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北京五輪に向け高付加価値製品をユーザーにアピール − シャープ発表会詳報

公開日 2008/05/19 20:15
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既にお伝えしているとおり、シャープ(株)は本日液晶テレビ“AQUOS”とBDレコーダー3機種を発表した。本項では発表会の模様についてお伝えする。

本日都内で行われた発表会には、同社代表取締役副社長の松本雅史氏らが出席。新製品のコンセプトや販売戦略について説明を行った。


シャープ(株)松本雅史氏
同社は、創立110周年となる2012年へ向け「世界No.1の液晶ディスプレイで真のユビキタス社会を実現する」「省エネ・創エネ機器を核とした環境・健康事業で世界に貢献する」という2つのテーマを目標として掲げている。松本氏は今回の新製品について「この2つの目標を実現するもの」と説明した。

新製品に盛り込まれたのは、「インターネットへの対応強化」「AQUOSファミリンクの強化」「技術の継承」の3つの提案だ。

AQUOS.jpやアクトビラ、Yahoo!JAPAN for AQUOSなど充実したネット機能を訴求

同社製品同士の連携によるシナジー効果をアピール

“亀山ブランド”に象徴される同社のアドバンテージを強調する

まず、Rシリーズ/Gシリーズは、先日発表されたフルHDテレビ向けネットポータルサービス「Yahoo!JAPAN for AQUOS」(関連ニュース)に対応。そのほかにもDoTVや「デジ×マガ」に対応し、ニュースや地図、絵本、旅情報や雑誌の立ち読みなどをテレビ上で行うことが可能だ。松本氏は「慣れ親しんだテレビで使える、新しいインターネットの楽しみ方。写真やイラストの質感を、フルHDの大画面で楽しむことができ、幅広い年代の人に楽しんでもらえるものだ」と説明した。

また、今回発表されたBDレコーダーと“AQUOSファミリンク”対応液晶テレビを接続すると、各テレビの液晶パネルに最適な映像に調整する「AQUOS純モード」など、同社機器同士をつなぐことで得られるメリットも訴求する考えだ。

さらに、同社がパネルからパーツ、画像処理回路まで自社開発・自社生産を行っていることにも触れ、「垂直統合により、画質調整などの点で他社よりアドバンテージがある」(松本氏)と述べ、液晶テレビ“AQUOS”が、亀山工場に統合される“匠の技”を投入した、同社技術の粋を集めた製品であることをアピールした。

松本氏は「この8月は北京五輪がある重要な商戦期。今回の新製品の発表により、夏商戦に向けた42機種が全て揃った。ユーザーや量販店の声を反映させ、カラーラインナップを追加したRシリーズなど、ラインナップには自信があり勝算は十分にあると考えている。今後もより一層の高画質・高機能化を図り、ユーザーにアピールしていきたい」と抱負を述べ、会を締めくくった。


以下、発表会で執り行われた質疑応答の主な内容を掲載する。

Q.今回の新製品に搭載された新開発のLSIは、今まで搭載されていたものとどう違うのか。
A.フレームレートコントロール(FRC)の部分を進化させたLSI。1月に発表したモデルと信号処理回路の基本部分は同一となっている。

Q.今回発表された液晶テレビに、協業するパイオニアの技術は投入されているのか。
A.投入されていない。両社技術が搭載された製品は今秋のCEATECなどでお披露目したいと考えている。

Q.夏商戦での液晶テレビ/BDレコーダーの目標シェアを教えて欲しい。
A.TVは40%強のシェアを確実に取って行きたい。BDレコーダーは、現在シャープ製レコーダーのユーザーが3割程度なので、それと同程度のシェアを獲得したいと考えている。

Q.2台目需要をターゲットとしたDシリーズのラインナップは42/37/32V型で、同様のコンセプトを掲げた他社の製品と比較して全体的にサイズが大きいと感じる。このサイズ展開にした理由は何なのか。
A.ホームユース用としての購入も視野に入れている。ある程度大きいサイズの製品も、2台目として訴求していける時期なのではないかと考えている。また、2011年のアナログ放送停波による買い換え需要も狙っていけるのではないか。

(Phile-web編集部)

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