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シャープがTHX認定モデルについて説明会を開催

シャープAQUOSがTHXディスプレイ認証を取得できた理由とは −THX認定員が語る

公開日 2014/04/11 19:06 ファイル・ウェブ編集部
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■シャープの画質担当が語る「THXモデルの画質が優れている理由」


シャープ(株) デジタル情報家電事業本部 AVシステム開発センター 第四開発部 画質開発グループ チーフの小池晃氏
続いてシャープ(株)の画質開発グループのチーフである小池晃氏が同社液晶テレビにおけるTHX認証の重要性について紹介した。

小池氏は、THX認証の合格の難しさを改めて強調。すんなりとは合格できず、不合格になったポイントについては改めてテストが繰り返されるという。説明会場には4K対応「LC-60UD1」、クアトロン プロ搭載の4K相当対応「LC-60XL1」という2機のTHX認証モデルが用意された。また、THX非認証の通常タイプの60型テレビも用意され、比較が行われた。

小池氏は、「3モデルを見比べると。THXモデルの輝度ユニフォーミティーの高さがわかるかと思います。標準モデルもユニフォーミニティーでは悪くはないですが、比べてしまうと、やはり上下が暗くなってしまっているのがわかります」と画質のちがいを紹介。


LC-60LX10のTHXモード選択画面
また、映画ソースを実際にTHXモデルで再生しながら、THX認定モデルならではのユニフォーミティーの高さのおかげで映像の立体感や遠近感をしっかりと表現できている点をアピールしていた。


THX認証モデルと非認証モデルの画質比較も行われた
「ガンマ、ホワイト、バランス色、それぞれ厳しいテスト項目がありますが、エッジバックライトでここまでのユニフォーミティーを実現するためにはかなり苦戦しました」と小池氏。この均一性を可能とするために、まずは機構系を見直し、フレームの枠のシャーシの精度を上げ、バックライトが当たる面積において歪みがでないような構造を実現させたとのこと。その上で、複数のLEDを画面に対して2ミクロン単位の距離で調整して配置することで、エッジバックライトながらTHX認証をクリアするユニフォーミティーを実現させた。小池氏は「日本製パネルを使っているからこそ、このような微細な調整が可能でした」とも付け加えていた。

小池氏は前述の暗室と明るい部屋における調整項目のちがいにも言及。他社のTHX認定モデルはガンマ値を変更して明所向けの画作りを行っているが、今回のシャープのディスプレイはモスアイパネルを採用しているので、ガンマを変えることなく、明るい部屋でも暗い部屋でも同じ見栄えを実現できたとのこと。

THXモードは「暗室」と「明室」の2モードが用意されている

最後に小池氏はTHX認定モデルである利点が映画鑑賞にとどまらないことも説明。「THX認定をクリアするために基本性能をハード面から高めているので、THXモードを使わなくても、その画質の良さを楽しむことができると思います。通常のテレビ番組を見る場合にも、これらモデルのユニフォーミティーの高さは活きるのです」とコメントしていた。

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