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<FPD2007:液晶/PDP編(1)>IPS新技術やシャープ4K2K、東芝松下のOCB液晶などが登場

2007/10/24
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フラットパネルディスプレイの総合展示会「FPD International 2007」が本日開幕した。会場はパシフィコ横浜で、会期は本日10月24日から26日までの3日間。本項では液晶・プラズマの注目技術をレポートする。

IPSアルファテクノロジ


消費電力を実現したIPSαパネル
数日前にプレスリリースを行った新技術をお披露目した。展示されたのは、大幅な低消費電力化を果たしたIPSαパネルの試作モデル。従来モデルと並べて展示し、消費電力を低減しながら高い画質をそのまま維持していることをアピールした。

スタンダードHDの32型は、従来95Wだった消費電力を56Wにまで低減。その削減率は41%にも達している。またフルHDの37型は120Wから84Wに低減し、削減率は30%。ブース説明員によると、「現状では開発コストが高いため、今のところ製品化の予定はない」とのこと。


松下電器産業


42型フルHDの「TH-42PZ750SK」

103型の「TH-103PZ600」
最新のプラズマテレビ“VIERA”の37型以上のモデルを一斉に展示。103型の「TH-103PZ600」を含めたラインナップを紹介する。

ブースには新製品の性能を体験するための暗室も用意されている。ここにはフルHDの42型プラズマが用意されており、CRTとの比較視聴が行える。小型でフルHD化を実現したことで、これまで以上の精細感を実現していることをアピール。ブース説明員によれば、業務用モニターとしての需要もあり、2008年の秋頃に発売を予定しているという。


シャープ


52型の次世代液晶テレビ

デジタルシネマ対応4K2K液晶

全方位176°の視野角を実現したモバイルASV液晶
先日のCEATECでも公開された超薄型液晶パネルの展示に注目が集まる。本機は、52型で最薄部20mmを実現。今回は屏風タイプの参考モデルが展示された。

同社が力を入れる4K2Kの液晶ディスプレイは、「デジタルシネマ対応」として紹介された。展示されたのは64型、4096×2160ドットの試作ディスプレイ。同解像度のデジタルシネマが徐々に普及しており、制作現場などでも需要が見込まれるものとして開発が進められているという。また同社は、その高い解像度を活かした「高精細インフォメーションディスプレイ」としての利用も提案していく予定だという。


東芝松下ディスプレイテクノロジー


OCB液晶パネル“Purezza”32型モデル

インパネ搭載を視野に入れた62mm径の丸形液晶
高いコントラストと高速応答性が特徴の同社独自技術、OCB液晶パネル“Purezza(プレッツァ)”を展示する。今回展示した最大サイズは32型(1366×768ドット)。2.0msのMPRT(動画応答時間)、上下左右176°の視野角を実現しているほか、コントラスト比は1,000,000対1を実現しているという。同方式のディスプレイは、業務向け製品にすでに採用されており、高い応答性が求められるスポーツ撮影用の部で小カメラなどにも使用されているという。なお現状ではコストが高く、コンシューマー向けテレビなどへの採用の予定はないという。

また同ブースでは車載向けディスプレイも数多く展示。インパネへの搭載が可能な円形のTFT液晶ディスプレイが大きな注目を集めた。


(Phile-web編集部)

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