<Display 2007>21型有機ELやFEDなど次世代ディスプレイが登場 − IPSは180Hz駆動パネルを展示

2007年04月11日
フラットパネルディスプレイの総合展示会「Display 2007」「第17回 FINETECH JAPAN」が4月11日(水)より3日間に渡り、東京ビッグサイトで開催されている。東芝松下ディスプレイからは新開発の21型有機ELディスプレイが参考展示された。

■東芝松下ディスプレイは世界最大の21型高分子タイプ有機ELディスプレイを展示

東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)は9日にプレス発表を行った(既報)新開発の21型低温ポリシリコン有機ELディスプレイを展示した。本機を大型イベントに出展する機会は今回が初めてであるという。


21型有機ELディスプレイの試作機
パネルの画素数は1,280×768×RGBのWXGAサイズ。本ディスプレイでは、同社の低温ポリシリコン技術を元に、大型化に有利な塗布型プロセスを活用。RGB3色発光層に高分子の有機EL材料を用いたインクジェット方式による塗り分けプロセスを採用することにより、21型の従来にない大画面サイズを実現している。また上面発光構造の採用と、ナノテクレベルでの光取り出し構造を各画素内に付加し、発光層からの光を外部に取り出す効率を改善したことなどが新しいデバイスの特長だ。


低温ポリシリコン技術を活用したモバイルデバイス向け有機EL

ナビとインパネが融合した車載用大画面統合型ディスプレイ

モバイルデバイス用のタッチパネル液晶試作機
同社はまた、低温ポリシリコン技術を活用したモバイルデバイス向けの小型有機ELディスプレイも各種展示している。他にも、車載用としてナビとインパネを融合した大画面統合型ディスプレイの参考出品や、モバイルデバイス用のタッチパネル液晶の展示にも注目が集まっていた。

■次世代ディスプレイ「FED」の試作機も登場

(株)エフ・イー・テクノロジーズのブースでは、先日同社が開催した発表会でも話題を集めた(既報)19.2型の「FED」(Field Emission Display)の試作機が展示され、来場者の目を引きつけている。


19.2型FEDディスプレイの試作機を展示

FEDパネルを2枚縦にならべて26型のフルHD相当とした試作機
同社は、今回のように大規模な展示会で試作機を披露するのは初めての機会であるという。会場では19.2型試作機の映像が確認できるほか、FEDパネルを2枚縦にならべて26型のフルHD相当とした試作機も展示されている。また、120フレーム駆動の液晶と60フレームのFEDで動画解像度の性能を比較する展示や、展示ブース内に設けられたブースでは放送局用のモニターと並べて画質比較も行っている。

FED(奥)とLCD(手前)の動画応答性能も比較展示でデモを行う

FED(手前)と業務用マスモニ(奥)との画質比較も専用ブースを設けて行っている

■iVDR対応により、録画も楽しめるテレビ“Wooo”の進化を紹介

(株)日立製作所のブースには、本年4月20日から順次発売が開始される日立の新しい“Woooシリーズ”のプラズマテレビが勢揃いした。中でもフラグシップモデルとなる、フルHDパネル搭載の50V型「P50-XR01」に搭載された新しい機能にスポットが当てられた展示内容となっている。


「P50-XR01」どうしで「ファインブラックフィルター」搭載機/非搭載機の比較展示も行う

新しい“Woooシリーズ”が採用するリムーバブル型のHDDメディア「iVDR」の魅力も紹介
「P50-XR01」では、シングルスキャン方式のフルHD ALISパネルが搭載され、画面輝度は1,100cd/m2、コントラストは10,000対1を実現している。今回の展示では、ラインナップの中で本機のみに搭載しされた新開発の「ファインブラックフィルター」や、24コマの映画フィルムの映像から60コマ/秒の映像を作り出し、自然で美しい映像を再現する「なめらかシネマ」の特徴が紹介されている。また、発売を控えるXR01とHR01の両シリーズに採用されたリムーバブル型のHDDメディア「iVDR」への録画機能もフィーチャーされている。


42インチのフルHDプラズマも参考展示された
ブースの一角では42インチのフルHDプラズマも参考展示を行っていた。本機は昨年ドイツで開催されたIFA2006などのイベントにも展示された(関連ニュース)製品だが、同社展示説明員によれば「製品化に向けての開発を現在進めている段階にあり、その時期はまだ未定」とのことだった。

■IPSアルファは180Hz高速駆動パネルの技術展示を紹介

(株)IPSアルファテクノロジのブースで最も来場者の関心を集めていた展示の一つが、180Hzの高速駆動に対応した液晶パネルの技術展示だ。展示されたディスプレイは画面を分割表示しており、左側を180Hz、右側を60〜90Hzでそれぞれ駆動させながら動画の再現性を比較して見せる内容となっている。今回開発された試作機では、180HzのBI技術が新たに開発され、動画応答時間でCRTに迫る6msを実現している。同社では既に120Hzのパネルを開発・供給しているが、今回の試作機の展示については「技術的には180Hzまで既に実現可能であり、将来の発展的な用途にも万全の構えができていることをアピールすることが目的(展示説明員)」だったという。今後の商品化についてはユーザーニーズや用途によっても検討される可能性はあるという。

180Hz駆動対応パネルの技術展示

IPSアルファの120Hz対応37型液晶パネルによるデモ展示

また同社ブースに隣り合うかたちで(株)日立ディスプレイズも出展を行っている。こちらでは主にデジタルカメラのファインダーや携帯電話用ディスプレイなど、モバイル用途を中心とした液晶技術の展示が行われており、1.29mmの極薄型モバイルIPS液晶モジュールや、携帯電話への搭載を想定した800×480画素の7.4cm超高精細モバイルIPS液晶モジュール、車載用の9型3D液晶システムなどに注目が集まっていた。

1.29mmの極薄型モバイルIPS液晶モジュール

800×480画素の7.4cm超高精細モバイルIPS液晶モジュール

車載用9型3D液晶システム

(Phile-web編集部)

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