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PR独自のウッド技術が新たなステージに

"ビクター史上最高音質”「WOOD master」や初のウッドコーンサウンドバー誕生の裏側とは? 開発陣直撃インタビュー

公開日 2025/11/19 06:30 (聞き手)編集部:小野佳希
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新製法の開発でウッド振動板が次のステージに

完全ワイヤレスイヤホン「WOOD master」については、前述のとおりウッド振動板の作り方を従来から一新した点が大きなトピック。「企画担当者から『今までのウッドを超えるものを作ってほしい』ということで話が来たので、根本的なところから見直しました」(北岩氏)という。

「実を言えば、今までのウッド振動板には音質的な限界も感じていたので変更を考えていました」と北岩氏。従来は木材を薄膜形成したシートを振動板に用いる方式だったが、今回はアフリカンローズウッドをさまざまな大きさの粒状に加工した後、ベースのパルプ繊維に適切に配合して製造する「ハイブリッドWOOD振動板」を新規開発した。これにより、特定帯域の強調を避けた心地よい音質を狙ったという。

今回新開発したハイブリッドウッド振動板

また北岩氏は、「開発にあたって、ドライバーについては振動板の材質以外の部分で今まで温めてきた技術的な改善内容を織り込むところからスタートしたんです」と説明。

「磁気回路だったり振動板の形状だったりがある程度形になってくると、そもそものパルプだけの音質が結構良かったんですよ。そこにアフリカンローズウッドを配合してウッドの要素を入れ込んでいくという手順でした」と振り返った。

ここで、開発での苦労話を尋ねてみると「実は、あまり苦労はなかったんです」と力強い回答が。

「ある意味、今まであった制約から解き放たれた面もあり、試してみたことがわりと上手くいってどんどん音がよくなっていくので、凄く楽しかったですね」

なお、前モデル「HA-FW1000T」と比べ、ドライバーの口径が11mmから10mmへと小型化している。「口径だけでなく厚さも薄くして、その上で性能を上げることにチャレンジしました」とのことで、その甲斐もあってか筐体全体もコンパクトになった印象を受ける。

音質チューニングについても、幅広い音楽ジャンルに対応できると自信を見せる。

「従来の製品も非常に好評でしたが、一方でこういう音は苦手だという方もどうしても一定数いらっしゃって。しかし今回はそういう方々にも気に入っていただける音になっていると思います」

「ウッドコーンでテレビの音をよくしたい」

サウンドバー「TH-WD05」は、“一本バー” などと呼ばれることもある、別体サブウーファーのないタイプ。前述のとおり、ビクターがオーディオ機器で長年培ってきたウッドコーンスピーカーを初めてサウンドバーに展開した点が大きな特長だ。

サウンドバー「TH-WD05」

開発した尾形氏は、「今、テレビがどんどん薄くなってきていて、そうなるとやっぱり音が犠牲になっているという部分があります。そうしたなかでもいい音を聴いてもらいたいということで、ウッドコーンを使ってテレビの音をよくしたいという思いがありました」と語る。

また同時に、「サウンドバーの形をしていても、2チャンネルのステレオの音をちゃんと楽しめるという考えも根底にありまして、その上でテレビの音をよくするというのがコンセプトです」と説明。「そこについては非常に満足してるもらえる出来になっているかと思います」と言葉を続ける。

そもそも、ウッドコーンを純粋なオーディオ機器以外に展開する取り組みの第1弾が、なぜサウンドバーなのか。「ウッドコーンは人の声の温かみが感じられる点が特長」(尾形氏)ということも理由だが、人々の生活スタイルの変化が大きく関係しているという。

この点について詳しく説明してくれたのは、商品企画に携わった工藤 孝氏。「今はもう以前のようにCDコンポがどの家庭でもリビングにあるような状況ではなくなっていますよね。いろんな方のライフスタイル、生活スペースに合わせて様々な方向でウッドコーンのよさを活かせる製品を模索していました」

カラーバリエーションが2色用意されておりインテリアにも合わせやすい

尾形氏や工藤氏の言葉からは、「映画やテレビ番組だけでなく、音楽もこの製品で楽しんでもらいたい」という想いが伝わってくる。3.1chというシンプルなスピーカー構成を採用しているのも、そうした思想がベースにあるようだ。

また、木材を前面に押し出したデザインも、一般的なサウンドバーと一線を画すポイント。現代のライフスタイルに合わせ、インテリアとの調和も重視したのだという。

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