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[ PR ] 評論家・山之内正がブランドのキーマン秋元氏と対談

伝統と革新の「ビクター」ブランドが本格再始動。その意義と強みを“音質マイスター”に訊く

聞き手:山之内 正/構成:ファイルウェブ編集部

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2018年10月22日
JVCケンウッドが2017年に復活させた「ビクター」ブランドから、ファン待望の新製品が登場した。創立90周年記念モデルではない通常ラインの製品としては第一弾となる、予想実売価格18万円前後という超ハイエンドイヤホン“WOOD”「HA-FW10000」(関連ニュース)だ。同モデルからはビクターブランドの意気込みの高さがひしひしと伝わってくる。そんなビクターブランドの強みとはなんなのか? そして今後の展開はどうなるのか? オーディオ評論家の山之内正氏が、同社の音質マイスターである秋元秀之氏と対談した。



■“音のアイコン”ビクターブランドがいよいよ本格的に再始動

山之内:秋元さんは「ビクタースタジオ」のエンジニアとして、アナログレコードの時代から長らくビクターブランドに関わってきたお立場です。今はJVCケンウッドの音質マイスターとしてオーディオ製品の最終的な音質確認などに携わっていらっしゃるとのことですが、ビクターブランドを今回改めてフィーチャーしていくという点をどう感じていますか?

オーディオ評論家・山之内氏

秋元:実は、ビクタースタジオで音楽の作り手側として活動してきた身としては、ビクターブランドが今まで休止していたという感覚はあまりないんです。ただ、ビクタ―というブランドをもう一度プレゼンテーションすることで、ユーザーの方々にビクターの価値観を改めて訴求できるのは素晴らしいことだなと感じています。

JVCケンウッド 技術開発部 主幹 音質マイスター 秋元氏。大物ミュージシャンの数々の名曲が録音されてきた音楽スタジオ「ビクタースタジオ」のスタジオ長として活動し、現在は音質マイスターとしてJVCケンウッド各ブランドの製品の音決めなどに関わっている

山之内:オーディオの歴史のなかで、ビクターというブランドは常に“音のアイコン”として存在してきたと私は認識しています。そんなビクターに秋元さんは音楽制作サイドから携わってきたわけですが、スタジオの仕事とオーディオの製品開発にリンクする部分はあったのでしょうか?

今回発表されたビクターブランドの新製品「HA-FW10000」。人気シリーズ“WOOD”イヤホンのフラグシップモデルがビクターブランドで展開される

秋元:音楽スタジオの仕事として直接的にオーディオ製品の開発と関わることはありませんでしたが、作った音源をいろんな製品で確認するというところからヘッドホンやミニコンポなどの重要性を改めて考えるようになっていきましたね。

山之内:ユーザーが音楽を聴く環境を想定して音作りするということですね。

秋元:音楽スタジオには何千万円もするラージスピーカーが設置されていますが、アーティストやミュージシャンの方たちはそのラージスピーカーだけでなく、ある段階からはミニコンポやヘッドホンで音を確認することが多くなっています。音楽の作り手はそれくらい一般の方の環境を意識しているんです。

山之内:なるほど。そんな音楽制作者側の立場と、そして今は音質マイスターとして製品開発にも関与する立場でもあることも踏まえて、“ビクターらしさ”というのはどこにあるとお考えでしょうか?

秋元:一言で言えば『こだわり』ではないでしょうか。音質や画質ということだけでなく、トータルでのものづくりに対するこだわりがあるブランドかなと思います。

■ビクターのこだわり『原音探究』とは?

山之内:オーディオ製品はスピーカーやヘッドホンなどジャンルも様々で、それぞれ入門機から高級機までレンジも広く展開されています。そんな製品群に対して、そのビクターの『こだわり』にはどのような特徴があるのでしょうか?

音楽制作の現場で“スペックの先の領域”を知っている強み

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