の聴感に合わせたチューニングも行ってくれる

DTS Headphone:Xは、基本的にはアプリベースではなくチップセットに組み込まれる機能となるが、組み合わせるヘッドホンは選ばず、ヘッドホンのブランドや型番を指定すると最適なチューニング行ってくれる機能も備えている。さらには個人の聴感に合わせたチューニングを行うことも可能とのこと。会場では映画や音楽クリップを使ったデモ、高さも含めた各方向の音が実際に再生されるのを体験できるデモなどが行われていた。

ヘッドホンを付けてタッチした場所から音が聞こえる

対応タブレットと組み合わせてのデモ

■手軽にマルチルーム再生が楽しめるDTS Play-Fi

DTS Play-Fiのデモも昨年に引き続き実施。DTS Play-Fiは、対応機器同士で音楽を手軽にワイヤレス伝送・同期再生できる技術だ。煩雑な設定の必要なくマルチルーム再生ができることが特徴で、遅延が非常に少ないことも特徴。すでに対応製品が米国では12モデルほど展開されており、CES会場では複数のPlay-Fi用スペースでマルチルーム再生を体感することができた。

Play-Fiによるマルチルームを模したデモスペース。タブレットから各スピーカーを操作できる

大型ディスプレイに各部屋に設置されたスピーカーが示されている


各社のPlay-Fi対応スピーカーで実際に使い勝手を体感することができた

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE