HOME > インタビュー > AudioQuest、ヘッドホンに参入へ − アジア・パシフィック担当幹部インタビュー

「DRAGONFLYは一般層にまで届いた」

AudioQuest、ヘッドホンに参入へ − アジア・パシフィック担当幹部インタビュー

公開日 2013/02/22 17:34 ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
■オーディオの未来を担うLANケーブル

重要度の点で次に挙げてくれたのが、Cat7対応のLANケーブルだ。Schuetz氏は、「電源線と信号線が一緒になっているUSBケーブルは、オーディオ伝送という点ではやはり過渡期の規格となるでしょう。その一方で、純粋に信号だけを伝送するLANケーブルは、オーディオにおいて一層重要度を増すはずです」とLANケーブルの優位性を説いた。

同社はすでにLANケーブルを複数モデル投入しているが、すでに発売しているLANケーブルについても順次、改良を行っているという。LANについても、ケーブル部分についてはやはりHDMIケーブルの技術が踏襲されている。

改良が加えられた「Ethernet Vodka」

LANケーブルのフラグシップ「Ethernet Diamond 72V DBS」

発売のLANケーブル上位モデル「Ethernet Vodka」は、今回の改良により以前よりケーブル径が太くなった。その理由は、外来ノイズを導体まで伝わる前に消散させるために幾重にもノイズガードを巻いているからだという。さらに「Ethernet Vodka」のコネクター部には、ドイツのテレガートナー社によるハイエンド品を採用していることにも言及した。

「このコネクターは通常品の10倍くらいのパフォーマンスを有しています。巨大銀行や株式市場など、絶対に失敗を許されないcat7ネットワークに採用されているコネクターで、高信頼性と高音質を具現化するために採用しました。(Schuetz氏)

昨年末に発売されたばかりのフラグシップLANケーブル「Ethernet Diamond 72V DBS」についても、その優位性を紹介してくれた。コメントの中で、LANケーブル伝送がオーディオの未来を担うと強調したことは印象的だ。

「今のオーディオ市場では何かとワイヤレスが話題になっていますが、有線LANとの音の違いを検証してみたことはありますか? 我々はこんなデモンストレーションを行いました。あるオーディオシステムで、まずはワイヤレス伝送で音楽を聴きます。次に、一般的なLANケーブルによる有線伝送で音楽を聴くと、ほとんどの人が有線LANの方が良いと答える。さらに、この一般的なLANケーブルをAudioQuestの製品につなぎ替えると、リスナーは音の向上に驚きました。これは体験しないとわからないことです。ここに、ケーブルメーカーとしてのAudioQuestのレーゾンデートル(存在理由)があるのです」(Schuetz氏)

ワイヤレスLANに対して有線LANが音質的に優位である点を説明するSchuetz氏

前述のように、同社はLANを非常に重視していると感じた。将来的にはLANケーブルはHDMIケーブルをも超えて重要な存在となり、マーケットサイズも大きくなると考えているという。今後、さらに力を入れていくとのことで、ラインナップに4モデルの追加が予定されている。

次ページアナログ系ケーブルにも新製品

前へ 1 2 3 4 5 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE