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国内事情にマッチしたシアター普及目指す

日本オーディオ協会、ホームシアターの資格認定制度を制定

2010/09/14 ファイル・ウェブ編集部
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日本オーディオ協会は、日本の住宅事情にマッチしたホームシアターの普及を目指し「デジタルホームシアター 取り扱い技術社資格認定制度」を制定した。

同協会では2009年6月にデジタルホームシアター普及委員会を設立。昨年から音響、映像の情報をまとめたテキストを作って来たが、資格認定制度はこの活動をさらに広げたもの。

今回の資格認定制度は、ホームシアターに関わるAV機器メーカー、流通関連、建築関連、電気工事関連、インテリア関連など幅広い方々の人材育成を目的としている。

9月4日、5日に第1回の資格認定講座を行った。講座開講には経済産業省が支援し、社団法人インテリア産業協会の協力も得たという。

受講コースは3つで、ホームシアターや映像・音響、インテリアの基礎を学べる「DHTインストラクターコース」、基礎講座に加え、機器の組み合わせ提案や測定器による診断と対策など、より進んだ「DHTスペシャリストコース」、CADを使った設計や関連法務知識の習得、実際の施行や施工後のメンテナンスといったインストールの技術を学べる「DHTカスタムインストラーコース」に分かれている。

各コースは、18歳以上であれば受講でき、受講後に資格認定試験を実施。基準に達し、日本オーディオ協会の会員資格を取得すると認定される仕組みだ。なお今後、2011年1月から3月末までに、インストラクターコース2回、スペシャリストコース1回の開講が予定されている。

同協会の校條亮治会長は、「以前は映像とピュアオーディオは両立しないという考えがあったが、若い人はもうそんなわだかまりをもっていない」と述べ、「作る側が分け隔てをしてしまっている」と指摘。

日本オーディオ協会の校條亮治会長

またホームシアターを推進する上で、「日本の住宅事情にあった使い方を提案する必要、さらに音響設備など環境を整備する必要がある」と述べた。

デジタルホームシアター普及委員会 委員長の鈴木弘明氏は、資格に関する説明を行うとともに、今後の同委員会の活動計画も紹介した。

デジタルホームシアター普及委員会 委員長の鈴木弘明氏

鈴木氏の説明によると、同委員会では今後、世界初の試みを行おうとしているのだという。「日本では、IECやITU-Rのスピーカー配置が実際に行える家庭はほとんど無い。だから、理想的なスピーカー配置からズレた場所にスピーカーを置かざるを得ない」と現状を説明。その上で「とえばこの程度ならITUからズレても大丈夫、ということが分かるように、スピーカー配置のパターン毎に試聴実験を行って、それをガイドラインにしようと考えている」という。

そのほか同委員会では、音響測定ソフトの開発も計画。「口座を受講した人が、自分でも部屋の測定ができるようにしたい」との意図があるのだという。

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