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春のHP祭・直前スペシャルインタビュー

SHURE開発者に聞く、新フラグシップ・イヤホン「SE846」誕生秘話

公開日 2013/05/10 19:56 インタビュー/中林直樹、構成/ファイル・ウェブ編集部
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−−イヤホンの音を決める段階では測定器を使うこともあると思いますが、お二人がふだん聴き馴染んでいる音楽で評価することもありますか。

エングストローム氏:両方ですね。自分の耳でリスニングしなけらばわからない部分もたくさんありますので、試聴評価の機会もたくさんあります。イヤホンの場合はスピーカーのように外部に大きな音を出せないので、測定器を使うことが難しくなります。そこで、特定の周波数については測定器を使って、ある部分ではエンジニアが聴感で評価するといった具合に、組み合わせながらサウンドを追い込んでいきます。

−−SHUREではプロフェッショナル用途の製品として高性能なワイヤレス・イヤーモニタリングシステムも提供していますが、その技術をコンシューマー向けの製品に今後展開していく予定はありますか。
エングストローム氏:プロ用のワイヤレス・イヤーモニターは、デジタルの場合はレイテンシーが発生してしまうという問題があるため、今は敢えてアナログのワイヤレスシステムを主力製品としています。コンシューマ製品でも2.4GHzのデジタルワイヤレスやBluetoothがありますが、微妙なレイテンシーが発生しています。今のSHUREが持っているイヤーモニターの技術を、そのままコンシューマーの製品に展開するメリットや整合性はあまりないと考えています。

−−「SE846」を心待ちにしていたSHUREファンにメッセージをお願いします。
エングストローム氏:日本のヘッドホンユーザーの皆様は非常に情熱的で、SHUREの製品にいつも数多くのフィードバックも寄せて下さいます。私たちがSHUREのイヤホンの開発スタッフ一堂を代表して、厚くお礼を申し上げたいと思います。皆様からのフィードバックが、私たちが製品を開発するための大きな力になります。明日は「春のヘッドフォンン祭」の会場に、私たち二人も足を運んで「SE846」の魅力をご紹介したいと考えています。ぜひ多くの方にSHUREの新しいハイエンドイヤホンを聴いてもらいたいと思っています。


−−ありがとうございました。


なお、明日5月11日に開催される「春のヘッドフォン祭り 2013」会場8階ホールAに出展されるSHUREのブースでは、新製品「SE846」をはじめとするイヤホン・ヘッドホンのラインナップを試聴することが可能だ。ぜひ足を運んでみて欲しい。

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