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OPSODISってそんなにすごいの? − CINEMARIUMバイノーラル実験を体験

2007/12/17
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12月14日(金)、15日(土)、マランツの恵比寿ショールームにてCINEMARIUM「ES7001」の体験試聴会が開催され(関連ニュース)、先月Phile-web編集部に配属されたばかりのオーディオ超初心者であります私も初の視聴会に行って参りました。その模様をお送りします。


CINEMARIUM「ES7001」
OPSODIS技術採用のフロントサラウンドシステム「ES7001」

大好きな映画や音楽をもっといい音で楽しみたい。でも部屋は狭くてスピーカーを置く場所はないし、そもそも総計ウン百万のサラウンドシステム購入なんて嫁が許してくれないよなぁ。だからといって中途半端なものは買いたくないし・・・と悶々とした悩みを抱えている方にぴったりの製品。それが今年6月に発売されたCINEMARIUM「ES7001」(特別レポート)だ。計6基のスピーカーとアンプがフロントに一体化されており設置に困らない。そして何よりOPSODIS(オプソーディス)という独自の技術を採用することで驚くほど立体的な音響空間の再現が可能という、オーディオ専門メーカー、マランツの自信作である。

試聴会の数日前、「OPSODISか〜。うんうん、なるほどね〜。・・・ってそれ何・・・?」と情けなくも早々に挫折していたところ、朗報が舞い込んだ。今回の試聴会は「ES7001で採用されているOPSODIS技術を一般の方にわかりやすく説明したいという思いから企画した」と主催者側が話すとおり、バイノーラル録音を利用した実験を通して、OPSODIS技術を直感的に理解できるような内容になっているのだ。

視聴ポイントは「立体感」

本試聴会は、普段は完全予約制で運営されているマランツの恵比寿ショールームにて開催された。高級感漂うショールームに足を踏み入れると、すぐにES7001コーナーが目に留まる。開発担当者の方の説明を受けながら、早速試聴することに。再生機にはPS3を使用。オプションでサブウーファーも用意されているが、今回は使用せずに単体での実力を計ることにした。

まず視聴したのは5.1chのDVD「デアデビル」。少年期の主人公が、自分の周りを人や車など様々な物体が不気味に行き交う悪夢に病床でうなされるシーン。画面奥から少年に向かって人間の足音が迫りそのまま真横を通り過ぎていく瞬間は、音の距離感を明確に感じることができた。

続いて試聴したバイノーラル録音の環境音サンプルSACDでは、雷が上から下へ落ちる「縦の流れ」や、蚊が自分の方へ飛んできて過ぎ去る「画面奥から後方への流れ」の臨場感ある音を体感した。

最後に2chのCDを試聴すると、各楽器の演奏ポジションが明確にわかるその立体的なサウンドに驚くばかり。他製品の試聴経験が乏しい身なので偉そうなことは申し上げられないのだが、開発担当者の方が「本製品が目指しているのは3次元的なサウンドなのです」と仰るとおり、やはりES7001の最大の特徴は、この音の拡がりや立体感なのだと思う。

<実験>バイノーラル収音した音声をリアルタイムにES7001で再生する

さていよいよ会場を移し、今回のメインとなるOPSODIS技術をより理解するための実験を体験しに行く。実験は、音声を収音する部屋(以下、収音部屋)とその収音した音をES7001で再生する部屋(以下、再生部屋)の2部屋で同時進行される。


【再生部屋】隣の収音部屋が映し出され、音声はES7001で再生される

【再生部屋】目を閉じると自分がどこにいるのかわからなくなるほどの再現性


【収音部屋】スピーカーから再生された音楽がダミーヘッドに取り付けられたマイクに収音される

【収音部屋】ダミーヘッド。両耳にマイクが装着されている
収音部屋では2chスピーカーシステムで再生中の音が、ダミーヘッドを用いてバイノーラル収音されている。読者の皆様ならばご存じのことと思うが、バイノーラルとはダミーヘッドという人間の平均的な頭部を形取ったマネキンの両耳部分に小型マイクを装着し、その2基のマイクから音声を収音することをいう。収音した音声を再生すると、ダミーヘッドの耳が聴き取った音がそのまま聴いている者の耳に届くため、臨場感あるサウンドを体感することができる。

再生部屋ではバイノーラルモードに設定したES7001が設置され、バイノーラル収音されている音声をリアルタイムにES7001で再生し、仮想的なサラウンドを再現する。

実際に実験を開始すると、再生部屋にいるにも関わらず収音部屋にいるかのような錯覚に陥る。音楽だけではなくダミーヘッドの周りを人が歩いたり手を叩いたりする実験も行ってみたが、とてもバーチャルとは思えず実際に自分の耳元で拍手されているようだ。これは個人差もあると思うが、私の場合斜め後ろまで足音などはくっきりと聴こえてきた。

「『サラウンド』というよりは『立体音響』と言いたい」という担当者の言葉に象徴される、この立体的な音の再現性を是非とも実際に体験していただきたいと思う。今後もマランツはこのOPSODIS技術を使用して製品開発を行っていくということで、次なる展開も見逃せない。私もOPSODISと共に我が身の成長を心に誓うのであった。

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【応募先】
phileweb@ongen.co.jp

締め切りは12月24日(月)まで。発送をもって当選発表に代えさせていただきます。

(Phile-web編集部・伊藤咲)

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