松下・日立・キヤノンが液晶・有機EL分野で包括提携 − 松下がIPSアルファを主導

2007年12月25日
松下電器産業(株)、(株)日立製作所、キヤノン(株)の3社は、液晶・有機ELディスプレイ分野で包括的な提携を行うことで基本合意した。

日立の100%子会社である(株)日立ディスプレイズの株式を、日立が松下とキヤノンに24.9%ずつ譲渡。譲渡後、日立の日立ディスプレイズへの出資比率は50.2%となる。今後、3社で詳細な協議を進めていくという。

さらに松下は、液晶パネル設計・製造・販売会社、(株)IPSアルファテクノロジの事業運営への関与を深めると表明。「日立グループと連携しながら松下が中核となってIPSアルファの次期工場の建設を進めることで、液晶パネルの安定調達を図る」としている。

IPSアルファへは現在、日立ディスプレイズが50%、松下電器が30%、東芝が15%、キヤノンが2%を出資しているが、先日お伝えしたとおり、東芝は今後、シャープから大規模な液晶パネル供給を受けると発表。記者会見の席上で東芝の西田厚聰氏はIPSアルファへの出資について、「現在の当社出資分を売却する方向で検討している」と述べており、東芝の出資分を松下が買い取る方向で調整を行っているものと推測できる。

日立は今後、松下・キヤノンと共同で最先端の液晶パネル技術を開発すると表明。セットメーカーとしても、超薄型液晶テレビ「Wooo UTシリーズ」など、液晶テレビの競争力強化を図るとしている。

また松下は、パネル生産からテレビセットまでの開発を自社で行ってきたプラズマテレビと同様、液晶テレビ分野でもパネル生産に深く関与することで、最適な投資タイミングを決定することができるようになる。

キヤノンは、今回の資本参加により、液晶パネルの安定した調達が可能になる。また開発期間短縮や製品開発力の強化も可能となり、デジタル一眼レフカメラなど高品位な中小型液晶パネルを使用する機器に採用を行っていく。

今回の資本業務提携では、液晶パネルだけでなく、有機ELも視野に入れている。キヤノンはこれまで行ってきた有機ELディスプレイの開発について、「高度なディスプレイ技術を保有する日立グループと共同で行うことにより、大きく加速させる」と表明。

松下も有機ELディスプレイについて言及。「将来的にはIPSアルファの次期工場で有機ELディスプレイへの展開を視野にいれ、薄型テレビ事業における垂直統合型ビジネスをより積極的に推進していく」としている。

(Phile-web編集部)

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