ストリーミングサービスを、いい音で聴こう!本日より【ネットワークオーディオ強化月間】始動!
2026/05/07
今月1ヶ月お届けする「ネットワークオーディオ強化月間」。ここでは、ネットワークオーディオでストリーミングサービスを楽しむためにはどのような機材が必要か、まずは基本をおさらいしたい。
ネットワークオーディオというからには、「ネットワーク」に接続できるオーディオ機器が必要である。ネットワークに関しては有線(LANケーブルなどを接続する)、もしくは無線(WiFi等)のいずれかでの接続方法がある。
なお、BluetoothやAirPlayによる無線通信によるオーディオ再生という考え方もあるが、今回は音質的側面(再生スペックが制限されてしまう)から、上記の方式での再生について深入りはしない。ただ、今回ご紹介するネットワーク対応のオーディオ機器の多くはBluetoothやAirPlay、Google Castなどを搭載している場合も多いため、気になる機種についてはスペック表などを確認してほしい。
ネットワークオーディオを楽しむ機器については、大きく分けて以下の3種類がある。それぞれについて詳しく解説しよう。
・ネットワーク機能内蔵アクティブスピーカー
・プリメインアンプ機能内蔵ネットワークプレーヤー
・ネットワークプレーヤー/トランスポート
アクティブスピーカーとは、アンプ機能まで内蔵されたスピーカーのこと(別途アンプを必要とするスピーカーはパッシブスピーカーと呼ばれる)。電源ケーブル1本、そしてネットワークに接続するだけで、シンプルかつコンパクトに世界中の音楽に触れることができる。特に初めてネットワークオーディオを始めたい形にはぜひオススメしたいスタイルである。
特に近年ではJBLやKEFといった老舗のスピーカーメーカーがネットワーク対応のアクティブスピーカーに積極的に力を入れており、洗練された音作りがアクティブスピーカーの音質を大きく変えつつある。さらに、「Qobuz Connect」「Spotify Connect」を利用することで、普段スマートフォンで使用しているQobuzやSpotifyアプリをリモコンとして、そのままアクティブスピーカーをコントロールできる。
日常の再生スタイルを、そのまま高品位なアクティブスピーカーに持ち込むことができるのだ。省スペースで実現できることも嬉しい。
またデノンの「DENON HOME」のように、1台でもドルビーアトモス再生が実現できるなど、空間オーディオに対応するアクティブスピーカーも登場してきており、再生スタイルも広がりを見せる。
今回は国内外3機種のアクティブスピーカーをピックアップ、それぞれの音質と使い勝手についても紹介する記事を予定している。
すでにパッシブタイプのスピーカーを持っている、あるいはもう少し本格的にネットワーク再生に取り組みたい、という形にぜひオススメしたいのが、アンプ機能も持ったネットワークプレーヤーである。特にデノンやマランツ、BLUESOUNDなど、人気のブランドがこのジャンルの製品を多く取り揃えており、家電量販店等でも入手可能で選択肢も広い。
プリメインアンプとスピーカーをスピーカーケーブルで接続するだけで完結。コンパクトなブックシェルフスピーカーをサイドボードなどに設置するもよし、HDMI搭載モデルを導入し、リビングのテレビと連携してリビングオーディオとして実現するもよし。価格帯も10万円前後から用意されており、本格オーディオの入口として、また趣味を深める最初のステップにもなる。
またネットワークオーディオのパイオニアでもあるスコットランド・LINNや、フランスのDEVIALETといった最新テックブランドも高価格帯のアンプ内蔵プリメインアンプを準備してきており、ハイエンド層へも大きく広がりを見せている。
今回は、最新機種5モデルの比較試聴記事を準備しているので、ぜひ期待してほしい。
すでにCDやレコード再生ができる本格的なオーディオシステムを持っている方にオススメしたいのが、単体ネットワークプレーヤーの導入である。CDプレーヤーと同じように、ネットワークプレーヤーを導入し、プリアンプ/プリメインアンプに対してアナログで出力することで利用できる。
こちらも価格帯は非常に広く、一番安いクラスでは6万円台から上は数千万クラスの製品も存在するため、バジェットや音質の好みに応じて、さまざまに選択することができる。今回の特集では、3つの価格帯(10万円以下/10万円から50万円以下/100万円から300万円以下)に分けて、主要製品の一斉試聴も予定している。
また、さらに音質を練り上げたい方に向けた「ネットワークトランスポート」というカテゴリも存在する。これは、DAコンバーターを持たない再生機能のみに特化した製品のことで、すでに良質なDACを持っている方、あるいはCDプレーヤーなどのDACを活用したい方にとって価値のある製品となる。
エントリークラスの製品でも40万円程度(例:LUMINの「U2 mini」)と、決してお安いプライスではないが、「デジタル部とアナログ部を分離」することによって得られる音質的メリットはやはり大きい。
また先日国内導入が発表されたポルトガルのInnuosも、トランスポートに特に強みを持つブランドである。究極のデジタル再生を追求したい方に向けたまさにハイエンドなカテゴリの製品と言えるだろう。
その他、ネットワーク再生をスタートするにあたって必須のアイテムは以下の通り。
・ルーター
・LANケーブル(有線接続する場合)
・iPhone・iPad・Androidのスマートフォンもしくはタブレット
オーディオ専用のルーターやLANケーブルなども市場を賑わせているが、まず最初のスタート時においては、ごく汎用的な、家電量販店で購入できるもの(PC周辺機器メーカー製品)でも問題ない。
さらに音質を追求したくなった場合に導入できる、ネットワークハブや光アイソレーターといったアクセサリーも数多く存在する。特にハブの導入や電源強化は、音質をガラリと変えてしまうほどの効果が見込めるため、ネットワーク再生にある程度慣れてきたら、専門店などに相談してぜひ深いオーディオ沼にハマってほしい。
なお、特にアクティブスピーカーや安価なアンプ内蔵プレーヤーなどでは無線で接続できる製品も増えてきているが、モノによっては初期のセットアップに多少手間取る場合もある。一度接続してしまえば基本的に問題はないが、再生環境の安定性という側面からも、できれば有線LAN接続をしたいところ。
またネットワークオーディオブランド各社のサイトなどを見ていると、ストリーミングサービスとの連携を強調した「ストリーマー」という名称で紹介されていることもある。基本的には上記のアンプ機能内蔵ネットワークプレーヤー/ネットワークプレーヤー/ネットワークトランスポートのいずれかに分類されると考えておけば大丈夫だ。
そのほかに、ソニーのストリーミング・ウォークマンといったDAP(デジタル・オーディオ・プレーヤー)等では、ヘッドホン再生にてストリーミングサービスを楽しむことができる。今回の特集ではそれらについても深追いはしないが、ヘッドホンでもいい音で楽しむ環境も整ってきていることは、オーディオ文化の広がりとしてぜひ押さえておきたい。