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「フォトキナ2010」は開催を前にプレス向けプレゼンを実施

写真・イメージング分野で世界最大の見本市「フォトキナ」 - プレゼンテーションレポ

公開日 2010/04/13 17:56 デジタルカメラグランプリ事務局
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2010年9月21日から26日、ドイツのケルンメッセ会場で開催される「フォトキナ2010」のプレゼンテーションが都内ホテルで行われた。

フォトキナは今年で31回目。2年に1度の開催される、世界的に歴史ある見本市のひとつ。規模も前回は49カ国1,523社もの出展社が集い、16万9000人もの来場者が来場した写真・イメージング分野では、世界最大の見本市といえる。

写真左から、ケルンメッセGmbH 展示部長 マルクス・オスター氏。ケルンメッセGmbH 副社長 オリバー・クアト氏。ドイツ写真工業会 専務理事 クリスチャン・ミュラーリーカー氏。ケルンメッセ(株)宮崎 征氏

本年9月の開催を前に、「フォトキナ2010」のテーマ・出展内容などが発表された。出展者は約50カ国から1300社が出展予定、来場者も全世界から15万人を見込んでいる。前回に引き続き、イメージングのワークフローに沿った展示会場の構成で展開される。


ケルンメッセGmbH 副社長 オリバー・クアト氏

ドイツ写真工業会 専務理事 クリスチャン・ミュラーリーカー氏
具体的には「画像の撮影」→「関連装置」→「周辺機器」→「画像の保存」の順に展示ホール「2」「3」「4‐2」「5」「7」「9」が配分される。世界的な主要メーカーの展示はホール「2」「3」「4」および「5」に集まる。特にホール「9」はプロカメラマン向けの製品やサービスにフォーカスされている。またその真向かいのホール「6」と「7」ではエンドユーザーに重点をおいたイメージのアウトプットとサービスが展示する。そしてホール「4‐1」が「画像処理」を重点テーマとする。

このようにフォトキナ2010は、世界のイメージング市場の全体像を描き出そうとしている。プロカメラマン、エンドユーザー、販売(リテーラー)、メーカー、技術関係者といったイメージングに関わる、あらゆる人々をターゲットにしている。


フォトキナ2010の会場見取り図(予定)
さらに今回の「フォトキナ2010」における強化コンセプトのいくつかが挙げられた。

1)「ミート・ザ・プロフェッショナルズ」(ホール1):プロ写真家やイメージングの専門家に向けたプログラム。例えばコンピューター・ジェネレーテッド・イメージング(CGI)などのテーマがある。

2)「フォトキナCGI ソリューション・センター」(ホール4‐1):コンピューターグラフィックスにより制作された最高レベルの映像を展示し、関連するノウハウを伝授する。ハードメーカー、ソフトメーカー、クリエイティブなユーザー、専門販売会社、高レベルの教育を行う機関と共同で、高度な内容のプログラムを作り、新しい技術の現状と将来展望を明らかにする。

3)「ミート・ザ・コミュニティーズ・アット・フォトキナ」(ホール5‐1):個人の写真ファンや多くの熱心なアマチュア写真家に、意見を交換し、情報を集める場を提供する。エンドユーザーに、写真フェスティバルの主催者や出版社、諸団体などがプレゼンテーションするマーケット・プレイスとなるもの。特に、フリッカーやフェイスブックから、スタディVZ、セブンロード、YouTubeに至る画像のオンライン・コミュニティや、ソーシャル・ネットワークの関係者に、それぞれのユーザーや新たに顧客になる可能性のある人々に対して、プレゼンテーションの機会を与えるものになる。

4)「アンダーウォーター・イメージング・ワールド」(ホール3‐1):著名な水中写真家らが講演や討論会で、水中写真の正しい技術や、機材、ダイビングスポットなどに関して紹介する。また出展企業が提供する製品を来場者自身が大きな潜水タンクの中で実際に試せるようにする計画もある。

そして最後に「フォトキナ」にとって最も重要なのが、最終的な製品である写真であることは間違いない。「フォトキナ写真展」は新しくて高水準の写真展を開催する。このためにケルンメッセとドイツ写真工業会は、コンペを行い、写真展を開催する組織を募った。その応募団体の中から、最適な写真展の主催団体を選ぶ。選ばれた主催者を支援するため、合計5万ユーロを提供するという(ホール1)。

同じく写真展は「ビジュアル・ギャラリー」(ホール1)を抜きに語れない。フォトドキュメーションやフォトデザイン、フォトジャーナリズム、フォトアートまでを鮮やかにつなぐ橋となっている。15の展覧会が一つの会場にコンパクトにまとめられ、このレベルの展覧会がこのような形で行われるのは他のどこにも例がなく、フォトキナ2010においても芸術面でのハイライトとなる。なかでも、エーリッヒ・ザロモン賞を受賞したばかりのミヒャエル・フォン・グラッフェンリードの作品が展示される。

またフォトデザイン分野を代表する作品が、シュテファネ・ツィルヴェスとトーマス・ヘルブリッヒ。また米国のステファニー・シンクレアは、カメラを持ってイラク戦争へ行き、心を打つ作品を展示する。2010年の「ビジュアル・ギャラリー」はまた多彩でエキサイティングなものとなる。

次世代の写真家のための領域「アカデミー・ミーツ・フォトキナ」も同じくホール1で開催される。専門大学や芸術大学の写真専攻の学生や卒業生が応募できるイベントである。今年もその中から最も優秀な3人に合計1万5000ユーロの賞金が授与される。

かいつまんでの紹介ではあるが、このように「フォトキナ2010」は他に例のない規模と多様性、ビジターを夢中にさせる魅力を持って、写真の素晴らしさを体験できるものとなる。

【問い合わせ先】
ケルンメッセ株式会社
〒106-0045 港区麻布十番2-20-6 ジャノメ麻布十番ビル7F
TEL/03‐5418‐6245

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