4K UHD BD映画『F1(R)/エフワン』、ブラピのオーラとF1マシンの轟音を一緒に浴びる
大橋伸太郎現行最高クオリティのパッケージメディア、4K Ultra HD Blu-ray。そのなかでも、ホームシアターのリファレンスにぴったりな「画と音」に優れた1本を、大橋伸太郎氏がピックアップしてご紹介する。今回は現在発売中の映画『F1®/エフワン』。オーディオビジュアルファン必見の見どころ・聴きどころをチェックしよう!(PHILE WEB編集部)
映画『F1®/エフワン』
意外と少ない? レースを主体に描くF1映画
自動車レースを題材にした映画は数多く作られてきた。しかし、フォーミュラーワン(F1)を題材にした劇場公開用劇映画は多くない。名作『グラン・プリ』、近年では『ラッシュ/プライドと友情』くらい。アル・パチーノ主演『ボビー・デアフィールド』の主人公はF1ドライバーの設定だったが、人間ドラマでレース映画ではない。
娯楽映画のメッカ、アメリカには独自のレース文化があり、ヨーロッパ由来のF1に人気がなかった。トム・クルーズの『デイズ・オブ・サンダー』はストックカー、本作と設定の似たシルヴェスター・スタローン『ドリヴン』はCARTシリーズが舞台。少々古くなるが、ポール・ニューマン主演『レーサー』のクライマックスはインディ500マイルレースだった。
しかし、状況は変わった。年間24レース中3レースが北米大陸で開催され、アメリカンチームの参戦が相次ぐ。これを追い風にブラッド・ピット主演の映画『F1®/エフワン』は製作された。
2時間で終わるスプリントレースであることもF1が映画にしにくい理由。レース映画の最高峰『栄光のル・マン』、近作では『フォードvsフェラーリ』は24時間耐久レース、邦画名作『栄光への5000キロ』はサファリラリーが主な舞台。山あり谷ありの長距離レースの方がレースの進行に人間模様を並走させて映画的なふくらみを作りやすいのだ。映画『F1®/エフワン』は主人公と観客がツアー形式で世界中を転戦、その間に人間ドラマを織り込んでいる。
艶やかなDolby Vision、解像感を保った轟音サウンド
監督は『トップガン マーヴェリック』のジョセフ・コシンスキー。時速300km以上のF1をヘリで俯瞰撮影し、実写で再現しきれないクラッシュやサイドバイサイドの接近戦にCGを援用した。こうして新時代のF1映画が誕生した。
4K Ultra HD Blu-rayの映像はDolby Vision。冒頭デイトナ24時間レースから夜空に打ち上がる花火、車体が放つ火花とHDR効果全開、ナイトレースのCH12ラスヴェガスGP、CH13アブダビGPはエイペックスの黒い車体が艶やかで美しい。
音声はDolby Atmosを採用。CH5前を行くマシンが生む乱気流を音で描写、DRSゾーンのリアウイング開閉音などのサーキットに渦巻く現代F1の音響が織り込まれている。CH5イギリスGPのスタートは20台のマシンの咆哮が沸き上がるが、解像感があり音塊にならない。CH5グラベルにはみ出たマシンが視聴室に飛礫を巻き上げ、聴き手の頬を打つ。
見所の多いレース映画。しかし筆者は美談の結末を予想した。結末の「意外感」をこの記事のコーディネーターのM女史に話すと「ブラピのスターオーラを一身に浴びる映画だからこれでいいのです!」なるほど、野暮を言うのはやめてブラピのスターオーラとF1マシンの轟音を一緒に浴びよう。
SPEC
●製作:2025年/米 ●ジャンル:洋画アクション ●監督:ジョセフ・コシンスキー ●出演:ブラッド・ピット、ダムソン・イドリス ●本編ディスク:約155分、スコープ、Dolby Vision ●本編音声:英語Dolby Atmos、英語Dolby Digital 5.1ch、日本語Dolby Digital 5.1ch ●字幕:日本語、バリアフリー英語、日本語吹替用 ●特典:読み合わせ、クラッシュシーン解説、ドライバーへの道、チーム・エイペックスGP、シルバーストン、ルイス・ハミルトン、セットとロケーション、レッドフラッグシーン、サウンド・オブ・スピード
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