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25年振りにリファインを遂げて誕生

DYNAUDIOの伝統を継ぐモデル「Consequence Ultimate Edition」 − CEO・Ehrenholz氏に訊く開発秘話

インタビュー・山之内正氏/構成・Phile-web編集部

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2009年12月09日

次世代のオーディオに向けた、今後のDYNAUDIOのチャレンジ

山之内:先ほどConsequence Ultimate Editionはサブウーファーの帯域もカバーできるくらいの、優れた低音再現力を持っているとおっしゃいましたが、この技術が他のラインナップにも普及していく可能性はありますか。
Ehrenholz:「ベース・コンパウンド」はConsequenceのためだけに開発し、最適化された技術ですので、やはり他のモデルへ簡単に展開していくことは難しいと考えています。その分、本機でこそ味わうことができる上質な低音の魅力をぜひ注目して欲しいと思います。


山之内:Consequence Ultimate Editionの発表後の反響はいかがですか。
Ehrenholz:本機を約1ヶ月前に発表して以後、市場からはとても良い反応をいただいています。本機に注目いただいている方々の中には、オリジナルモデルのオーナーもいらっしゃいますし、あるいは製品を聴いていただいて新たに興味を持って下さった方もいらっしゃると思います。今後はそれぞれの方々に本機の魅力をアピールできる機会を広げていく考えです。

山之内:DYNAUDIOでは、この1〜2年の間にExciteシリーズをはじめ、エントリー層のオーディファンにも楽しめる良い製品を開発されてきましたが、一方では古くからのユーザーにも注目されるConsequenceなど、非常にレンジの広い商品展開をされています。今後の市場提案や商品プランについてうかがいたいと思います。
Ehrenholz:ここ10年〜15年ほどの間にオーディオ市場は大きく変わってきたことは、恐らく誰もが認めるところではないでしょうか。今から15年前にはHiFiシステムとテレビ、ビデオなどの機器が用途別に棲み分けられていましたが、今日では異なるセグメントの商品が人々のライフスタイルに共存しながら、音楽や映像コンテンツの楽しみ方も非常に多様化しています。人々のライフスタイルそのものも変化しており、例えばアメリカのHiFiマーケットは、今や専門インストーラーのカスタマイズと一体になって供給されるサービスが主流になりつつあります。またこれまでにホームシアター・サラウンドの普及、そしてMP3をはじめとしたデジタルオーディオの台頭など、次々に変革がもたらされてきました。今後も例えばPCオーディオや音楽配信、ワイヤレスなどが人々のライフスタイルを急速に変化させてだろうと感じています。

このようにマーケットが非常に細分化されていて、それぞれにエントリーからハイエンドまでのユーザー層が存在するという、メーカーにとっては非常にターゲットを絞りづらい環境になっています。DYNAUDIOでは今から20年ほど前からプロオーディオの開発を進め、大きな成果を挙げながらブランドの力を高めています。またカーエンターテインメントにも15年ほど前から進出して、十分なマーケット経験を獲得してきました。かといって、伝統的なホーム用のHiFi製品をおろそかにしているわけでは、もちろんありません。ディストリビューターやメディアとのコミュニケーションを密にして、良い製品を市場に送り出して行く活動も大事にしています。オーディオの新たな領域としては、PC用の小型アクティブスピーカーでも商品化を実現しました。この製品分野では新たなマーケットへDYNAUDIOとして、柔軟なものづくりとユーザー提案が可能であることを示しました。今後、小型アクティブスピーカーの市場は非常に速いスピードで成長していくのではないかとみています。ネットワークオーディオやデスクトップリスニングのユーザーはさらに拡大していくでしょう。また人々のライフスタイルが、忙しい時間の中で音楽を楽しむ時間を見つけていく方向へ進むのであれば、ポータブルオーディオへの関心もより高まるはずです。そのような環境になった時に、DYNAUDIOは最も良質なアクティブスピーカーをユーザーに提案していくつもりです。


山之内:一般的なアクティブスピーカーとDYNAUDIOの製品との間にはどのような違いがありますか。
Ehrenholz:市場には多くのアクティブスピーカーがありますが、HiFiとして成功したブランドは数少ないと思います。私たちが今年商品化した「Focus 110A」は、HiFiのアクティブスピーカーとしてとても注目度の高い製品です。先日あるドイツのHiFi雑誌が行った「アクティブスピーカーのレビュー」では、「Focus 110A」を含む6つのモデルが取り上げられていましたが、いずれもホームオーディオというよりも、プロフェッショナル用途を中心としたモニター的な、ニアフィールドリスニング志向のモデルばかりでした。そのレビューでは高い評価をいただきました。HiFi用のアクティブスピーカーを積極的に展開して、成功しているのはDYNAUDIOだけだと考えています。


人気モデル「Focus 110」をベースに開発されたアクティブスピーカー「Focus110A」。スピーカー1本に付き、ウーファー用、トゥイーター用にそれぞれ50Wのアンプを内蔵する

2007年に発表されたアンプ内蔵の2ウェイスピーカーシステム「MC 15」
山之内:なるほど。アクティブスピーカー以外に何か新しい製品の構想はありますか。例えばネットワークオーディオの人気が高まってくれば、LANケーブルを直接つないで音楽が楽しめるスピーカーというものが、DYNAUDIOのラインナップにあっても面白いのではと考えます。
Ehrenholz:それは興味深いですね。確かに重要な商品提案に成りうると思います。ただ、これからネットワークオーディオ市場がどんなかたちで成長していくか、一方で注意深く見守っていくことも大事だと考えています。マーケットとして十分に成熟できるのか、あるいはリスニングの手段は有線LAN経由なのかワイヤレスなのか、またはUSBなのかといった具合に、どのフォーマットがマーケットに定着していくのか、動向を注意深く見極めながら、商品に活かしていきたいと思います。





Consequence Ultimate Edition ¥6,930,000(ペア・税込)
【SPEC】●形式:5Wayフロア型 ●感度:85dB ●インピーダンス:4Ω ●周波数特性:17Hz〜30kHz(±3dB) ●クロスオーバー:800Hz ●外形寸法:430W×1,330H×630Dmm ●質量:114kg ●受注生産 ●問い合わせ先:DYNAUDIO JAPAN TEL/03-5542-3545


本機はDYNAUDIO JAPANのショールーム「on and on」<http://www.e-onandon.jp/>でも試聴が可能だ。なお可能な限り好条件の中で試聴できる環境を提供するため、試聴は予約制で受け付けている。試聴の希望はDYNAUDIO正規販売店へご相談いただきたい。

【DYNAUDIO製品に関する問い合わせ先】
on and on
TEL/03-3537-7761

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