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【CES】CSR、プライベートショウで高音質デジタルアンプ技術「DDFA」を訴求

2015/01/10 山本 敦
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CSRは2015 International CESの開催期間に合わせ、現地ラスベガスにてビジネスパートナー向けのプライベートショウを開催。最新の技術を一堂に集めて紹介を行っている。

その中から今回体験できたのは、独自の高音質デジタルアンプ技術である「DDFA(Direct Digital Feedback Amplifier)」の試聴デモンストレーションだ。先頃日本国内でも発売のアナウンスされたばかりの、デノンのハイレゾ対応USB-DAC機能を内蔵するフルデジタルプリメインアンプ「PMA-50」をリファレンスとしたデモルームでは(関連ニュース)、PCからUSB入力されたソースや、SPDIF経由でBDプレーヤーから入力されたオーディオソースを、クオリティの高いサウンドで再生できるパフォーマンスの高さをアピールする。

DDFAのパフォーマンスを紹介するデモルーム

本機の高音質に大きく関わっているのがDDFAテクノロジーである。DDFAではハイレゾを含むデジタルオーディオ信号を直接受けることができ、内部で35bitの高解像度で信号処理を行うことで、透明度が高く、優れた空間表現力や音像の定位を実現している所が大きな特徴だ。

技術解説を担当するCSRのCraig Bell氏は、「DDFAのコアコンピタンスは何よりもまず、“優れたオーディオ性能”を実現していることです」と語る。「通常クラスDアンプは電源回路の影響を受けやすいものですが、DDFAは高速かつ高精度に処理を行う独自のデジタル・フィードバック・ループ回路を実現しています。入力されたオーディオ信号に歪みが発生している場合はそれがどれほどのレベルかを解析して、リファレンスとなる120dBのPWM信号と差分を取りながら補正をかけて行くことで、低歪みでダイナミックレンジが広く、ピュアなオーディオ信号を取り出すことが可能になります」。

CSRのCraig Bell氏

DDFAのICにはデジタルモジュレーターの「CSRA6601」とフィードバック「CSRA6600」のペアによるチップセットがCSRより提供されており、8Ωで25Wから100Wまでスケーラブルに出力レベルを設定したアンプアーキテクチャが構成できるほか、0.004%の全高調波歪み、120dBのダイナミックレンジ性能が実現できる点などを特徴としている。「チップにはオーディオプロセッサも搭載されており、DSPや様々なEQフィルターを構成することも可能です」(Bell氏)

ハイレゾへの注目が高まるにつれて、最大192kHzのサンプリング周波数に対応し、高いヘッドルームを確保したデータパスによる安定した処理性能が提供できることからも、Hi-Fiオーディオメーカーの多くがDDFAに関心を寄せつつある。今回のプライベートショウでも、非常に良い手応えを得ているとBell氏は語る。なお海外では、NADエレクトロニクス社のネットワークオーディオソースの入力にも対応するストリーミング対応アンプ「D 7050」も商品化されている。今年は「DDFA」のテクノロジーネームを見聞きする機会も一段と増えそうだ。

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