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192kHz/24bitハイレゾ再生や4K動画撮影にも対応

サムスン「GALAXY J」開発者インタビュー ー 初の国内特別モデル開発の背景とは?

公開日 2013/11/15 10:08 レポート/山本 敦
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端末の開発は、サムスンの提案した企画や仕様に対してNTTドコモがアドバイスやリクエストを返す形で進められていった。「GALAXY Sシリーズと全く違うシンプルなデザインと、フレッシュなカラーには、ドコモさんの若いスタッフの方々にも大変好評をいただきました」林氏。新たに盛り込まれた「8フリック」の入力インターフェースも好評だったという。

「ユーザーの要望・意見を調査しながら、GALAXYシリーズの日本語入力や表示、言語表現のレベルをさらに高める必要があることを実感していました。当社では1年前から研究を重ねて“8フリック”の入力インターフェースを完成させ、新製品のGALAXY Note 3と本機に搭載しました。入力モードのパネルを切り替えることなく、英数字とカナ文字をシームレスに入力できる便利なインターフェースです」(林氏)

ほかには「緊急時長持ちモード」も、サムスン電子ジャパンが日本オリジナル端末に向けて開発に注力した機能だ。モードを有効にすると、電話やWeb、メール、ワンセグなど災害時に重要な9つまでの機能だけが使えるようになり、通常バックグラウンドで動いている通信機能を全てカットして、バッテリーの消費を抑えるというものだ。

電源ボタンを押すと「緊急時長持ちモード」の選択メニューが表示される

「緊急時長持ちモード」の画面。バッテリー表示を抑えるため画面もモノクロ表示になる

有機ELディスプレイの表示も輝度を抑えて、カラーからモノクロにするなど徹底したパワーセーブモードに入る。本機能を開発した背景について林氏は「地震大国である日本で、安心してスマートフォンを使っていただくための機能です。緊急時に携帯電話のバッテリーが切れて不便な経験をしたという声が多くのユーザーから寄せられたことから、日本法人が提案して開発に取り組みました。GALAXY Jから搭載がはじまりましたが、バッテリーを長持ちさせる機能は世界中のユーザーが望んでいます。本機の開発で得たノウハウを、グローバルモデルにも展開できると考えています」と語る。

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