<山之内 正のCES2004レポート 3>フジフイルムがGB単位の新リムーバブル大容量メディア「DCT」を開発

2004年01月12日
●富士写真フイルムのブースでは、2つの注目すべき技術が公開されている。

まず、DVD-Rの圧倒的な高速書き込みを実現する色素の開発。現在は4倍速が最高だが、今回同社が発表した技術を使うと、最大16倍速の書き込み速度を実現するという。HDD内蔵DVDレコーダーやPC用ドライブに搭載すると、2時間の映画が僅か5分以下で記録できる計算になる。同技術は、BD-Rなど青紫色レーザーを使う追記型の次世代光ディスクにも使用できるという。

もうひとつは、同社のナノキュービック技術と、アイオメガのMRヘッド技術を組み合わせて実現する、1.5GBの大容量リムーバブルメディア「DCTディスク」である。DCTはデジタル・キャプチャ・テクノロジーの略で、高密度の磁気記録技術が基盤にある。ディスクのサイズは僅か1.8インチ(約5cm)しかなく、様々なAV機器やPCに利用することが可能だ。ドライブの形態も内蔵タイプ、PCカードドライブ、外付けUSBタイプと3種類の開発を終えており、一部はすでに同社ブースに展示されていた。

最大のメリットは、フラッシュメモリーなどに比べて圧倒的に価格が安いこと(1枚2千円以下の見込み)と、フロッピーディスク感覚で手軽に使えることだろう。MPEG4など高効率の圧縮技術を使った動画記録のほか、デジタルカメラの静止画記録、音楽データ記録でも既存のメディアに比べて利点が多い。

フラッシュメモリーカードもGB単位の商品化が話題に上るようになったが、まだ価格が高く、1枚のカードがカメラなどハードウェアの価格を上回ることすらある。DCTはそんな現状に風穴を開ける可能性を秘めている。現在開発中の新しい磁性体を使うと、記録容量がさらに桁違いに増大するというから楽しみだ。


(山之内 正)

[ces2004]

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