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開発者たちが語るtorneのコンセプト

SCE、PS3専用地デジチューナーキット「torne」プレス向け体験会を開催 - 【動画付】torneのGUI詳報

公開日 2010/01/21 19:24 ファイル・ウェブ編集部
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SCEの開発者たちが語る「“torne”のコンセプトと魅力」


合同インタビューを開催
本日の製品体験会では“torne”の開発担当者への合同インタビューの機会が設けられた。壇上には(株)ソニー・コンピュータエンタテインメントより、商品企画担当の渋谷清人氏、アプリケーション開発担当の石塚健作氏、ユーザーインターフェースのデザインを担当した西沢学氏の3名が登壇した。なお、合同インタビューは記者からの質問に3名が応えるかたちで執り行われた。


渋谷清人氏


石塚健作氏

西沢学氏
Q:torneの商品のコンセプトとは。
A:今回はPS3を中心に実現するエンターテインメントの幅をいかに広げていくかがテーマだった。ゲーム、BD再生以外に「テレビの視聴・録画」がPS3でできるようにしたいと考え、であればそこにユーザーが通常のテレビやレコーダーで感じているストレスを解消し、「PS3ならでは」の操作感や機能などを盛り込み、“torne”に至った。(渋谷氏)

Q:GUIで特にこだわった部分はどこか。
A:地デジの視聴・録画をストレスなく楽しめるスピード感とレスポンスの良さを大事にした。PS3はゲーム機なので、ゲームでは当たり前の操作感をテレビで損なわないよう心がけた。またGUIのデザイン自体もリビングに置いたPS3で表示したときに美しいかどうか、こだわったつもりだ。(西沢氏)

Q:アプリケーション開発で苦労した点は。
A:開発の仲間には「CELLのパワーがあれば何でもできるでしょ」と色々振られたが、実際にはできることとできないことがある(笑)。その範囲でユーザーが触ってストレスのないソフトウェアを実現するために苦労した。特にEPGのスピードスクロールを実現する点がポイントになった。(石塚氏)

Q:ソニー本体の開発陣はtorneの開発にどの程度かかわったのか。
A:torneの開発チームは「純SCE」。もっとも、録画機能の開発に当たってはソニーのBDレコーダー開発チームからノウハウを得たり、意見をヒアリングしながら進めた。(渋谷氏) 再生機能についてもソニーのBDのチームと連携を取った。(石塚氏)

Q:今後のファームアップデートによる機能追加など、構想やスケジュールで決まっていることはあるか。
A:いろんなアイデアは上がっている。ネットワークを使った様々な要素や、トロフィーコレクションのようにゲーム的な要素も構想している。ただ、今のところスケジュールなどの発表できる段階にはないので、徐々に明確になったらご案内していきたいと思っている。(渋谷氏)

Q:書き出し機能はPSPだけでなく、ウォークマンや携帯電話に対応するつもりはないのか。
A:取りあえずプレイステーションフォーマットで使ってもらいたいが、当然ソニーグループ全体でtorneやPS3の位置づけを確認しながら、同時にユーザーの声も聞きつつ対応機器を広げていきたいと考えている。(渋谷氏)

Q:torneの初年度発売予想は。
A:この場で数字的な目標の発表は控えたい。(SCE広報)

Q:1万円をきる価格は開発前に決まっていたのか、開発のどの段階で決まったのか。
A:最終的に決定したのは最近のこと。発表直前に営業チームと話し合って、商品のプロフィール方法を検討してきた。コンセプトとしては、元々PS3ならではの録画機能を実現したいということだったので、市場のBDレコーダーと競争するつもりはそもそもなかった。PS3が提供するレコーダーとして、ユーザーの皆様に使ってもらえることを最優先に金額も決定した。(渋谷氏)

Q:ゲーム使用中も録画ができる仕組みとなっているが、CELLのCPUやメモリなど使用構成はどのように設計しているのか。
A:PS3はゲーム機なので、CPUやメモリのリソースは基本的にその大部分をゲームプレイに割り当てている。ゲームをしながら同時に録画するプログラムの負荷については、ゲームが使っていないロジックを使って、如何にエラー無く録画を実現するかというせめぎあい。プログラムリソースはできる限り小さくして、CPUやメモリの負荷を最小限にしながらtorneアプリケーションによる録画機能を実現している。(石塚氏)

Q:torneはPS3用のハードウェア的なアクセサリ製品ではなく、「新しいソフトを誕生させる」というコンセプトの商品か。
A:PS3にテレビ視聴・録画機能を追加するという楽しみ方から見れば、結果として「新しいソフト」というかたちになると考えても良いかと思う。もとのコンセプトは単に地デジチューナーを提供することでなく、PS3でこそ実現できる世界をさらに広げることだ。(渋谷氏)

Q:ゲームならではの使用感を大切にしたいという説明があったが、GUIにキャラクターを使うなど、より「ゲームっぽく」する方向性もあったと思うが。
A:torneの企画ははじめに「P3らしいレコーダーとは何か」を問うところから始まり、デザイナーの私はそこからプロジェクトに合流した。当時はオリジナルのゲーム的なキャラクターを登場させることも含めて、結構幅広い企画があったが、まずはストレスなく使える機能を重視したいと考えた。最高のレスポンス性能というものを集約して基本形をつくり、そこからトルミルやPSP連携など「PS3らしい機能」を取捨選択してきた。今後もネットワークアップデートも行いながら、PS3らしいフィーチャーをtorneからも実現していきたい。(西沢氏)


torneの一般ユーザー向け体験イベントも実施

SCEでは新製品torneのユーザー向け体験イベントを下記の通り実施する。ぜひ興味のある方は足を運んでみて欲しい。

■「次世代ワールドホビーフェア '10 winter」東京大会
日時:1月23日(土)・24日(日) 9時〜16時
場所:幕張メッセ9〜11ホール ソニー・コンピュータエンタテインメントブース

■「Concept Shop −コンセプトショップ−」
日時:1月23日(土)〜
場所:ヤマダ電機 LABI 池袋モバイルドリーム館 6F/上新電機 ディスクピア 日本橋店 1F

【問い合わせ先】
(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント
インフォメーションセンター
TEL/0570-000-929

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