リアルタイム転送やレコーダーからの直接転送が可能に

NexTV-F、デジタルテレビを外出先で見られる新規格「リモート視聴」の要件を発表

ファイル・ウェブ編集部
2014年02月17日
次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)は、「デジタル放送受信機におけるリモート視聴要件 Ver1.0」を公開した。

今回の要件は、デジタル放送を宅外へ転送する際の規定となる。2013年6月に総務省が「放送サービスの高度化に関する検討会 検討結果とりまとめ」において次世代スマートテレビへのリモート視聴機能の実装を提言したことを受け、今回の要件が公開されたかたちだ。

これまで、録画番組を宅外転送するための著作権保護技術として「DTCP+」が存在していた。DTCP+ではチューナーを有する製品から直接宅外へ転送を行うことや、生放送のリアルタイム転送は行えなかったが、今回のリモート視聴により、それらが可能となる。

なお、ここで定められるリモート視聴は、以下で説明する「リモート視聴要件」を満たすアプリケーションのみで利用可能となる。許諾の流れについては今後検討を行っていくという。またこの要件は、各社の要望やユーザーの利便性を考慮して今後も改定を行っていく。以下、この要件の詳細を紹介する。

今回のリモート視聴では、リモート視聴に対応する受信機で選局中のデジタル放送コンテンツを、インターネット経由で宅外リモート端末から視聴することが可能となる。また親機に録画・保存したデジタル放送コンテンツも視聴可能だ。

リモート視聴の概要

宅内では、あらかじめ親機とペアリングを行った子機のみリモート視聴が可能。ペアリングの有効期間は最長3カ月。ペアリング機能の停止日時が近づいた場合に、メッセージ等によりペアリングを推奨する機能を有することが望ましいとしている。また、同時にペアリングできる子機は6台まで。同時にリモート視聴が可能となる子機の台数は1台となる。

著作権保護機能については、親機から子機に伝送するデジタル放送コンテンツは、AES(鍵長128ビット)程度の強度を有する暗号化方式により保護することが求められる。

また子機に搭載されるリモート視聴用アプリでは、映像、音声をデジタル出力する場合、HDCP(Revision 1.xまたはRevision 2.x)仕様に従って保護技術を施すことが求められる。Bluetoothでデジタル音声出力する場合は、接続認証、暗号化通信、A2DP及びSCMS-Tの実装が必要。アナログ音声出力については、制限なく出力できる。

親機に録画・保存したデジタル放送コンテンツを、宅外の子機にコピーもしくはムーブすることは禁止される。また子機に搭載されるリモート視聴用アプリには、視聴中のコンテンツをキャプチャーするための機能を設けることができない。また、明らかにCMスキップを目的とした機能は設けないことが望ましいとされている(タイムラインバー、早送り、巻き戻し等は可能)。

リモート視聴用アプリでは、アプリのステータス表示、操作の指示に関するものなど、リモート視聴機能の実現を目的としたもの以外に、バナーやアイコン等を再生中に挿入することが禁じられている。ただし、視聴中の番組を提供している放送事業者の許諾がある場合はこの限りではない。

リアルタイムのリモート視聴については、放送波の制御信号等により、チャンネル単位でリモート視聴をインヒビット可能であることが求められている。

なお、親機を開発・製造・販売するメーカーは、「リモート視聴要件」の遵守をNexTV-Fに届け出る必要がある。

NexTV-Fは、8K/4K放送、スマートテレビのサービスを早期に実現するため、放送の送受信に関する規定や仕様の検討・実証、試行的な放送を実施し、さらに参加企業・団体の活動を組織的に運営していくことを目的に設立された一般社団法人。

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